エル・グレコと宮永愛子展
娘とエルグレコ展にやっと行ける日。
今日が年内最後の勉強会。淀屋橋で待ち合わせてランチ。
イタリアンが好きな娘にとって、昔ながらの商家を改造した
川沿いの雰囲気のある店は、ちょっと敷居が高い。
今度くる時はもっとお姉さんになってデートにでも使いなさい、
そんな店で娘と差し向かい、ランチ。
まだ散り残るいちょう並木を見せて、
新しいフェスティバルホールを横目に、
淀屋橋から四つ橋、懐かしい町並み、
幼かった娘と食べたスペイン料理の店があった、
壁面彫刻の美しかったビルは、立て替え中。
今はもうない。
国立国際美術館、エル・グレコ展。
四半世紀振りの大回顧展、だそう。
次の四半世紀を待てるかどうか分からないのだから、
今を逃さずに見ないとね。
トレドにエル・グレコの家を訪れたのは、30年以上前。
生まれて初めての海外旅行だった。
一度見たら忘れられない、エル・グレコの奇妙な画風。
縦長の揺らめくような人物画。
その異様な迫力とは裏腹に、目も醒めるような美しい女性の肖像画。
宗教的な空間を演出する事に長けていた、彼。
娘もいつか、彼の生まれたギリシアへ、彼が研鑽を積んだイタリアへ、
生涯を終えたスペインへ、出かけることがあるだろうか。
同時に開催されていた、儚いナフタリン芸術。
宮永愛子展「なかそら-空中空-」展。
国立国際美術館で個展開催中の宮永愛子の一連の作品が、
私には何だか面白いものの、
自分が振り捨ててきた若さの名残を感じさせて、
少々抵抗があったのだが、娘には非常に面白かったらしい。
まあ、強烈な個性を堪能した後で、白一色の作品群に触れていると、
癒し系の和み系、荒廃の中にも優しさが溢れる
印象的な作品群と言えないこともない。
私にはその白さが、突き刺さるように心に痛かったが。
(インタビューは こちら→
でも、新しい作品に触れることが出来るのは楽しいし面白い。
対照的な展覧会を楽しみ、本来の自分らしい時間、
娘と過ごしたかった時間を持つことが出来て満足。
ついでに、本町まで出向いててくてく。
ブログ友だちに教えて貰った小さなモビール展に足を運び、
アトリエを閉じるささやかなパーティのお相伴。
(私はモビールが好きで、自分のベッドの上に三つも飾っている)
記念の品を買って帰った。
夕食も外食となったが、朝から勉強、そして娘と待ち合わせ、
ランチタイムに美術館。夕暮れから夜を共にそぞろ歩く、
心落ち着く1日。歯が噛めるようになってきて、嬉しい。
美術館で買い求めたクリスマスカードを書かなくては・・・。
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