Festina Lente2

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図星は困る

父を駅に母を病院に、洗濯物はコインランドリー乾燥機に。
朝6時過ぎから車で走り回っている今日、正直午前中で疲れた。
少し持ち直した体調は雨と寒さでちょいと下降線。
休日を1食でも家族と共にしないと…。
研修を削って、時間を確保。これが優先順位。


さて、本日のお題は意味の反映と抑圧。
深読み誤解と強制蛸壺窮屈相談を回避するための
ロールプレイで気を付けることは・・・「図星は困る」
漫画でもよくあるでしょう、あの的にぐっさり矢が刺さっている絵。
あのぐっさりが、自分の心の中の至る所に「ダーツ状態」で刺さったら
いや、もうめちゃくちゃに痛いに決まっている。
矢を投げた相手に「お上手ですね」とは、とても言えない。
何をするんだ、このヤロー状態です。


あたかも「知らない動物に近づくが如く、核心に迫る」
しかし、「抜き足差し足忍び足」なんて言葉が死語の現代社会。
バーチャルなハッキングはできても、1対1での現実でのお付き合い、
物理的なパーソナルスペースの取り方さえも、苦手で困難極まる時代、
住宅事情で擬人・偽家族化したペットには触れても、
「ひっきー」な無意識に隠れている野性の王者、抑圧に触れるのは
最新の、いや細心の注意が必要。


という訳で、練習が必要なのですが我々は研修医ではないので、
横で付きっ切りで指導医が指導してくれる訳でもなく、
第4助手から鍛え上げる訳でもなく、カメラ持ちでもなく、
でもって、誰も鉤を持って「ほら、ここだよ」と見易いように
術野を確保してくれるわけではありません。


・・・抑圧関係の術野、思いっきり深い深い。
腐海。いや、それはナウシカ
不快、いや、そう感じるのはCOの内部の問題。
ここではその「深さ」を目の前にして、
たじろがない胆力を鍛えることが目標。
え? 一緒に潜るのか? まあ、非常時、時と場合によれば。
でも、「深い」所は余りもぐっちゃ具合が悪い。


CLは自分の中にあるマリアナ海溝を自分が作ったなんて
自分が潜水しなくちゃならないなんて、
そんなこと、ねえ・・・。
たまにいる、そういうことをさせる人が。
急降下急上昇させる無謀な人が。
(するつもりが無くても、結果的にそうなってしまうのは駄目)
でもって、一緒に潜水病にかかってしまい・・・。
でもね、この世界にはERは存在しないので、大変。


やっぱり、探査艇から酸素を確保した上で
機密状態のよい環境で、安全確保、安全確認の上で
探検は危険の中に突入していくのではなく、
観察しながら少しずつ分け入ることによって
知らなかったもの、見たことのなかった景色を
受け入れるところから始めましょう。
いきなり、精査・データ化・強烈なフラッシュ撮影はやめてね。

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そう、見えているものを「ありますよ」とCLに教えちゃ駄目。
CLは、自分から気づいた時に初めて見える。受け入れ易くなる。
簡単には受け入れられない。だって見たくないものだから。
簡単に「見えます」なんて言えない。プライドが傷つくから。


そう、スミスリンショックは「親として子供の健康管理ができなかった」
つまり、親業として能力不足だと思ったわけですね、母親失格だ、
子供を育てる資格なんか無い、自分の大切なものも守れない、
子供を傷つけてしまった、些細なことでも大騒ぎする愚かな母親だ、
知識はあっても行動力は欠ける、子供をほったらかしにした、
子供をちゃんと愛せていない、
・・・そう思っているんですね? なんてラポール形成してないうちに
私に話しかけちゃいけませんよ。畳み掛けないでね。


あなたは自分が長女で構って貰えなかったので
同じような寂しい思いをさせないように
子供に接してきたつもりだった。
なのに、実際はきちんと構うことができなかったと
「後悔しているんですね」「落ち込んでいるんですね」
これからもこういうことが起きるのではないだろうかと
「不安なんですね」と、いきなり尋ねたりしないで下さいね。


ラポール未形成の場合、
図星は2次感情として「怒り」「攻撃性」の源となって
ある時は爆発、ある時は間欠泉、溶岩流、火花、嵐、
いやもう、何でもありですね。
世の中、2次感情の嵐で荒れ狂う海を
通信装置の無い小船で渡るようなもの。


だから、レーダーが必要。
性能のいいレーダーを積んでいて、
接触れずに目的地に近づいて行く技術が必要。
ちなみにレーダーの開発は、戦争がもたらした産物。
技術革新の影に戦争あり。


心の問題も、然り。
歯に衣着せずものを言う、のではなく、
本日は最良の「オブラート」を求めて四苦八苦。
良薬は口に苦し、いや誰だって苦い薬は嫌いだって。
物理的心理的にもオブラートが必要な時、
レトロでアナログで職人技のオブラートを求めて、
今日も切磋琢磨。

対話の技―資質により添う心理援助

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