Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

退院して1ヶ月

復活の予感? さあ、やっぱり自信が持てないまま、
ジェットコースター気分にならないだけで、蛇行運転している感じ。
世間では無差別殺人事件や地震など悲惨なニュースが続き、
お世話になった、友人の父上までが身罷られて、ちょっとブルー。
劇を楽しみ笑って帰宅したものの、健診結果が二重丸という訳ではなく、
痛みや引き攣りを左腹部に抱え、気になったままの1ヶ月。


どういうわけか、今朝方の夢は見知らぬ男性の葬儀に列席する夢。
おまけに私も含めてみんな若い。まるで高校生かせいぜい大学生どまり。
寝棺に横たわるご遺体を眺めつつ、それぞれの話に打ち興じている。
何なんだろう、この集いは?


経験が、本調子に戻るまではまだまだ掛かると告げているのに、
体や気持ちは絶好調の頃と比べて「元通り」をイメージするため、
どうしても不全感が付きまとう。無いものねだりというよりも、
あらまほしき状態に執着する気持ちが強すぎる日常、身体、精神状態。
タイプAとまでは行かなくても、不全感その物がストレスになるというなら、
まるで天上天下唯我独尊のお子様状態なのだが、実際患者ってこんなもの。


日常生活が普通に送れていても、ふとした拍子にギアが外れたような感触。
自分の身体に、精神状態に「ブリップ」が表れると焦る。
一時的なものなのか、坂を転げ落ちる前兆ではないのかと、
妙な取り越し苦労に取り付かれていること事態、おかしいと気付かなかったりする。


仕事では、「〜できるように」「〜への可能性は」という表現を意識して、
「〜しないように」「〜にならないように」という表現を、
使わないようにしましょうなんてしゃべっている自分がいるのに、
現実の自分はどうよ? 人間、言動の不一致、乖離が甚だしい。

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孤独と不安のレッスン

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本日の研修のお題は「不一致」。
入退院騒ぎのせいで2ヶ月ぶりの研修となった。
全く自分の状態とシンクロしているのかと思うくらい、タイムリーなお題。
「不一致」にはどんな種類があるのか。ああ、わが身を振り返る。
感情からアプローチするのか、理性(思考)からアプローチするのか?


面倒臭がりの私は、自分の経験を踏まえて「どっちでもいいんじゃない」と思う。
CO側から言えば、自分の得手な方法を用いる方が楽だろうが、
相手軸ということを考えれば、CLのタイプに合わせて、
相手が答えやすい方法を選ばなければならないから。
要は、相手を楽にするのが重要。先手必勝。いやいや。


服薬もままならず(飲めば眠くなって仕事にならない)、
自分の体をメンテナンスする気持ちがあるのか、
御免なさいと心の中で呟きながらも飲んでしまう、メタボ予備軍。
食をセーブしても友人と会えばタガが外れる。
何故か鼻歌に『鎌田行進曲』を口ずさんでしまうこの2,3日。
豪快に階段から落ちる自分を連想。おばかさん・・・。

蒲田行進曲 [DVD]

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蒲田行進曲

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そんな私の足元を支えてくれているのは、本日ヘインズのサンダル。
親指と人差し指で鼻緒を挟むが如く構造のガンジースタイル。
しっくりした履き心地。自然と歩く歩幅が大きくなる。
足元が心地よいと、踏み出す一歩が大きくなりゆとりが感じられる。
鼻歌交じりに歩いて行けば、久しぶりの研修の戸惑いも
心なしか「大丈夫どうにかなるさ」という気分になるから不思議。


不安定な腹部を支える台座のような下半身。足元。
心の揺れを、体と気持ちの不一致を、当たり前に安心したい焦りを、
望んでも今以上に治ることは無いのだという諦めを、
ずるずると半病人の「気の迷い」を引きずる気弱さを、
何もかもひっくるめて、『あるこう』のメロディに乗せてくれる、
心地よい素足のサンダルの、大股に歩む事の出来る一歩。


この一歩を踏み出し続ければ、どんどん歩いていけるのではないか。
仕事も、家の中も、ちょっとした冒険のようにさくさくと、
周りを見渡しながら歩いていく、そんな景色の中に溶け込んでいくのではないか。
退院して1ヶ月。小さな不安をそっとあやすように、
そしてそんな自分を励ますように、素足にサンダルで歩いていく。
ほんの少しやさぐれた気分を、いいよいいよわかっているよと、
黙って「なでなで」するような、そんな気持ちで歩いていく。

靴の事典―下駄をはいた?

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銀ちゃんが、ゆく―蒲田行進曲 完結篇 (つかこうへい劇場)

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