Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

ラオス料理と稲荷神社

京都で降りる駅は決まっている。
国立博物館に行くときの七条、
京都市立美術館や国立近代美術館に行くときの三条や四条。
京阪を利用するのが殆どだが、学生時代のように元気に歩けず、
三条から、もしくは阪急四条から地下鉄に乗ることも増えた。
京都文化博物館へ行く時は、阪急烏丸から地下鉄だ。



しかし、私の記憶の中では七条の駅は寂しい駅。
ご飯を食べる所も何もない、しいて言えば、
国立博物館に向かって上り坂を歩くとき、多少店があるか?
そんな印象しかない駅なのだが、昨日の私は何故か、
博物館とは全く逆方向に歩いて、
(鴨川を渡った反対側に向かって歩いて)
ランチを取るという初めての試みを。



というのは、何故か、異国の旗を掲げた店が見えたから。
私はエスニック料理に弱い。というか、好きだ。
異国の料理を食べるとき、そこに旅行した気持ちになる。
学生の頃からの脳に刷り込まれたプチ旅行の習慣に、
いまだに抗えないでいる。なので、歴史の町京都で、
日本食・和食を食べるというのは、無謀であり、
谷崎潤一郎のように「わらじや」のう雑炊というわけにはいかぬ)
財布の中身と相談になるので、外食は概ね定食メニューに走る。



その結果が、七条にて、新しい店の開拓に。
大げさかもしれないが、ちょっと嬉しい。
タイ・ラオス料理が京都で食べられるなんてね。
それも、鴨川を見下ろしながら。


  

  


キンカーオとはタイ語ラオス後でごはんを食べるという意味。
一人でランチをしてから美術館や博物館というのは、
当たり前の私の時間の使い方なのだけれど、家族を持ってから15年。
さすがに寂しさを感じないわけにはいかない。
おまけに、こういうご飯を喜んで一緒に食べてくれるのが、家人。
(かつて家人が勤めていた北浜には、かなり本格的な味のラオス料理の店がある)
おまけに、夏、カンボジアベトナム旅行をした時のことが思い出されて。



ランチタイムを外してのランチ。
思いがけない贅沢な時間。美味しゅうございました。
そして、いつもであれば、即、坂をずっと上って
三十三間堂向かいの博物館へ、清朝陶磁器展に出向く、のだが、
本日は店の向かいに見つけた松明殿稲荷神社にお参り。
小さなお社にお参りするのは、なんとなく心もとなく、
年の瀬のちょっとざわざわした心を鎮めるのにピッタリ。


    


小さなお社だというのに、神様は大勢祭られていた。
天照大神大己貴命伊弉諾
伊弉冊命・猿田彦命・倉稻魂命・・・、
おまけに、天智天皇大友皇子の木像を安置しているという。
見かけではわからないものだね。
たまたま、橋を渡っていつも通らない七条でランチして見つけたお社。



やっぱり、歩いてみるものですな。
いつも行く駅でも、いつもと同じ道を歩くことなく。
そう思った、師走も半ばの京の町の昨日の昼でした。