風流以前の毎日
目を閉じていても眠れない。眠っているようで起きている。
起きているようで夢の中を泳いでるような感じ。
夢がリアルなのかリアルな夢なのかわからない現実。
デジャブ? 初めてのこと? 何度もあること?
いつまでも続く繰り返しなのか・・・。
「安眠」が得られがたい日々。色んな声が音が脳内にこだまする様な、
走馬灯のように通り過ぎていくビジョンに囲まれながら、
かろうじて自分だと思っている形の中に、
義務感と意思を閉じ込めて、人形のように操ってみる。
そんな日常を過ごしているのでは?
新・システム管理者の眠れない夜 <ほんとうに価値のあるシステムを求めて>
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職場の同僚が怪我をして、代わりの人がやってきた。
詳しくは聞いていないけれど、両手を骨折って、
何をしたらどうやったらそういう怪我になるのか?
もう、そうなったら生活が立ち行かない。
仕事どころか、自分の身の回りもできない。
子供の世話もできない。運転もできない。それで診断書7週間。
随分中途半端な、8週間2ヶ月にはならないのかしら?
リハビリどうするのかしら? 何もわからない。
詳しいことは聞いていない。詳しい情報が入らない。
個人的に親しくなければ、何もわかりはしない。
管理職ではないから。
個人情報は保護? されているから。
何もわからない。
去年まで常勤でいた人が代わりにやってきた。
皮肉なことに、その人のほうが気心が知れていて仕事がしやすい。
気分的に仕事がしやすい。
ベテランといわれていた人が休んで、代理の若い人が臨時で入る年度末。
その方が、職場の空気が和やかになるこの皮肉、この事実、この現実。
正規の職員ではなく、常勤でも非常勤でも存在感のある人、
職場を和やかにする要素の大きい人、気心の知れた人のほうが頼りになる現実。
ベテランの正規職員は、一体何のためにその場に位置づけられているのか、
実際の所見えていない、存在価値が認知されていない恐ろしさ。
個人的にも組織的にも、「代わり」があることのあり難さ、便利さ、
それ以上に恐ろしさ。
もしや、自分もそうではないのか?
独りよがりで動いていて、周りが見えていない。
窮屈な、あるいはダダ漏れの組織の隙間で、
「かこち顔なる疎ましき、ひがひがしき存在」
仕事に風流はいらない、趣味はいらない、愛情はいらない、
信念もいらない?
こなせばいいから、軌道に乗ればいいから、
タイムリミットに間に合えばいいから?
送り出せばいいから、最低限のことをすればいいから、
わからなければそれまでだから?
恐ろしい、私はとても恐ろしい。
あっという間にポジネガでひっくり返っていく心の中。
人の心、職場の姿、物事の様相、価値観。
一つの器が向かい合う二人の横顔であるように、
あっという間に反転する図と地。
それが、世界であることが恐ろしい。
体調が優れず、咳止めとその他諸々で何とか。
しかし、今日はちょっと。気持ちは高揚していても、
体が付いていかない年齢であることは、翌日の体調に顕著に現れる。
無理が利かない体になっていることに気付かない振り。
しかし、体は正直でとんでもないやり方で自己主張する。
西洋医学的に薬でねじ伏せても、私の場合、(いや、誰でもか・・・)
一箇所を抑えると、圧力は他所へ逃げて別の症状へ。
壊れた水道の栓みたいなもので、あっという間にマンホールの蓋が飛ぶ。
非常にわかりやすい自分の体。
非常に怪我人、病人の多い職場だということも一つ。
年齢層の高い職場だということも一つ。
普通ならデスクワークですんでもいいような年齢でも、
職業内容柄、新兵と同じように前線に立ち続けていなければならない悲哀。
プライバシーという名の下に、職場内のことはかき消されてしまう。
ちょっとしたSF。誰かが誰かと入れ替わっても誰も気付かないかのように
仕事が進められていく。まるでずっとその人がそこに居たように。
昨日までいた人が、あっという間にWipe Outされても気付かない。
そんな日常生活の場、職場。
職場が(馴れ合いではなく)成熟していて、
代理の人をすんなり受け止めているならそれはいい。
システム上の機能が良好なのだろう。
臨時に入ってきた人の職場教育ができていて、スムーズに職場の歯車となる。
それはそれでいい、確かに職務上問題は無い、しかし。
しかし、誰が居ても全く同じサービスを客に提供するのと、
職場に全く変化が無いのとでは、意味が違う。
それとも、単に自分の中の内的な違和感のみで片付ければいい問題なのか。
消えた人間の居場所が、仮にも確保された代理責任者の場。
病休制度のありがたさと共に、自分たちが歯車であることの、
仮にも専門家として・・・だが、歯車であることの、
交代がきく存在であることに、落ち込むのだ。
システムの当たり前の在りように、やるせなくなるのだ。
唯一、必要とされているのではない、
職場のコマである事に、今更ながらに。
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