清朝陶磁器展
本日まで、というわけでぎりぎり鑑賞した次第。
清朝陶磁器展。
見てしまえば、何だ、こういう内容か。
そんな感じで終わってしまったのだが、見なくてはわからない。
そもそも、清朝の派手な文様は、幼い頃に植え付けられたどんぶりの模様、
そう、ラーメンどんぶりに通じるものがあるので、何となく情緒に欠ける。
申し訳ないが王朝の美というよりも、やたらと細かいくねくねした線、
彫り込んだような癖のある彩色、日本的ではない奇抜な色合い、
そういうイメージで蘇ってくるというか、迫ってくるというか。
それでも、京都に出かけたい。工事中の国立博物館新館が気になる、
仕事を放り出してでも、今日までだから行かなくちゃと、
躍起になってしまう自分がいる。
娘は塾だの模試だので、到底付き合ってくれる状況ではなく。
一人で出かけて、寒風に吹かれて、鑑賞して、疲れて帰宅。
そんな日曜日。ああああ、書類仕事は相変わらず山のよう。
いつもと違っていたのは、展示場内がそれこそ中国風の建物の造り、
雰囲気を演出する工夫がされており、そのエリアだけ撮影可能だったこと。
花模様の格子天井、大きな丸提灯、
赤を基調とした部屋は、ちょっと中国映画『紅夢』を連想させる。
ああ、そういえば、あの話も清朝が舞台だった。
鎖国の影響で深く顧みられていなかった清朝陶磁器。
どちらかというと、西欧諸国の美術館や王侯の宮殿・館で
美々しく飾り立てられていることが多い、シノワズリの世界。
色鮮やかな繊細さを感じ取らねばならぬのだ、
ラーメン如きのどんぶりで認識してはならぬのだと、
自分に言い聞かせながら鑑賞。
とっぷりと日は暮れていく。
1年で最も短い1日はもうすぐそこまで迫っている。
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