Festina Lente2

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唯一若いこと

アンチエイジングの時代。何が若さの象徴だろう。お肌? 
女性にとっては美肌は大切。見た目。
人は見た目が9割らしいから。
若さは見た目か? それ以外に? 雰囲気? 
若く見えるのか、見えるだけなのか、演出上手なのか、
実際、物理的に若さを維持できているのか?
若さを維持しているというのは何が基準なんだろう。
人は何が若いと言われると嬉しいものなのだろう。


気が若いですね、というのは褒め言葉にはならない時も。
少々頭の上に鳥の羽、軽いと思われている節も。
気が若い、いい意味で何にでも興味を持ち行動できる、
積極性や好奇心を意味しているならば、
ある年齢以上では褒め言葉になる。


ガサガサ落ち着きのない、いつまでたっても子供っぽい、
幼稚で一貫性がなく、何にでも手を出す、
天上天下唯我独尊の我侭、若気の至りの「若さ」と
非難されるような、そんな若さであるるのならば、
・・・お話にならない。


若さにこだわる時代。若さに固執する時代。若さを渇望する時代。
アンチエイジング。老いと醜さに、老いと病に、老いとボケに
限りない嫌悪・憎悪を抱き、必死になって逃れようとする時代。
健康は若さにとっては必要不可欠の要素ではあるが、
美しさの為に健康を損なうような、
命を縮めるような生き方をしている人間は、沢山居る。


健康美はどこか垢抜けないイメージが付きまとい、
健康優良児などいう言葉は、貧しかった日本の名残にも思われる。
健康三昧といえば、金と暇を持て余した熟年世代の高尚な趣味であり、
健康産業の食い物になっているとわかっていながら、抜け出せない。
そんな明るく哀しいイメージが、理想と現実のギャップを伴って
フォークダンスをしているような感じ、
それが当節の健康の側面だ。


私、年女。若くもなく、年老いているというほどでもない。
しかし、老眼で目はかすみ、見え難くて苛々し易い今日この頃。
体重は言わずもがな、更年期はホルモンの関係で動脈硬化を促進、
運動では体重は落ちず、代謝は悪い。睡眠不足で、眠りの質は最悪。
ぼんやりした頭で日々、仕事にいそしんでいる(振りをしている)。


若さ。私にとっての若さは、これから成長する娘の子育てに
耐えられるだけの気力体力があるか、ということだ。
あるか、というよりも残されているかといったほうが正しい。
若さ、それは外見で取り繕えるようなものではない。
これからまだまだ紆余曲折のある人生を、ガッツで、情熱で、
打算に惑わされない気持ちで、前向きに取り組んでいけるかどうか。


私にとっての若さは、「一歩引いた時が最期」という思いに、
苛まれる時期が、少しでも遅く来てほしい。そんな感じ。
若さ、で何とか乗り切れる、そう、日々に立ち向かえる精神力と体力。
これが若さと言わずして、何と言おう。
やりたいことよりも、やらねばならぬことの方が多い日々。

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健康に関する催し物が、家人の住んでいる地域で開催。
昼間、のんべんだらりと過ごしていたので、出かけてみた。
本来ならば、もっと怠惰に休日を過ごすべく、
地元のビール工場に見学予定を希望していたのだが、
予約が一杯で土日には入りきらないであぶれ続けている。
その反動で、健康祭りに行くのも何なのだが・・・。
まあ、救急の日ではあるし。どうせ来週同じような催しが、
自分の地域でもあるのに出かけてしまう、軟弱さ。
(そうです、仕事から逃げて外出しているわけ)


お決まりの歯科検診、8020運動の一環で非常に熱心な取り組み。
初めての体験は、口腔内をカメラで見せてもらったこと、
歯垢を顕微鏡で見せてもらったこと。咬合圧を測定したこと。
カメラはね、まあ、老眼で手鏡を見辛い年齢には嬉しい。
顕微鏡は面白かった。いや、喜んでいる場合じゃなく、
ライブで歯周病菌やその他、黴菌がうごめく様、観察。
これが十分の口の中の状態だとはねえ、
頭の中でわかっていても、やっぱり・・・。
ちなみに丸いのは黴菌で、ミミズみたいに細長いのが歯周病菌。

不老は口から (知恵の森文庫)

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そして咬合圧。要するに噛み合わせで、しっかり噛めているかどうか。
初めての挑戦、左の奥歯でぐっと噛むと、50を超えてるねとのこと。
何を意味しているのかわからないけれど、
私が噛む強さは20代の若さなんだそうだ。20代! 20代だよ!
就職してから勤務年数分体重増え、
かつてのやせっぽちはトドとなり、
腸年齢、実年齢プラス10歳。
体脂肪は論外の多さ。体力は実年齢プラス1歳。
理想体重になろうと思えば、大学生に戻らねばならない。


体力測定、体脂肪、体内組成、血糖値、反復横跳び間でやって、
何だかんだと色々こなして、若いと認めて貰えたのは咬合圧のみ。
それだけ歯を食い縛って生きてきた証拠かね?
お陰で沢山歯が痛んできた経過があるのだけれど。
噛み付かれたら噛み付き返さないといけないような、
この2,3年のすったもんだが奥歯に集約されている、
そういうことではあるまいねえ。喜んでいいのか悲しんでいいのか。


よく手入れをされているから、しっかり噛めているんですよって、
この年で入れ歯になっていたら大変でしょうが。
その褒め言葉を素直に受け取っていいものだか、何なんだか。
それにしてもまだまだ、頑張らなくてはいけないのだから、
おいしいものしっかり食べて、人生をしっかり味わって、
噛み締めて生きて行きたいものだわ、本当に。

久司道夫のマクロビオティック 美しくなるレシピ (Kushi macro series)

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