Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

退院に向けて14日目

何だか週明けと同時に入院患者さんが次々増えて。
商売繁盛でいいんじゃ、いや、そういう問題ではない。
こうやってみると、怪我や病気でに入院する人は沢山いる。
病院に来るといつも混んでいる。毎日大変な職場。
瀕死の・・・という人が余りいない病院。
救急車も1日に4、5回来る日もあり。
しかし、ここで出来る手術は限界がある。


隣の病棟は老人医療専門の病棟で、デイケアと訪問医療。
お年寄りの入院患者も多いけれど、透析の施設もあり、
糖尿病・腎臓病、内臓疾患の患者も多い。
見ている限り外科も整形もあるけれど、その関係の患者は少ない。
小児科も地域医療の要として頑張っているけれど、
小児科の入院は受け入れなし。もし、子供に何かあれば、
市民病院か大学病院の小児科へ行くしかない。


看護師さん、ベッドサイドに結構色々忘れ物。
アル綿などではなく、医療廃棄物を。
それだけ忙しいのかもしれないけれど、
私が子供で、元気な悪さなら玩具にしちゃうよ。
危ない危ない。今回は何故か気になる事が多い。
前回入院してカルテがあるせい? ベッドサイドでの聴き取り無し。
退院を目の前にして今更だけれど、新患とは随分扱いが違う。
家族構成とかに変更があったりしたら、どうするのだろう。


退院されたらどうするんでるか?
もう、すぐにお仕事に出るんでるか?
お仕事は何をされているんですか? と訊いてくる。
それはまあ、個人情報内だけれど、普通は聞き取りの範囲内。
入院時のインテークがいかに甘かったか。
まあ、何も言わなくても仕事をしている私を見て、
職業が分かった人もいたでしょうが。


新館のこちらは、ベッドサイドからインターネットも出来る。
家族で泊まれる豪華病室付きの産婦人科がある。
私のようにネットを利用する患者は少なくて、
入院前は病院全体のネットワークに故障し、すったもんだ。
その影響なのかどうかはわからない。
前回はTVカードを使ってインターネットだったのに、
今回LANに直接繋がるようになっているような?
単に接続業者が替わっているだけ?
TVカードから引き落としになっていないけれど、いいのかな?
後から会計でごっそり接続料金要求されるのだろうか?


入院生活に慣れてくると時間が経つのが早い。
静かで穏やかな生活も慣れてしまうと、とても早い。
ネットに繋ぐ事が出来るようになってから1週間。
ここで仕事をしだしたせいか、毎日がとても早い。
体が楽になって痛みが薄らいでくると、贅沢なホテル暮らし。
上げ膳据え膳、ファッションに制限はあれど、
お昼寝し放題。肉体労働無し。電話も掛かって来ない。
同室者にも恵まれ、穏やかな入院生活。


それにしても、今日の回診遅いなあ。
昨日はあんなに早すぎたのに、どうしたのかなあ。
もう、16時過ぎ・・・。院長先生よほど忙しいのか。
あれ、あれれれ?

早わかり看護聞き言葉辞典 (Quick notes)

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ナースのための聴診スキルの教室

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院長回診、いつもの大名行列はどうしたの?
まさか私がブログに書いた事が、ばれたんではあるまいな?
それはあり得ないと思うけれど、回診時にナースが1人もいない。
どうして? 院長先生何があったの? 病棟婦長さんも、
副主任さんも、普通のナースも1人もいない。
そして、何故か病棟クラークの事務の人だけが・・・。
院長先生、そんなに身軽にノートPC台押して、どうしたの?


明日の退院を控え、いつもより念入りにお腹を触診。
「痛くないか、響かないか?」痛みは減っています。
でも、体の奥にあるような内部のしこりはなかなか消えない。
まるで怪我した時のかさぶたのように硬い物が、
内臓の中にあって、左下腹部の奥の芯に固まっている感じ。
これは、依然として消えない。


「あー、診断書を書かなくちゃいかんな」と呟いて、
あっという間に退場。その後しばらくしてから、
薬剤師さんが退院後の分の内服薬を持ってきてくれた。
で、抗生剤の内服薬は無いの? この辺も以前とは違う。
パンピチオンとカマグGだけでいいのかな?
退院まで普通食に戻ることはないんだね。
何も訊けないままあっという間に回診終わり。
触診はあれど、とうとう聴診器でお腹一度も聴かなかったね。


画像を読む事が好きなんだろうかと思うくらい、沢山撮った。
前医との大きな違い。目の前で画像を眺めている時間の方が、
私と話す時間より多かったんじゃなかろうか。
お向かいさんは、「頭痛がするし肩が凝る」と回診時に言うと
即、頭部頚部MRIを指示されていたし、
「御飯が美味しくない(潰瘍食5分食)」と言うと、
2日後には胃カメラ。ちなみに「体調不良」で入院の方。


院長回診後は検査の指示が飛びまくり、という感じさえする。
それはそれで必要な事なのかもしれないけれど、
前医は入院中は血液検査のみ。蓄尿も無かった。
のんびり寝ていられたんだけれど、今回は結構忙しいような。
穏やかな生活の中にも、変に慌しいような。
入院に慣れてくると、それなりに、感じ方が変わって来ている。


定時というわけではないけれど、ナースがやってきて、
自分の体調を尋ねてくれる。全くビジネスライクな人もいれば、
ほんの少しおしゃべりしていく人、とても無愛想だけれど心遣いのある人、
訳のわからないくらいハイテンションで、ちょっと引きたくなる人、
淡々と仕事をこなす人、方言丸出しでおばちゃんおばちゃんしてる人、
色んな人が体調を尋ねてくれる。


誰かが誰かの体を案じて、ということが余り無い職場にあって、
(仲間内で把握していることはあっても、公にではない)
人前で体調を尋ねたりすることは出来ないし、しない。
人払いではないけれど、2人きりでなければ体の話はしない。
それが職場だ。一般の話題として出なければ、個人的には出さない。
それが、ここでは当たり前の事ながら、開けっぴろげ。


聞くつもりは無くても、お隣やお向かいの体調まで把握。
だって、ナースとのやり取りは丸聞こえなのだから。
そんな生活に慣れてきて、当たり前になってきた頃、退院。
静かで穏やかな時間、横になってみると自分の体が、
今までいかに強張って硬くなっていたか、実感する時間。
そういう時空間とも、もうすぐお別れ。
なんだかお名残り惜しい、変な気持ち。

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