Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

新年一般参賀

(写真は全て大きくなります)

東京らしい東京、それは何か? 
東京らしいお正月、それは?
東京タワーに登ることでもなく、スカイツリーでもなく。
昨日訪ねた親戚に「一度ぐらいはいいんじゃないの」と勧められ、
それもそうだなあと素直に思った。


    

  

  


それは1年のうち、本日しかできないこと。
ならば行きましょう、皇居、一般参賀へ。
生まれて初めての体験、皇居がどんな所か。
その昔、幼い娘を連れて千鳥ヶ淵から靖国神社
そして皇居の庭園を見せようと思ったけれど、
生憎の休園日では入れなかったことを思い出した。
お庭はともかく、皇室に、皇族にお目に掛かりに参るとしましょう。


    

  

  


地下鉄を降りてみれば、人が歩く方向は全て警備物々しい。
手旗の日の丸を配る人、お疲れ様です。
あ、馬に乗った警官がいる! 綺麗に剪定された枝振りの良い松。
いつの間にかどんどん人の波、行列が重なる待合所。
手荷物検査、身体検査を終えて入国審査さながらの警備の元、
待つこと小一時間、ゆっくりとザワザワと老若男女が動き出す。
人の流れは大きな門を通り抜け、ぐるりと迂回し、
明治村で見かけたことのあるような、大振りな街灯のその奥へ。


    

    

   


・・・この大勢の人の中でひと目お目もじというか、
防弾ガラスの向こうにお姿を見ることが出来るのだろうか。
甚だ疑問。何しろ、手旗とカメラで何も見えない。
私のコンパクトデジカメでは限界がある・・・。
 

    

  

   


11:00 天皇皇后両陛下と皇族方のお出まし。時間通り。
何だか周囲の雰囲気に呑まれてしまった上、
後ろの方に並んでいるので、何が何だか分からない。
手旗と歓声でせっかくのお言葉が、良く聞こえないよ。
せっかくの記念にとカメラをどうにか向けてみるものの・・・。
 

    

    

  

  


肉眼では難しかったが、差し上げたカメラの向こうにちらりとお姿が映っている。
皇族方は遠くからでも分かるようにと鮮やかな色の服を纏われているのか、
新年らしい装いの色なのか、一人一人の雰囲気が醸し出されているような色使い。
あっという間にお姿は消え去り、また人の波がぞろぞろ動いていく。
みんな帰るのね。「もう帰る?」
「次は11:50は、他の皇族の方々はお出ましは無しらしいけれど」
ここまで来たからには、後しばし。
人の波に流されつつ、中央に近い後ろの列へと並び直す。


    

    

  


待ちながら、せめてもとピントを合わせて距離感を計る。
分刻みのスケジュール。後から知ったけれど、
皇后陛下は頸椎のご病気のため体調が優れず、
ティアラを外しての新年の儀だったそう。
何度ものお出ましさえも、ご負担だったのでは無かろうか。
さて、11:50分が近付いた。


    

   


天皇陛下は老父の世代。大戦中は疎開を経験。
皇太子殿下は同学年。雅子妃に至っては、跡継ぎ問題の憂い。
女の子を産んだ後、周囲から色々言われたことは一生忘れられない。
財産家柄を云々することのない一般庶民でさえこうなのだから、
皇室に入られての心身への負担は想像に難くない。 


    

    


ちなみに、この日のお言葉は
「晴天に恵まれ 皆さんとともに 
 新しい年を祝うことを まことに嬉しく思います。
おととしの東日本大震災に当たっては 多くの人々が被災地に赴き 
 被災者のために力を尽くされ 心強いことでした。
これからも 皆で 被災地に心を寄せて 過ごしていきたいと思います。
本年が国民ひとりびとりにとり 少しでも良い年となるよう 願っています。
念頭にあたり 世界の平安と 人々の幸せを祈ります。」


  

  


レンズを通して見る世界は、こういう家族の正月もあるという世界。
いやはや、大変なことである。
さて、ここで過ごした2時間足らず、今度は帰るのも一苦労。
東京駅まで歩いて行く予定だが、さて、この混みようではどれくらい掛かることか。
宮内庁を通り過ぎ、青空の下、広い通りを歩いて御門まで。
ああ、今日はなんて良い天気。


    

    

    

    

  


一般参賀の今日が良いお天気で良かった。
上京する時には全く無かった予定だったけれど、これはこれで良かった。
滅多に出来ない経験、親子3人、初めての体験。
それが共有できるのは大事なこと。さて、人の波に押されて門を出る頃には、
かーちゃん一人はぐれて迷子になりかけた。


    

    

    

  

  


城ならば大阪城はそこそこ見慣れてはいるものの、
江戸と明治と21世紀がリンクして、
あっという間に反転する舞台のような、しばしこの世界、この景色。
目の前には次第に近付く復元された東京駅。
帝都を偲ぶ景観が、旧江戸城、皇居から歩いて行ける距離にある、
それが実感できて、何とも言えない気分。


    

    

    

  

  


お堀端、エンペラーホテル、高層ビルの背景の抜けるような青空、
あれは恵比寿さん? 大黒さん、こんな所に?
東京オリンピックを招致するポスター、
東京駅前の人の往来、昼間見る駅の外観、
そして正月らしい大道芸、獅子舞。
かつての門付け縁起物は、地下街で行われていたのだった。


    

    

    

  

完全保存版 皇室を知りたい。

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皇室Our Imperial Family 第56号 (扶桑社ムック)

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