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15回目の結婚記念日

結婚15周年、結婚記念日。
そう、かつてのジューンブライド
今は新しい職場でへろへろ。
定年まで数年残して、転勤はキツイ。
それも、慣れない職場に慣れるには、
若ければ若い方がいいに決まっている。
順応性もあり、新しいことに前向きに取り組める、
野心や興味関心が適度に保たれている、
くたびれていない時期の方が。


つくづく適応性の低い自分。
個性や能力の問題なのか、それとも?
仕事の型にはまりすぎているのか、自分のやり方へのこだわり。
いや、今のような職場は初めてだから、勝手が違うから、
今まで通りのセオリーでは動かないのは分かっている。
しかし、それでも、だから、やはり?


思うようにならないまま、転勤3ヶ月目が過ぎていこうとしている。
石の上にも3年だが、そんな悠長なことはしていられない。
3日、1週間、10日、2週間、1ヶ月、3が月、半年、1年。
その節目節目、自分がどんどん「こけていく」ような感覚なのか、
足掛かり手がかりを見つけて登っていくような感触なのか、
まるではっきりしない。


経験で食いつないでいるものの、よそ者だという意識は捨てがたい。
そうそう、新しい所に馴染んでいけるわけではない。
だからこそ、自分のやれることを精一杯しなければならないのだが、
思っていたこととはかなり違う部分、予想通りの部分、
そのギャップに上手く対応し切れていない、
その食い違いの感覚が、気落ちとやりきれなさに拍車を掛け、
モチベーションに綻びを作る。


大人だから、経験者だから、年齢を重ねているから、
添う自分に言い聞かせても、最後は実力、実績、やれることを
どこまでやって結果を出せたかになる。
目に見えない形のない仕事の中で、焦燥感ではなく、
以前の職場のようなやりきれなさではなく、
もっと自由に自分らしく出来るはず、というこの感覚を、
どうすればいいのだろう。


もっときちんとしっかり出来るはず、
なのに、できない、やりたくない? したくない?
いや、そうではないはずだ。
出し惜しみしている場合ではないのに、
まだ、タメを作って弓を引き絞れないまま、
腕だけが疲れていくような毎日。


そんな職場の中で、15年目の節目は連れ合いを側に感じないまま、
終わっていってしまう。
せっかくの結婚記念日が。
15年目の節目が。
花もなく、会話も無く。

アニバーサリー 結婚記念日の手紙

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