Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

プラネタリウム星空コンサート

Osaka science Museum Planetarium Concert
2007 12.21 19:00〜20:30 大阪市立科学館にて
渡辺義弥氏の解説で季節の星空を堪能しながら、
松本光史氏のクラシックピアノ演奏を聞く。
それでは曲目を。

1 バッハ 平均律1−1 「プレリュード」
   名曲「アヴェ・マリア」の元の曲として有名。
   ソナチネに入っているとは思えないくらい弾きこなすのは難しい。
2 スカルラッティ ソナタ K491
   天井は教会の内部と化し、イタリア旅行の風情に。
3 モーツァルト ソナタ KV283
   華やかなアップテンポの曲で、いかにも貴族の好みのサロン音楽。
4 ドビュッシー 「月の光」
   プラネタリムにふさわしい満天の星の元、うっとり。
5 ショパン ノクターン1番
   何だか、この辺で眠気が来てしまう・・・。
6 リスト 超絶技巧練習曲11番「夕べの調べ」
   いや、もう題名を聞いただけで、ため息です。普通の人は練習しても、
   指が届かない・・・、動かない以前に。
7 シュトラウス 「美しき青きドナウ」よく聞く簡易版ではなくて、
   滅多に見聞きできない、A・S=エブラーの編曲によるもの。
   オーケストラと互角の演奏曲だけれど、ピアニストも嘆く超難曲。
   「2001年宇宙の旅」濃縮版プラネタリムといった感。
8 ショパン ノクターン2番
  本日のアンコール曲。こちらの方が1番よりも有名。

 

クリスマスを控えた週末の夜。ビジネス街から少し距離を置くと、
関電ビルのイルミネーションも鮮やかな場所に、光の川が虹色に流れる。
国立国際美術館の向かいにある、大阪市立科学館の閉館時間。
何故か続々と人が集まり始める。そう、今日は特別な夜。
星空を眺めながら贅沢なひと時、クリスマスの夜を過ごす日。
耳に流れる心地よい調べ。


100年前に作られた、スタインウェイの木目も美しいピアノから、
本日音を紡ぎ出すピアニストは、ヨン様に似た風情。
男性のピアニストにしては、余りにも軽やかな音を出すので、
最初はびっくりしたけれど、後半は溜めていた力を搾り出すように
難曲を弾きこなしていた。・・・暗闇の中で。

こどもクラシック大全集 音楽のおくりもの

こどもクラシック大全集 音楽のおくりもの


暖かい館内。約3000個の星を眺めながら、仕事の憂さを忘れた。
どうして昨日「銀河鉄道999」クレアのことを思い出したのか。
きっとこの、プラネタリウム星空コンサートの前夜だったからかも。
遥か昔の光、宇宙の彼方からのメッセージ。
生きて再び見ることのできない、一瞬の流れ星。
昨日最も地球に近付いた火星が明るく輝く。
次に同じ輝きを見ることができるのは、9年後。


そんな解説を聞きながら、星座が広がる全天を見上げつつ、
親子3人、時の流れに身を任せてしばしの間、宇宙旅行
天文学者でなくても、誰でも憧れる星空の彼方のロマン。
ベテルギウスの巨大さ、オリオンのみつぼし、昴、冬の大三角形
シリウスの青白い輝き、滅多に見ることのできない月の裏側、
普段経験できない世界を旅して夢見心地。


聴衆兼観客は時間帯のせいか、かなり年配の方も多い。
というか、星を見に来ているというよりも、
純然としたクラシックコンサートの趣き。
ピアニストから、神戸三宮にある毎日クラシックが演奏されるバー、
ピアジュリアン」の話題が出て、行きたいなあと呟く家人。
飲めない下戸だが、昔取った杵柄のヴァイオリンの世界が恋しいのだろう。


松本光史ピアノ弾きのブログ http://plaza.rakuten.co.jp.koushipiano

ベツレヘムの星 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ベツレヘムの星 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


娘は星には興味津々だが、何せそこは子ども。
だんだん飽きてきて、眠いだるいとごそごそし始める。
かーちゃんととーちゃんは、演奏に聞き入っていた。
最後の「美しき青きドナウ」、ピアノはここまで音が出るのか、
出せるのかといった迫力のある演奏。ブラボーの声が飛んだ。


夜21時。近くのスペイン料理店、エル・ポニエンテCABOで遅めの夕食。
贅沢をして、タクシーで帰宅。何しろ旅行用カートが重くて。
ありがと、とーちゃん。素敵なクリスマス前夜祭。
連休の週末は、こうして始まった。
2007年も、残り、あと10日。年女が終わろうとしている夜。

   


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追記:松本氏のこの日のブログです。
http://plaza.rakuten.co.jp/koushipiano/diary/200712210000/
やっぱりプロの方でも、あの暗さは相当こたえていたみたいですね。
聞いていて、あれ?と思うところもあったし。
聞き手としてはロマンチックな雰囲気なのですが、
演奏者の立場となると、暗譜していたって手許がねえ。


それにしても、サヤカホールでの演奏会もあったとは。
ニアミスだったなあ・・・。
とにかく、娘も大きくなってきたので少しずつ、
こういう演奏会に連れて行きたいものです。
自分の楽しみのためにも、ね。