歯医者と懇談

この日、歯医者の予定がなければずっと寝ていただろう。
歳だから幾ら歯を磨いても、メンテナンスは大変。
子どもの頃矯正しても、やはり歯並びは悪く、
歯周病から逃れることはできない。
前職場からの付き合いである歯科医へ、メンテナンス日。

思い出した。治療はとても痛かった。
歯茎が下がってきているので、洗浄し、
深くなってしまった歯周ポケットに薬を詰める。
これが歯根膜辺りにぶつかるのか、刺激がスゴイ。
響いて響いて痛いのが数日続く。
右の奥歯では噛めなくなってしまう。

オマケに、今日は娘の担任と懇談日。
しかし、それまでの数時間、何処でどう過ごせばいいのか。
これまた記憶にない。

当日の記録を取っていないので、昼食を食べたのかどうかも思い出せない。
文字を書く、文章を綴るのは今の私にとっては結構な大仕事。
覚えているのは、懇談が長かったこと。
娘が親の私にも言わないようなことも、先生の前では話していたこと。
親や祖父母が心配で家を離れられないと言っていたのは知っていたが、
最悪の場合、私と同じような仕事についてもいいと思っていたことなど。

娘が断固として文系に行きたいのならば、それはそれで構わない。
しかし、それならば１年以上前に決断すべき事。
経済的な面で就職が不利な文系を敬遠して理系を選んだことに対し、
親としては成績面で文系に変える、文転を積極的に勧めるなど、
言い出しにくいことではあった。
本人が強く望めば、反対はしなかっただろうが。

担任の、とても若い先生。
どうしてこの仕事に就いたのか。
そして、教え子が言うことをどんな気持ちで聞いているのか。
忖度と観察、比較と検証、我が子だと情に傾く？
冷静な判断ができない？
娘の考えていることと能力、成績とのギャップ。
可能性の未来？　それとも未来の可能性？

この日、娘と一緒に晩御飯を食べて帰ったのだろうか。
帰ったのではない。
夕食は一緒に取ったが、娘は塾に直行した。
しかし、昼食は何時食べたのだろう。食べなかったのか。
記憶にない。
眠い、そして、起きているのが精一杯。
人間の形をして、大人の振りをしているのが精一杯。
そんな気がしてならない。
（そして、そんな気持ちはずっと続いている、９/２１現在も）

大学の学科図鑑

おとなの進路教室。 (河出文庫)