Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

チョコの味は?

さて、ちょっと気分がブルーだったので、背景を変えてみました。
虹です! 雨上がりの気分になってくれるかなあ・・・。
なのに、どういうわけか外の天気は「春一番」とあいまって、
強風と雨という最悪の組み合わせ。


さて、今日は世間の夢見る乙女が待ちに待った、聖バレンタインday。
最近では告白のことを「コクる」とか言うそうですね。
義理チョコでも、ちょっとした潤滑油代わりになるものならばよし、
単なる迷惑なら、美味しいチョコだろうがプレゼントだろうが
困ってしまうのですが、職場ではいかがだったでしょうか?


恥ずかしながら、この年齢ともなりますと、
20代の頃のように義理チョコを配ることもなくなりました。
単に、気になる人、気を遣う人が減ったのでしょうか?
単なる財政事情? それとも転勤後の職場のせい?
チョコを買ったり配ったりという、賑々しい気分には縁遠いneimuです。


それでも、1年で一番沢山チョコを食べたような。
出勤したら山盛りチョコが置いてあるので、手が出ちゃいます。
「手作り生チョコ」なんぞ持ってきた面子は、暖房で溶けてはならじと、
冷蔵庫のある部屋を探してキャラバンしています。
何と皆さん、たくましいこと。
振り分け髪ならぬ振り分け荷物で、チョコを持参とは。

チョコレートの小さなお菓子

チョコレートの小さなお菓子

プレゼントしたい!チョコのお菓子―はじめてでもおいしく作れる

プレゼントしたい!チョコのお菓子―はじめてでもおいしく作れる


これが若いってことなのかしらと、ひなびた感慨に浸ってしまう今日。
午後に控えた会議の内容の重さに、
頭の中はずっと緊張し続けているのがわかります。
命のやり取りではないけれど、人の一生に関わることなので、
そうそう「無碍(むげ)」には出来ない内容、
だからといって、軽々に情に流されてしまって良い、
というものでもない・・・。


2月3月、受験・進路の季節、何かとnext stationにこだわる時期。
自分の居場所を模索・獲得・維持していくのは大変なことです。
ある者は入学試験、卒業試験、資格試験、進級試験に挑みます。
篩い(ふるい)に掛けられ選別され、俎上(そじょう)に載せられ、
好むと好まざるに関わらず、何事かが・・・
人の運命、一生、未来、人生に関わることが決められていく時期です。
私達は、何度も多くの会議に臨まなくてはなりません。
事前事後処理に追われ続ける年度末です。


会議に至るまでの経過、内容、会議に上らない内容の根回し、
情報のやりとり、微妙な駆け引き、
会議に出すのか、出さないのか、出せないのか、
全く歯牙にもかけられず切り捨てられ、
陽の目も見ずに一刀両断されることなのか、
会議に至るまでも、目に見えない形で激戦といえば激戦、
仕事をする人間には経験済みの、神経戦・消耗戦です。


自分達が手がけたプロジェクトの総決算でもあり、
部分修正でもあり、結果的には却下・放棄・失敗、
という憂き目にもなり、なかなか複雑な様相を呈します。
新人、若手にはなかなか受け入れ難い現実も待っています。
実際に自分が心血注いできただけに、手放し難い事例の数々、
その結果、採決に納得できず、逆恨みとまでは行かないまでも
周りの反応の冷たさ、冷徹さや理解の無さ、無闇な厳しさを
必要以上に感じたり、抱え込んでしまい
若干、欝になる場合も無きにしも非ずです。


修羅場をくぐってきた先輩・上司としては、
いくら恨まれたり、反撃・反論されたり、
愚痴をこぼされたり、頭を下げて頼まれたりしても、
頑として譲れない所は譲れない旨を、示さなければなりません。
出来ないものは出来ないし、無理なものは無理だし、
矛盾を抱えていても、全てを解決して
全てを丸く収めることはできない、からです。
                


私位の年齢になりますと、(体型的にも!?)
色んな意味で壁になって、立たなければならない時があります。
問題の現状に対して、持ちこたえなければならないし、
若手の要求や意見に対しても、
また彼らの経験・場数を伸ばすためにも
敢えて壁にならざるを得ない場合が出てきます。
どれだけ鬱陶しがられようと、くどかれようと、叩かれようと
判断すべき時に判断して次に移らねば、時間は待ってくれません。


限られた時間、限られた人材、限られた事実、限られた会議、
全てを調べつくし、吟味して、個々の事情に合わせて鑑みて
例外を作りまくって情状酌量のもと、外面的には事なきを得る、
一見優しげな情のある形で流していく、わけには行かない・・・、
冷たい部分が厳然としてあります。


その狭間にあって、悩み苦しんだ分、
次の経験に生かしてもらわなければならないし、
そう考えて次に進んでくれる若手・後輩を育てていかなければ
職場の機能は低下していく一方です。
なかなか職場教育としては厳しいものがありますが、
嫌で辛くて気分の悪い結果・結末・未来もあるということを、
現場にいる以上、知ってもらわなくてはなりません。


・・・後輩が部屋に持ってきてくれたチョコは、複雑な味がしました。
後輩がどんな思いで今日を迎えたか、
全く知らないわけではありません。しかし・・・
どのような思いを抱えようが、決は下される会議です。
今日という今日は、保留というものは無いのです。

花言葉「花図鑑」

花言葉「花図鑑」


さて、バレンタインのチョコレートは血の味です。
何といっても聖バレンタインの犠牲のもとに出来た祭日。
曰く因縁付きの日。例えば・・・歴史的には、
大好きな古都ドレスデンが爆撃されて、市民が虐殺された日。
本命の恋が叶わず、血の涙を絞る乙女がいるかもしれません。


聖バレンタインに捧げられた春の花、クロッカスも
もともとギリシア神話では愛する娘との結婚を反対された
青年クロッカスが自殺して、この花が生まれたと言われています。
花言葉としては「じれったい、あなたを待っています。」
黄色は「私を信じて」紫は「愛の後悔」だそう。


愛も仕事も、物事には全て、様々な側面があります。
やりがいもあれば、苦痛極まりない時も。
ただ、この季節、地面から芽吹くクロッカスの新芽のように
新たな花を咲かせて、[/http://fyayoi.exblog.jp/d2007-02-12:title=来るべき春]を寿ぎ、
大地に染み込んだ犠牲に想いを馳せ、歩んで行きたい・・・。


あなたにとってのバレンタインのチョコレートは、甘かったですか?
                       苦かったですか?

完訳 ギリシア・ローマ神話 上 (角川文庫)

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完訳 ギリシア・ローマ神話〈下〉 (角川文庫)

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