Festina Lente2

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関西科学塾 講演会

JR大阪駅すぐのコングレコンベンションセンターにて、
ノーベル賞受賞者による座談会、グループワークなどが行われた。
グランフロントに滅多に出かけないので、新しい施設にわくわく。
ハコモノが大きいので、それだけでちょっと興奮する自分が可笑しい。
様々な展示や研究紹介と同時に、ノーベル賞受賞者の二人の講演を聴く。



中村桂子館長(JT生命研究館)…文系向け評論は興味深い。
益川敏英博士、
専門的で、少し話はわかりにくく退屈してしまった。
下村 脩博士、
リアルな苦労話が中高生にもわかるレベルで、いかにも研究者冥利に尽きるといった感じの内容。


僕がノーベル賞をとった本当の理由―子ども時代のすごしかた

僕がノーベル賞をとった本当の理由―子ども時代のすごしかた


阿形清和博士(総合司会、京都大学理学研究科)生物物理学の先生。
そうそうたるメンバーを間近に、講演会は豪勢だ。


クラゲに学ぶ―ノーベル賞への道

クラゲに学ぶ―ノーベル賞への道


生物で習ったプラナリア関連の研究が楽しい。
大昔に習ったことでも案外覚えているもんだな。
当時、戦争から引き上げてきて傷痍軍人上がりだった生物の教師は、
海賊フックのように鉤の手で教科書をめくり、
ラテン語で黒板を書き散らすおっかない先生だったが、
あの先生も京大出身だったっけ。


切っても切ってもプラナリア

切っても切ってもプラナリア


最終的に文系人間だった私は、生物と化学が好きな、
元々は理系学部を志望した時期もある、今で言うなら「文転」組。
諦めずに理系に進んでいたら、さぞかし人生は変わっていただろうなと
今でも創造したりする諦めの悪い人間だ。
そのせいか、娘にも文系と理系、両方の素質があるからこそ、
理系に興味を持つようにそれとなく仕向けてきたのだが。
(本は何も言わなくても読んでくれるが、文学や歴史の世界からは程遠い)



科学の世界には壮大な物語がある。しかしそれを読み解くための、
地道な基礎研究、理論付け、試行錯誤をやり通す信念も、
体力も、基本的な学力も何ものち合わせていなかったのだろう、
過去の学生時代の、受験段階で挫けてしまった自分。
そんな自分の過去を繋ぎ止めるかのように、娘と共に、
東京に戻る家人を見送るついでに、この講演会に参加した私。


言葉の力 人間の力

言葉の力 人間の力


人生は2度無いけれど、あれこれ思い巡らす。
子どもの人生を生きることはできないけれど、
平々凡々な親として、夢を重ね掛け合わせていることに気付き、
嬉しいような哀しいような、愕然とした思いも交えて、
親子だから似たのか興味関心の方向、それとも意図的に?
あれこれ思い巡らして、一日。

いのちってなんだろう (子どもだって哲学)

いのちってなんだろう (子どもだって哲学)