Festina Lente2

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学校教育に活かす認知療法

恩師が公開講座認知療法の講義をするため来阪。
やはり、これは聴きに行かずばなるまい。
10年ぶりに生徒(ぶりっ子)しに行く事になった。
ど厚かましくも、一番前の席に陣取ってみれば、
久方ぶりにお会いする先生は、一目見た瞬間、
やはりお年を召されたか・・・と思ったのだが、
講義が始まった途端、かつての若々しさを取り戻し、
余りの懐かしさにボーっとしてしまったのだった。
おまけに、お昼までご一緒できて、幸せ・・・。


研修や勉強会等で初めて聴く講義内容は、
(読書などもそうだが)
炭酸飲料の泡がはじけるようなパチパチした刺激を
脳に与えてくれるのだが、
かつて学んだ内容を改めて思い出させてくれる
懐かしい恩師の話し振り、その穏やかな語り口、声のトーン、
豊富な話題、笑いを取るための雑談などは、
久しく使わなかった脳の襞に積もり積もったほこりを
柔らかい布で拭き取るような、そんな刺激を与えてくれた。
学問的な研究、論文に関する内容よりも、
私が惹かれたのは、相変わらず先生が自分の師(ベック先生)に
ついて語る時、楽しそうになさっているという事。
かつて、講義の合間に、師の教え、師の思い出について語る
先生を目の前にしながら、羨ましく思ったのは1度や2度ではない。


社会人院生が、自分の内面を見つめて研究する時、
自分の理想に燃えている時、自分を鍛える時、
学ぶ楽しさを知る生徒を育てたいと切実に願って、
自らも師を求め、謙虚に学び、明日を夢見たからだ。
しかし、それは遠い遠い日々の出来事になってしまっていた。


先生が講義の最後にプレゼントしてくれた言葉。
"The journey, not the arrival, matters."
               --T.S. Eliot


お互い歳を取って、久しぶりにお会いしても、
やはり最後まで先生は先生。
また、自分もそうであり続けたい。

認知療法ケースブック   こころの臨床 a・la・carte 第22巻増刊号(2)

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認知療法・西から東へ

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