Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

君子蘭咲く

昨日は気付けば君子蘭が、
今朝は何と牡丹が4つも咲いていた。早いよ。
牡丹はゴールデンウィークの頃咲くものだったのに、早すぎるよ。
全く折角の見頃が、こんなドタバタの時期ではなくて、
もっと身も心も落ち着いてしっとりしている時に
心行くまで鑑賞したかったのに。


でも、今年の牡丹の花は少々小振りのような。
肥料が足りなかったか、やはり、暖かくて咲いてしまたものの、
あと10日はゆっくり根から養分を吸い上げて、
蕾を大きくしなければならなかったのではないか。


家の裏手に咲いているシャガが、同様に職場の中庭にも咲いていた。
私の記憶の中にあるのは、かつて家族で出かけた星空コンサート、
大阪城の西の丸庭園に向かう時の歩道沿い、
少し日陰が好きなシャガが群れ咲いている景色。
春の夕暮れの中に白くぼんやりと浮かび上がる花。


ジャスミンの垣根はもう蕾を抱いている。
これも連休の頃が良い香りのするピークなのだけれど、
今年はどうかな。まだ咲くな、まだ咲いてくれるなよ。
チューリップも散らないうちから、フリージアも咲ききっていない時から、
あれもこれも咲いてしまって、盛りを過ぎてしまっては、
春の憂い、感傷も、花の鑑賞のし甲斐も、
重ね合わすことなく慌ただしく過ぎて行ってしまう。


花の季節、まだ重たく八重の桜が揺れているこの時期、
牡丹やライラックが一度に咲いてしまっては、勿体な過ぎる。
雪柳が真っ白なのに、山吹が笑っているのに、
アヤメも咲き始め、躑躅も花開いて、
何だか贅沢過ぎて、そんなに急いでくれるな、
咲き急いでくれるなと思ってしまう、私。


暖かさを通り越して、日中は汗ばむ陽気。
夜も窓を開けていると、部屋の片隅で風鈴が鳴る。
ああ、何だかそんなに季節を先取りしないで。
駆け足で春を追い越していかないで。
まだ、4月なのに。
まだ4月は3分の1も残っているのに。

G線上のアリア100% rosso

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サウンド・オブ・サイレンス

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