Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

お医者様巡り

元々は、母の通院のために予定を空けていた午後。
体調不良だから、自分自身も通院。
母の予約時間に間に合うように大学病院へ。
遅めの昼食、読書と一服。
帰宅して学童から戻った娘に夕食。耳鼻科へ。
思いの外待たされ、図書館の時間は殆ど無し。
娘は自分の本が予約できなかったのが不満。


6:00 起床 ネズミ捕りに1匹・・・。 
8:00 出勤 12:15 午前診の最後に。
14:15 大学病院へ 15:00 母の診察
17:15 帰宅 18:00 娘の夕食 18:45 娘の耳鼻科へ
19:15 診察 19:30 調剤薬局へ 19:45 図書館へ
20:15 帰宅 あらら、ネズミ捕りにまた1匹
20:30 娘のピアノの練習を見る カデンツ練習
21:00 宿題の点検 教科書暗唱・朗読 21:30 入浴 
22:00 娘はベッドへ。彼女が布団に持ち込んだ本は・・・

眠くて仕方なかったが、真夜中BSで英国のいじめに対する
ドキュメンタリー番組を見る。何ともやりきれない。
自分自身が小学校・中学校時代に経験したよりも
更にエスカレートしているいじめの現状を
外国の学校の中に見出し、学校側の対応に絶望する。
眠気は吹っ飛んでしまう。


通院で何がプラスか。皮肉なことに読書時間の確保。
文庫本一冊。ちょっとした専門書数冊の斜め読み。
通院の合間に食事、もしくはお茶の為の店さえ静かなら、
有料の読書室のようなものだ。特に今日のように、
病院の駐車場が混んでいて停められない場合、
お茶・食事の名目で駐車する。

認知症がはじまった?―アルツハイマー初期の人を支える

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しかし、今日は本来自分と母だけの通院のはずだったのに、
娘の耳鼻科は予定外だった。ちなみに昨日の歯科も予定外。
ただ、前医より点鼻薬のせいか、症状の改善が格段に早い。
娘は4種類の美味しくない粉薬から解放され、機嫌が良い。
咳止めシロップと美味しい粉薬1種類、点鼻薬
子供が喜んで飲む気になってくれると、親もほっとする。

ナイチンゲールの沈黙

ナイチンゲールの沈黙


そういえば、「ナイチンゲールの沈黙」に出てくる
重篤な症状を持つ小児科のように深刻な病でなくとも、
耳鼻科でも「痛い」と泣き喚く子供は、脅威だ。
目の前で泣き叫ぶ患児の存在ほど、リアルなものはない。
娘は「どうしてこんなに痛くなるまで病院に来ないの?」と、
訝る有様。まあ、みんながみんな副鼻腔炎じゃ無いからね。


痛みで泣き叫んだ経験がないという事は、幸せなこと。
痛みが無くて、命が削り取られていくという事がないのは
とても、とても、幸せなこと。
むろん、体も心も痛みの全く無い生活なんて
ありはしないのだけれど・・・。


小説で設定された病気がどれほど深刻なものであっても、
その当事者ではない限り、受け止めるのに限界がある。
ある意味、この小説は少女漫画によくある構図で、
そうせざるを得ない状況に追い込まれた過程を設定し、
漫画的なほど悲劇的な疑似恋愛関係が際立足せた時点で、
感動からどんどん遠ざかり、意図的な美化が目立つ。


肉体的にも精神的にも暗闇を抱え込む者、
トラウマを持つ者、不治の病を抱く者と
彼らを取り巻く、それぞれの対比の不均衡さが、
美化されるべき特殊性を帯びた犠牲者の様相を提示。
問題提起のためのキーワード、世相を盛り込んだ
医療・推理・犯罪小説である前に、救いを求め過ぎた。
ファンタジー化の手法と、半ば劇画化された恋愛。
前作からの登場人物は、立場上、
無理矢理借りだされたに過ぎないかのよう。

心を元気にする色彩セラピー―色が気持ちを変えてくれる!

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同じように、今日1日も一定期間の薬の確保の為の
諦めにも似た儀式めいた診察、待ち時間。
自分も家族も、普通に過ごしているようで、
健康なのか不健康なのか、半健康なのか。
とにかく、くるくると一日行ったり来たりしながら、
自分に言い聞かせる。深刻に考えなくてもいい。
お薬を貰いに行くだけ。


そう、生活の中に通院があるのか、
   通院の中に生活があるのか、
漫画の中にいるみたいな気分になる、今日一日。
経済学部に行って不経済を学んでくるように、
通院してますます不健康になる。

絵でみる和漢診療学 (JJNブックス)

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その隙間に無理矢理押し込んだ斜め読みが、
仕事やその先にどれほど影響を与えてくれるのか、
期待しすぎてはいけないのだけれど、
何となくヒントを探して、少しばかり切羽詰まれば、
どこからか、救い―とまでは行かなくても、
物の見方が変わることを信じて、
さいころを転がすように字面を追っている。


そんな今日の読書。きちんと整理されて頭の中に
格納されているのではない、斜め読みばかりが続く。
本当は、そんな風に読みたくないのに。
猛暑が続いて、いきなり冷え込んだ大気の不安定な
風の強い午後の読書。

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