Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

付き合いは30年弱

お互い本には目が無い。翻訳の仕事に憧れ共に英語の勉強。
大学時代の専攻は日本文学の古典だったはずだが。
共に硬いと言われている、融通の利かない仕事に付き、
4半世紀。ゼミ仲間、戦友、親友、腐れ縁?
呼び出せば都合を付けてお互い出向き、飲み交わす仲。
まあ、彼女の酒量についてはいけないが。


彼女も配置転換で、毎度のことながら私には耐えられない仕事。
職域の広さと専門性との矛盾、その中を泳ぎ渡って昇進していく。
そんな姿に励まされもし、影響も受け、お互い仕事をしてきた。
学生時代の仲間とはいえ、早々会えるわけではない昨今。
しかし、時間をやりくりしてどうしても会いたくなるのは、
お互いが心配でもあり、お互いにしんどい、
この時期、この季節、この仕事、この状態。


市内に役職上の出張という、心理的にも体力的にも
超うんざりするデメリットをメリットにするとなれば、
私には美術館・博物館巡りと、外食ぐらい。
(本日は某デパートの日本陶芸展へ)
久しぶりに彼女を落ち合い、和食の居酒屋へ。
開口一番「顔色が悪いね」と言われる。
これでも一応、化粧はしているのだが・・・。


煮物の突出し、水ナスの和牛たたき添え、煮穴子の柳川風、
味噌三種(大根スライス添え)、干物盛り合わせ、
桜海老と季節の野菜の掻き揚げ、
服薬中だからウーロン茶の私、熱燗3合を平らげる彼女。
友人と、久しぶりの飲み屋のカウンター。

あなたの大切な人が「うつ」になったら

あなたの大切な人が「うつ」になったら


お互い仕事人間。お互い浮いた話も無く年をとり、
お互いいつの間にか、別々の道。
知力体力気力充実の彼女から元気を貰い、
「真面目すぎて悪いことは無い、正直すぎて悪いことは無い。
それが仕事なら尚更」と慰められ、
管も巻かず、飲みもせず、食べるだけで時間が過ぎる。


ショバ換えして、お茶。ディンブラとトルコ紅茶。
穴倉にも似た紅茶専門店は、何度か模様替えをしながら残る
学生時代からの、貴重な思い出の場所だ。
家族、友人、仕事、定年、病気、恋愛、
仮に〜だとしたら、もし〜できるならば、
そんなたわいも無い話で、時は過ぎる。
学生時代には戻れない。


でも、学生時代の友達だから話せることがある。
年相応の役職が、仕事が、分別が、疲れた顔が、
自分を作り変えてしまったのではないかと思う、
そんな時、職場で忘れてしまった自分らしい顔、
自分の顔をしているだろう自分を感じたい時、
学生時代の友第に、向かい合って話したいと思う。


感傷だよと、言われるかもしれないけれど、
引き受けている仕事、給料の中身に含まれる、
納得ずくでできるわけではない仕事、
必死に、理性的にこなさなければならない仕事、
これが大人になった証拠ならば、なりたくなかったと
それこそ無駄口を叩きたくなるような仕事。
一歩近づくたびに2歩下がるような仕事に、
徒労感を覚えながらも。


1滴のアルコールも飲まずに、食べてお茶する私。
そして最寄り駅に置いた車を拾いに行き、
学童のお弁当のおかずを買って帰宅する真夜中。
昨日の歓送迎会の余韻は残る。
真面目すぎて馬鹿正直な仕事をしている(と言われた)私は、
実際、まだまだ手を抜いていると感じている。
これができることだと思われることに、苛立ちを抱いている。
何故、その先まで進まずに、楽をしようというのか、
せっかく土台があるというのに・・・。


ここでぐるぐる回る思考。
くだを巻かず、飲みもせず、頭の中だけ回転木馬
BGMは、何なのだろう。

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