Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

チョコレート展

国立科学博物館チョコレート博
夏に元素展を見に来た時から、お正月はこれを見ようと決めていた。
パンダは可愛いけれど、今日は動物園に行く時間は無い。


  

  


チョコレートが嫌いな人は珍しい。チョコレートは大好き。でも食べ過ぎは駄目。
虫歯になってしまうから。そう言われて育った。


    

  


そのチョコレートの元、カカオは元々医薬品、嗜好品、
特別な神様からの恵み・・・だったはずなのに、
プランテーション農業で利益優先、その土地の資金源、
国際間の格差を生む火種に。
なかなかに歴史的な問題を含むチョコレート。


    

  


そういう偉大な物語を、食べ物の話を科学博物館で、まさかチョコレートを?
何だかファッショナブルなポスター、
入り口には鯨と機関車がチョコレートになっている。
本当に科学博物館の展示? バレンタインの前哨戦じゃなくて?


    

  

   


カカオの木、実のなり方、様々なカカオの形、産地について、
カカオと細菌の関係。この10年ぐらいで分かったらしい。
カカオ生育に必要な条件、カカオ豆はどうやって取るか、
生産地ではどの行程まで何をして、袋詰め、輸出?
かつてはどのように扱われていたのか。
分かり易いパネル展示の合間に、古代文明の遺物の複製品が。
 

    

    

    

  


チョコレートの原点カカオ、チョコレートを巡る歴史、
こういう民俗学的な話は大好き。
飲むチョコレートから食べるチョコレートへ。


    

    

   


マヤ文明、神話、かき混ぜるココア、チョコレートポット、
あ、そうか、ココアか、ココアだよね。
美しいココア関連の容器や茶器を見て、気分は新大陸からヨーロッパ。
 

  

    

    

    


チョコレートと日本のコーナーでは、各企業の代表的なチョコ製品が、
懐かしい宣伝と共に展示。写真を撮っては駄目なので残念。
旧デザインが好きだったもの、まだ食べたことのない物、
同じみの製品。子どもの頃の思い出が蘇って思わず熱中。


  

    

    

    


そしてチョコレートが出来るまで。工場の中にいる気分。
というよりも、チョコはどのように作られて美味しくなるのか、
そのためにどのような工夫がされているのか、
そして、最終的にはショコラティエの世界へ。
ため息の出るような美味しそうなチョコレート各種。


    

    

    

  


そしてチョコレートのハチ公やパンダや恐竜、様々な動植物。
でも、このチョコレート、カカオをどのように扱うか、
なかなかに国際的な課題、さりげなく書かれているが、
たった一つの植物が、世界をどのように変化させ、
これからどのような変化が必要か促している。


    

    

    

  


政治的にならないよう、生物学的に難しくならないよう、
興味関心を偏らせないよう、わかりやすさを心がけた楽しい展示。
苦労の程が偲ばれる。香り、色、製品、企業、歴史、機械、
個人的な興味の窓口が色んな部分から開かれて、
記念写真を撮るコーナーもあって、とても楽しい。
家族で楽しめる。


    

  


最終的にはお土産売り場に辿り着く。
さすがに、デパートのチョコレート売り場、
バレンタイン戦線とは比べものにはならないけれど、
科学博物館が未来の子ども達への興味関心を促すために、
あれこれ工夫しているのがよく分かる。
子どもを科学博物館に連れてくるのは親だし、
親子で楽しめて、友だちや恋人同士でリピーターになり、
科学的教養度や関心を底上げしようとしている試みが、
遊び心も加えて、展示されていてあっという間に時間が経った。


    

  


出てくると、もう街灯が付いている。
さすが関西よりも東に位置しているだけあって、日暮れが早い。
今日は新年一般参賀とチョコレート博、
そして、干支の蛇の展示も見て事始めとしては上出来。
写真からはカカオの香りや、チョコレートの秘密、
なかなか伝わっては来ないでしょうが、展覧会では楽しめますよ♪
まだご覧になっていない方は、どうぞ!


世界の果てまでチョコレート

世界の果てまでチョコレート