極北クレイマー気分
ボランティアで有意義な活気のある一日を過ごした後、
本業である現場へ戻ると、活気に欠けた鬱屈した気分に押し潰されそうになる。
これではいけないとは思いつつ、気分は極北クレイマー気分。
そう、あの『チーム・バチスタの栄光』で有名になった海堂尊の作品にしては、
動きが少ないというか、鬱屈した作品というか、
医療の闇の部分を取り上げるにしても、下世話でワイドショーじみた作品、
もう少し専門的な何かがあってもいいかなあと思わせる作品なのだが、
主人公の立場と鬱屈した気分が、この1ヶ月間の自分と重なるものが多々あり、
どうしてもしみじみしてしまう。
これを極北クレイマー気分とでも言いましょうか。
少々やさぐれた、いや、ささくれた気分ですが、
組織の中には似たような立場や役職、同僚がいるものだとクスリ。
ここまでひどくは無いのだからそう悲観することもあるまいと思ってみたり。
極北クレイマー気分を打ち破ったのは、些細なことではあるのだけれど、
ボランティアの現場に至る直前に何とか気分が上向きになり、
それなりの成果を見る事が出来てほっとした。
何が幸いするかわからない。
人生万事塞翁が馬。
誰にも笑顔を振りまく八方美人にはなれないけれど、
まあ、神様は落ち込みも揺り返しも脱出のきっかけも、
一応平等には振っているつもりらしい。
それを上手くつかめるかどうかは本人次第というわけで。
この一ヶ月間手元に『極北クレイマー』を置いたのは無駄ではなかったようだ。
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