聞き辛くて溜息
駅まで歩いて15分、アップダウンがきつい田舎の舗装道路。
なのに、まとわりつくだけで、流れない汗。
本当ならもっと汗をかいてもいいはずなのに・・・。
とにかく本日も講演を聴く。それにしても、
・・・やや門外漢には違和感の強い内容。
セクシャルマイノリティと在日問題をダブルで、
シャンソン歌手の今里哲の歌と話。
辛い内容を軽妙に語る話そものもは面白かったけれど、
歌は頂けない。マイクのせいでも何でもなくて、
音程がちょっと・・・。
部落差別と中国からの帰国子女のパネルトークは
ストレートに伝わってくる内容で、こちらの方が
違和感無く心の中に伝わってきた。
午後からの分科会は、性差別撤廃という事で
「私の性を生きるのは私」深江誠子氏の講演。
納得できる話なのだけれど、微かに感じる不協和音。
多分それは、世間が相変わらずそっぽを向いている性教育と、
性感染症の話の中で、エイズとHIVが混同して語られていたから。
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夜回り先生の講演ビデオや、昨今の女子高校生の性風俗等、
メディアの中の悲惨な現状と、親から子へ行われる性教育、
学校現場で行われている性教育にはギャップがありすぎる。
知らない、無知、ストレス発散、治るから大丈夫の背景に、
親子の断絶・後手後手の性教育・競争社会の負け組負け犬意識、
そんなものが透けて見えてくる。
男女共同参画というネーミングからして、違和感。
親だから子供を守らなくてはならないのに、
参加した男性から、親だから教えられないという発言。
誰に教えさせるのか、家で話題にしないのか、
誰とどんなふうに付き合っていきたいのかを。
「男だから恥ずかしくてできませんよ」なら、
女だけが知っておけばいいことなのか、避妊も病気も何もかも。
母親が教えるべきことなのか、医療機関ならいいのか?
性感染症カクテル感染の蔓延する中、HIV=AIDS と
受け止められてしまうと、厳密には違うのだから違和感。
少子化に拍車をかけるのは性教育ではなく、
性教育を行わないが故に蔓延する性感染症による
不妊じゃないかと、思わざるを得ないほどの罹患率。
人権教育の現場は、男女同権以前に「自分を守る」とは
どういう事かで紛糾している。
親として子供にどう話して良いのかわからないから、
学校任せ。学校現場では担任がHRでしっかり話せば良いのに、
保健室の先生任せ。保健室では体育科の保健の授業で、
避妊と性感染症が教えられるからと、体育科任せ。
ともすれば、教科担当者は自分の専門外を教えるのは
契約違反とばかり、外部の講師を要求し、
性について語る場を持つなどという事は、論外をいう構え。
本日も、独身だから男性だから、日常の業務以外に
性教育まではできない旨の論が出ていたが・・・。
よくよく責任を持って教えたり、語ったりしない、
自分の意見が受け入れられないことが前提という、
隠れたカリキュラムが、日本をすっぽり包んでいるらしい。
それにしても何だかなあ、講師の話の持って行き方にも、
質疑応答にも、今日は午前も午後も疲れた。
為になるというよりも、「日暮れて道遠し」のみ実感。
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