Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

お節・訪問・夜の公園

(写真は全て大きくなります)

改めまして、明けましておめでとうございます。
夜更かしを通り過ぎて朝帰りの私たちの一日が始まる。


ばてばての私のために、家人がプレゼントしてくれたお節。
人様が作ったお節を、お重で頂くなど生まれて初めての体験。
物心つけば親戚が近くにはいない。新年早々行き来などなく、
他所のお宅のお料理をお味見などあり得ず。
親が作るもの、目の前に出された物だけで素直に成長。
どうやらそれが世間様や世の常識とは異なることも多々・・・。
今回の初のお節は、あくまでもお客様用に作られたもの。
量よりも見た目・・・ではあるが、上品な味付け。
「開けまして、おめでとう」の三段重ね!


    

  


35品目もあるのだという。感動の余り一同唖然。
いや、勿論普段色々食べているけれど、こんな風に現れるとは。
(誰ですか、買ってきて綺麗に詰めれば安上がりだよと言う人は?
 むろん、そんなことは百も承知ですが)
おとーさん、ありがとう。別居結婚15年目を迎える新春。
上げ膳据え膳のご馳走。
それに比べて、野菜室にあるものをぶち込んでお餅の上にのっけた、
気合いの入っていないお雑煮風のおすまし。
いつもと違うのは、「千本菜のぶっかけ」になってしまったこと。
(本来ならば三つ葉の引き結びを上品にのせるはずが・・・)


  


明け方4時頃帰宅だったので、一日の朝のお膳はブランチ同然。
とにもかくにも頂きます。娘にとっては生まれて初めて見る三段重ね。
おそらく売り手の戦略としては3世代食べられるように、
和風洋風取り混ぜ、詰め合わせといった所なのだろう。
それでは、頂きまーす。


    


さて、関東で過ごす日々は短い。丸7年、足かけ8年ぶりなのだ。
母方からは大伯母に、父方からは伯母に当たる家を訪問。
従兄や従妹、娘にとってははとこにも会える。
昨年から色々続いたので、元気な時に会える時に会っておかねば、
そんな思いもあって年始の挨拶へ趣く。
娘の記憶にはおぼろげではあるが、彼女も「黄金時代」と呼ぶ、
宿題も習い事も無い、遊んでいれば良かった頃の、
古き良き時代の思い出が詰まった懐かしい場所へ向かって、
夕方からのドライブとなった。


思いがけない懐かしい顔。簡単な外食。時間の空白は、
久しぶりに逢うことで跡形もなく過ぎ去る。
お互いにとって時間の長さを感じさせたもの、
それは幼児から少女となった娘の成長。



短い訪問の後、私たちは以前住んでいた所に出向いた。
家人の勤めていた場所は、今は跡形もなくスーパーに、
そして、娘とよく遊んだ公園、花火を見上げた場所、
近くの温水プールと巡って、桜並木の続く用水路脇の社宅、
以前と変わらぬ佇まいを求めてドライブして回った。
昼間見ると泣けちゃうだろうな、周囲の景色も、
色んな細かい所が違いが分かるのが怖くて。



だから、敢えて夜に見て回った、夜中に見て回った私たち。
ザリガニを釣った場所、買い物に出かけたスーパー、薬局。
コロッケを買い食いした店。娘を自転車に乗せて駅まで走った。
家人を迎えに行った待ち合わせのコンビニ、
幼い娘が落とし物をした駅前ロータリー、
あちらこちら回って、最後に私たちが探し求めた場所。
なかなか見つからずぐるぐる探した、公園。



幼い娘をよく遊ばせた、家から歩いて行けた公園。
やっと見つけた。真夜中の12時を過ぎて日付はもう2日。
ああ、ここで、この遊具でよく遊んだなあ。
娘は「ちょっと遊んでみていい?」としばらくの間・・・。
私たちは、一足飛びに過ぎていった年月を省みる。
年長さんから中1になってしまった娘の思い出の場所。
私たちの家族の団らんだった場所。


    

  


年越しでコンサートを聴いて、元朝参りをして明け方に帰宅。
お重に入ったお節を食べて、元旦から親戚を訪問し、
以前住んでいた所をドライブして回り、真夜中の公園で遊ぶ家族。
家族の巳年は、こうして初めて尽くしで始まった。

お正月さんありがとう (えほんのぼうけん23)

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