Festina Lente2

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フィルムの話二つ

本日のグーグルロゴ。
可愛いイラストのクララ・シューマン
本当は肝っ玉カー3で、苦労人だった彼女。
昔、母が買ってくれたこのシリーズでシューマンを知った時、
妻のピアニストとして覚えたクララ・シューマン


  


さて、朝のニュース。
体内に入れることのできるフィルム。
臓器と臓器がくっつかないようにできるフィルム。
そう、手術に使う、移植手術等も含めて使うフィルム。
一枚2、3万円はするそうだが、4年程で実用化できる見通し。凄い。
体の中で溶けていくし、
いったん貼り付けても数十秒ははがして再接着可能らしい。
癒着を予防できる特殊なフィルムシート。


従来のフィルムよりも耐水性を高めることで、
貼り直しができるようになり、手術しやすくなったという。
医療技術は日進月歩。
細い管を腹部に挿入する腹腔鏡手術でも使える、
貼り直しOKという優れもの。
フィルム、薄い1枚の膜といえども
いったん張り付いたら絶対に離れない、では困るわけか。


メモ帳ではないけれど、絶対にはがれない接着剤よりも、
はがれる接着剤の使い方もある訳で、
医療用のフィルムも万が一貼り間違えても大丈夫、であれば心強い。


昨日別のフィルムの話を聞いたっけ。
大手フィルム会社が、とうとう来春映画用のフィルム生産中止。
デジタル化の波に押されて採算が取れないとのこと。
映画のフィルムが・・・といっても通じない世代が増えているのだろう。
映画館自体も上映装置がない。
ああ、「ニュー・シネマ・パラダイス」の映画の、
あのフィルムシーンを見ても郷愁も何も感じずに、
あの「ゴミ」はなんだということになるのだろうか。


すべてをデジタル化して保存したら済む、そういう問題ではないけれど、
劣化を防ぐのは大事だけれど、何だかさびしい。


映画もカメラもフィルムだった世代。
子供会の映画上映会といえば夏の日の夜の白いシーツ。
その大きな白布に映し出される8ミリカメラ。
「コマ送りですよ」のCMも、映画の一コマという言葉も、
どんどん通じなくなってしまうのだろうか。


薄くて脆そうでありながら、素晴らしく、切ない
フィルムの話。

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