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再発見!大阪の至宝

宴会は好きではないが、美術館や博物館は大好きだ。
しかし、十分観に行く時間が取れない。
体調も余り優れない。
勢い、展覧会が後もう少しで終わるというぎりぎりになって、
今観ておかなければ後悔するからと自分に言い聞かせ、
重い腰を上げてよっこらせと市内、もしくは隣の県や府に出向く。


  


交通至便の地に住む人は本当に羨ましい。
1時間以内で大阪駅に出られる、そんな所に住んでいる人は。
文化果つる地、東京と比較してどうしようもなく文化施設の少ない、
そんな大阪ではあるが、お隣兵庫・京都・奈良に足を伸ばせば、
それなりに、それなりの王城の地であるから見所は沢山ある。
なのに、この1,2年、とみに出向くのがしんどくなってきた。


  


体力的なことなのか、精神的なことなのか、
絵や音楽、書や名品珍宝では心慰められないことが増えたのか、
感受性が衰えて、どうしようもなく麻痺しているのか、
見たい聞きたいが薄れてきて自分でも心許ない。
そんな自分に今日は美術展のハシゴを強いる。
何しろこれは、明日まで。「再発見! 大阪の至宝」


  


大阪市立美術館、傍若無人な政治家によって潰されそうになったが、
何とか命脈と保てそうな気配。
どれだけ素晴らしい所蔵品があるか、みんなに知って貰おうという企画。
天王寺駅の地下街と提携して食事や物販の割引券付きチラシ配布。
何とも大阪らしい現金なやり方ではあるが、効果的。


  


名品は、大阪にあるもの、なのでここの所有物に限らない。
それが結局、自分が見知ったものばかりを目にすることになり、
せっかく出向いてきたものの、これはあそこからの借り物、
これはあの時のこれ、と頭の中をよぎるので、
それがちょっと心の中に泡立つものを作ってしまい、
雑音になってしまったのが我ながら哀しい。
ラインナップは次のようなものだったのに。


  


<第1章>中国・韓国美術へのあこがれ
「阿部コレクション」「住友グループ寄贈 安宅コレクション」
「李秉昌コレクション」「小野コレクション」「山口コレクション」
<第2章>日本美術の豊饒
「前田コレクション」「田万コレクション」「豊臣秀吉ゆかりの名品」
「武藤金太氏寄贈 尾形光琳関係資料」「中島小一郎氏寄贈作品」「南木コレクション」
「田原コレクション」「カザールコレクション」「山本發次郎コレクション」
大阪市立美術館寄託の国宝」
<第3章>私立美術館に開花したコレクション
泉屋博古館」「黒川古文化研究所」「滴翠美術館」「藤田美術館」「逸翁美術館
<第4章>大阪近代美術の諸相
「住友コレクション」


  


とりあえず、達成感を得て冬空の下、
お隣慶沢園の冬枯れの庭もしっかり眺め、
あべのハルカスを背景に写真を撮り、天王寺地下街へ。
大阪のおばちゃんはしっかり割引券でランチを堪能。
次の目的地へ向かう。大阪歴史博物館へ。

京阪神アート散歩MAP (えるまがMOOK)

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仕事や人生や未来について考えるときにアーティストが語ること ─あなたはなぜつくるのですか?

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