Festina Lente2

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再入院7日目

(この項5/9 UP)

連休最終日の朝、「ちりとてちん」総集編後編から始まる。
何度見ても楽しいし、飽きない。というか、むしろ、
色んなエピソード・名台詞が削り落とされていて残念。
でも、コンパクトに放送しようと思ったら仕方が無いね。
ベテラン俳優よりも個性豊かな若手の活躍と、
抜群の絡みと薀蓄のある週替わりのテーマで練られた脚本。
久しぶりに堪能した朝ドラだったなあ。


それに比べ、今の「瞳」はベテランで脇を固めすぎた。
朝っぱらからドラマを見ている10代20代は少ないし、
再放送の昼・夜だってこの時間帯は見ないだろう。
ダンスの好きな若者達は特にね。
今風の若者を主人公に人間ドラマを描きたいんだろうけれど、
物凄く無理がある・・・。じじばば中年には受けない設定。
私だってカーラジオがNHKに設定している時しか聞かない。
ましてや入院中のTVカード使ってまで見ようとは思わない。


ああ、今日もいい天気。ゴールデンウィークどころか、
点滴絶食ウィークだけで終わってしまったなあ。
・・・意を決して、休日の誰も居ない待合の新聞コーナーまで歩く。
痛かろうが点滴引きずろうが、新聞が見たい。
ベッドに居たくない。歩けるはず。歩けました。
点滴台、もはや杖代わり。


そこへ、お昼前だというのに娘と家人の姿。
出かける前に病院に寄ってくれたとのこと。
あ、そうか。連休最後、映画に行くのか。
私が娘と行こうと思って買っておいた前売り券。
スパイダーウィックの謎」渡していたんだった。
いいなあ、毎日遊べて・・・。

スパイダーウィック家の謎 1 人間、見るべからず

スパイダーウィック家の謎 1 人間、見るべからず

スパイダーウィック家の謎 2 魔法の石をさがせ

スパイダーウィック家の謎 2 魔法の石をさがせ


「おかーさんに、お土産もうベッドに置いて来たよ」
「何かな?」「パソコン持ってきた」「ホント?」
来た、やっと来た。LANのある病室にいながら、
全然持って来てくれなかった、私のノートPC。
前回入院時は即、持ってきて貰っていたのに、接続台が不良。
今回、ダウンしていたせいもあるけれど、
せめて君たちがキャンプに行く日、持ってきて貰いたかった。
たとえ使える時間が限られていても、
有るのと無いのでは気分が全く違う。


携帯電話の便利さがわかっていても、ケータイ嫌いな私。
ひたすらノートパソコン派。(機械音痴の癖に、だ)
パソコンの前に座る為には、ベッドに腰掛けなくてはいけない。
これはかなり強力なリハビリ。体を起こすモチベーション。
ネットに繋げるという魅力。メールのやり取り、
仕事の段取り、下書き、手書きより早い。ビジュアルな組み立て。
頭の中が少しばかり活性化された気分。


1週間、僅か1週間。されど病室の1週間は長い。
ネットに接続できない日々は退屈な日々。
普段の仕事でどこにも出かけられなくても、
昼休みに山野草を眺め、お堀端の白鳥を眺め、
英語の勉強をし、異国の風景を堪能し、
子育ての知恵や楽しみをお裾分けしてもらい、
居ながらにして気分転換、電脳玉手箱。
もうそれは、麻薬以外の何物でも無いのかもしれないが。


私は読む人よりも書く人だったのかも知れないと、
ブログを始めてから思うようになった。
書くのは、書き散らすのは精神安定剤代わりだ。
(読まされる方はたまったもんではない)
外に通じる小さな小さな小窓。それは電脳玉手箱。
小さく見えて実は大きい。中に入っていけば行くほど。


仕事用に自宅からFAXして貰う文書の下書き。
手書きで清書・・・、余計読みにくいのが難。(苦笑)
念のために、連休明けから復帰までの仕事についてのメール。
添付ファイル。より明確に詳しい指示事項、打ち合わせ。
電話で話すより、内容を確実に残しておけるように。


世界に通じるというのは大げさかもしれないけれど、
風通しが有るのと無いのでは違う。
・・・それにしても、娘と家人は鉄砲玉。
映画が終わったらまた来るよと言っていたのに、
はや日は傾いて、明日の登校準備が出来ているのか
ピアノの練習は出来ているのか、気掛かりでならない。


「おかーさん、映画凄く面白かった。怖かったけれど。」
「君の前売り券、使わなかったよ。僕は自分のお金で観たからね。」
お心遣いは有り難いけれど、上映中に私が退院できなかったら?
前売り券で素直に観てくれよ・・・。小さな親切、余計なお世話だよ。


「おかーさん、水分だけOKでしょ。色んな味買って来たよ」
ウイダーアミノバイタル各種類。うん、これはいいかも。
野菜と果物のフルーチェ。へえ、こんな商品あったんだ。
幼児りんご・幼児ぶどう・野菜とフルーツ・スポロン8本詰め合わせ。
・・・あの、確かに水分飲めるようになったって言ったけれど、
一度に買ってくる量、多すぎない?
確かに何も食べられないから、でも、2200ml点滴に加え、
そんなに飲めないよ・・・。「気は心」はわかるけれど。


かーちゃん、この1週間でかなり荒んでいます。
というか、体調を崩し始めた新年度、それ以前から、
ずっと下降線を辿ってきているこの間、
心身共に荒んできていたのは明らかで、その結果の入院。
自分でわかっているから、尚更腹立たしい。
君たちに迷惑を掛けることになって、情け無い。


「担任の先生にお手紙書いたから、ちゃんと見せてね。」
「宿題すぐにランドセルに入れてね」
「時間割ちゃんと合わせてね」
娘が連休ボケするのがわかっているだけに、心配。
家人はちゃんと見届けてから戻って行ってくれるだろうか。
「準備で来たら、おかーさんに電話ちょうだいね」


21時の消燈を過ぎても電話が来ない。
家人と娘の連休明けが心配でならない。
何しろ、忘れ物の多いうっかりやの娘なのだ。
細々としたことは何も言えないとーちゃんなのだ。
かーちゃんは病院の中にいても、のんびりできない。
全くの貧乏性である。回復が遅いのも無理は無い。

贅沢貧乏のマリア (角川文庫)

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