Festina Lente2

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何事もなく過ぎて欲しい

海外ドラマにはまっている。
『デスパレートな妻達』が先週の金曜日でいったん終了。
次のシリーズが始まるまで、週末の夜の録画が空いてしまった。
それにしても終わり方が次に引っ張る意味で、あり得ない展開。
というか、毎回あり得ない展開。
リレーで脚本書いて引き継ぎしているんじゃないだろうなと思うくらい。
ある程度予測が付くので、これ以上予測を裏切らないで欲しい。
そんな気持ちに丸め込まれてしまったように思える。



どういう訳か、最近は日本のドラマを見なくなってしまった。
あ、唯一例外は朝ドラ、『梅ちゃん先生』。
年甲斐もなく桃李君可愛いね―なんて言って、
娘にあれ? という顔をされている。
だんだん年を取ってくると、若い俳優さんが
まるで子どもかが孫か、そんなまなざしで見つめてしまう。
どうなっているんだ自分?
お気に入りのタイプだと何だか成長株で
かわいいーと思えるようになるのだと、やっと実感。


自分の先輩、父親ほどの世代を追いかけて、
理想や憧れ、夢を見ていたはずのに、
当節、みんな先に逝ってしまう。
当たり前と言えば当たり前だけれど・・・。
老いても矍鑠として、ただただ尊敬に値する、
そんな人も沢山いるものの、
自分はいつでも単なるファンや傍観者でしかなくて、
当事者じゃないもんねえ。


朝ドラの「梅ちゃん」に人気があるのも、
娘や孫のような気持ちで、どんなお医者さんになるのかな、
どんなお母さんになるのかなと期待しているから。
なので、中年や熟年に化けさせることもなく終わってしまいそう。
イメージが大事な女優商売、老け役にはまだ早いってことかな。
堀北真希ちゃん、いまだに「ちゃん」付けが似合う。


ちょっと昔、若手の演歌歌手が出てきた時、
どうしてそんなに持てはやされているのか
皆目見当が付かず、訳が分からなかったけれど、
今の年齢になれば確かに分かる、ような気がする。
若くてまっすぐで業界で頑張っている、
それだけで初々しくかわいらしい。
応援する、ファンになる、そういう気持ちが湧くんだろうな。
血道を上げるほど熱中している私ではないけれど、
その気持ちが何となく分かるようになってきたこと自体、
トシなんだわ、トシ取った証拠なんだね、きっと。


若さ、行動力、なめらかさ、パワフルなエネルギー、
無意識のうちに借り物の傘の下で、若さを欲している自分。


じーさまになったロックンローラーでも、
昔から贔屓のグループは変わらない。
勿論、声も音もリズムも昔の方がいいと思う。(ルックスだって)
でも、年を取ってもみんな頑張っている、
それが心の支えや励みになったりする。
自分と幾つも年が変わらないのではなく、
10も20近くも離れている人たちが、まだまだ世の中を引っ張っている。
それが凄いと思い、さすがと憧れ、ため息をつく、
そんな行動パターンに、はまっているだけかも知れないけれど。


『デスパレートな妻達』の世界のように、事件があり過ぎる、
ジェットコースタームービーならぬ、
三歩どころか「一歩先は闇」的な展開が多いけれど、
人生、似たようなものかも知れないと思う反面、
もっと穏やかなはずだと思ってしまう。
波風の立たぬ、一見退屈そうに見える平穏さ、
そういうもので覆われていていいはずだと。


そう、人生もっと穏やかで良かったはずだと
今年も改めて思ってしまう。
今日はそんな日。
あのニュースを見聞きした日から忘れられない、けれど、
どうしても風化していく記憶。


テロがそんなに怖い?
怖いに決まっている。
だからこそ、怖さを感じながら薄氷を踏むような、
そんな危うい平和ではなく、
安心して受け止められている、安全の実感の上の平和を。


そんなことを考えたりする、9月11日。

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