Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

ワインの王子様と東大寺ミュージアム

11月17日、関西科学塾の裏番組。かーちゃんの奈良散策。
娘は奈良女子大学でリケジョ養成プロジェクトとも言える、
関西科学塾で実験中。かーちゃんもずっと腰巾着では居られないので、
外へ出てお一人様の奈良散策と洒落込む。
洒落込むと言っても腹は減っては行くさは出来ぬ。
中途半端な時間に出てきたので、空腹なことこの上ない。


奈良女子大の重要文化財の守衛室。
大学の門とこの守衛室と高等師範時代の校舎を見た瞬間、
明治村にワープしたかと錯覚するほど。
昔の学舎は知的でレトロな雰囲気に溢れている。
しかしながら秋のそぞろ歩き、食欲の秋。
大学のほぼお向かいの「ワインの王子様」で味わう様々な美酒、
禁酒期間が長かったのと空腹には複数のテイスティングでも、酔える。
なかなかにお洒落で美味な奈良。


ご近所にお住まいなのか、夫婦お二人で入ってこられ、
さっと試し飲みしてポンと2本ほどワインを購入していく人が。
仕事帰りというわけでもないけれど、ビール1本で済ませる人。
私のようにかつての造り酒屋を改造したこの店の片隅で、
バルの軽食をつまみながら昼兼軽く飲みたい人。
彼女とデート途中立ち寄った人など、
周囲を眺めながらまったりと時間が流れていく。


招待券のある県立美術館へ行くべきか、初志貫徹東大寺ミュージアムか。
せんとくん関連のコミカルな現代美術よりも、
昔からの造型を取って出向く初・東大寺ミュージアム
本当は東大寺総合文化センターの中にあるミュージアムということだそう。
東大寺の歴史と美術」展は現在怪奇を定めずに公開中。
音声ガイドと入館料で1000円はまあ、お手頃価格か。
鑑賞点数が少ないと感じる人も居るかも知れないが、立っている時間、
気力体力集中できる時間を考えると、心持ち少なめの展示点数の方が有り難い。


ポスターの千手観音像はやはり迫力。金銅像も悪くはないが、
木目の浮き出る彫刻の、この木彫の作り出す雰囲気、
自然とにじみ出る迫力は、曰く言い難い。
それでいて慈愛と気品に溢れていて、人を上から目線ではねつけるような、
冷たい悟りきった雰囲気を醸し出さない下っぷくれの豊頰。


太刀、銘、欠片、多くの仏像を鑑賞した後
喫茶室「茶廊 葉風泰夢(はーふたいむ)」なる所で
優雅にお茶をしたかったのだが、残念時間切れ。
娘の待つ奈良女子大学まで、とって返さなければならない。
また来る機会はあるさと、土産物コーナーを物色。
あれこれ雑貨を買い込んで戻った。
なまっている足腰にはちょっとした散歩。
穏やかな秋の日の午後。
大仏さんを拝まずに、門の外から挨拶のみ。
前回来た時は娘は柱の穴を通れた頃だったなあ。
親の感傷を手土産に再び娘の待つなら女子大へ歩く、
秋の夕暮れ。

もっと知りたい東大寺の歴史 (アート・ビギナーズ・コレクション)

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東大寺 (別冊太陽 日本のこころ)

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