Festina Lente2

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老父の冬支度

今年の冬将軍の元気さと言ったら、ただ者ではない。
12月で冬になったばかりなのにもう2月の寒さ、強力な寒波をお供に、
どんと居座るつもりらしい。なのでお天気お姉さんは連日、
「今年の冬は長くて大変」と宣伝、その通りの日々が続いて、
天気予報が当たって恨めしいことこの上ない。
木造の我が家は暖を取ろうにも、隙間風入り放題。
ガス自殺は絶対に出来ない作りの家だ。
兼好法師宜しく、日本の家は「夏を旨とすべし」のため、
どうしようもなく寒い家に住んでいる。
パソコンのキーなどは昼間でも指がかじかんで、大変。


何度言っても冬服に着替えようとしない、おかしな重ね着の老母。
新しい服を自分のものを認識してくれないのか、
古いものばかり寄せ集めてきている。
炬燵むりにはならずに、自分の布団から出てこようとしなくなった。
老父は何年か前秋に入院してから、衣替えがきちんと出来ていなかったらしい。
いつ見ても、沢山あった冬物が見当たらず、思い切って手を入れた。


お年寄りといえども、勝手に持ち物に触ると非常に機嫌が悪い。
それは自分の親と手同じなので、触らずにいたのだが、
冬物をしっかり着て頂かなくては・・・。
何処にしまい込んだか、厚手の下着、別珍仕立てのシャツ、厚手の上着
毎年クリスマスにプレゼントしていた毛糸のセーター達。
今年こそはヒートテックをプレゼントして、何が何でも来て貰おう。
若者と同じものは嫌だなどと、意地を張って貰っては困る。


2人のお昼寝前に、温かいシチューを用意し、家捜し。
お洒落だった父が、どんどんじじむさくなっていくのは哀しい。
65まで勤めに出ていたはずの母も、あの沢山の仕事着スーツ、
どうするつもりなのか、勿体ない。
貰って着られないのが哀しい。
ちなみに私と背丈が変わらなくなった娘には、服の譲り甲斐がある。
20代の時の服もぴったり着られるようで、複雑な心境だが。
昔の服は仕立てがいいのか、保存しておいても型崩れしていない。
今の服はどうなんだろうなあ。


冬将軍、あと3週間で新年か。
嘘みたいな、絶不調の秋が過ぎたと思ったら、厳しい冬。
家族全員、健康でありますように。
ただ、それだけを祈って毎日過ごす。
何物にも代え難い、健康、当たり前に日常生活を過ごせる毎日。
美味しく食べて、風呂に入って、ゆっくり眠ることが出来る、
当たり前の素晴らしいこと。

クレメンタインの冬じたく

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たのしいふゆごもり (日本傑作絵本シリーズ)

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