Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

ディアベリと弥生文化博物館

(写真を追加アップしました)

本日2度目のヤングピアニスト・コンサート。予選。
去年の経験があるから、心臓バクバクにはならなかったけれど、
教室の先生がいらっしゃらないので、何となく不安。
4人のうち、娘だけがディアベリ。ソナチネの2巻目13番第2楽章。
課題曲の他の曲を知らなかったかーちゃんが、知ってる曲を選んだ。
なるべく明るく軽快な感じの曲が娘に合っているなと思って。


バッハの課題曲は短調だったし、ベートーベンはメロディとリズムが今一つ、
モーツァルトに至っては、華やかで軽やかなロココの装飾音と曲風が難しい。
手を交差させる難はあるものの、練習していてメリハリのある曲がいいかと、
かーちゃんが選んだディアベリ。この1ヶ月頑張って練習したね。
もとい、コンクールに出場する事を前提にしていないので、
人前で弾くという経験をさせる為の出場。


それでも気合を入れてドレスを着て弾く子、普段着の子、
子供とは思えない柔らかな音色を出す子、かわいそうに緊張の余りか、
間違いだらけになってしまった子、様々な演奏を1列目で間近に見た娘。
多くを語らないけれど、それなりに思うことはあったはず。
まあ、こちらはノーミスで弾けただけで満足。
音の強弱とリズムのバランスは、まだ娘には難しい。


さて、気を取り直してお疲れ様、ほっと一息ランチ。初めて行く店。
同僚に教えて貰った自然食中心のバイキング。凄い人気、開店前から行列。
緊張がほぐれてやっと笑顔になってきたかな。
今日は写真さえも嫌々だった。(不本意な演奏だったのね)
制限時間がないバイキングの上、新しいお店で半個室のような座席に、
くつろいで食事中、家人が思いがけない発言。
「食後、弥生博物館に行こう。」

ソナチネ・アルバムII

ソナチネ・アルバムII

ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲集

ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲集


実は家人は「てっちゃん」だ。私はマニアではないが、
誕生日プレゼントに南海電鉄硬券セットをプレゼントした事がある。
電車関係は見るのも乗るのも大好き人間。
もっとも学生時代のように時刻表片手に旅や写真なんて無理だけれど。
で、今、大阪府弥生文化博物館では企画展「鉄道発掘物語」
なるほど、見たいはずだよね。車を飛ばせばすぐだし。

 

子供が見ても楽しい展示。何故ならあの有名な!? 駅長たまの写真が。
和歌山電鉄喜志駅スーパー駅長、三毛猫のたまのりりしい姿。
写真パネルはほのぼのと心を癒してくれる。
また、鉄道関係も考古学の側面から捉え直すことができる、
そういうものの見方・考え方を学ぶ事ができて楽しい。
文明開化の立役者、鉄道。その背景に歴史あり。
記念の硬券に鋏を入れてもらい、昔懐かしい気分に浸る。

 

操車場からの出土品、行き先案内板の文字、汽車土瓶、
駅スタンプ、鉄道のおもちゃ、鉄道のチラシ、
様々な所から当時の生活が見え隠れして、
幼い頃、両親と共に旅行をした思い出が蘇る。
駅弁やお茶、冷凍蜜柑を汽車の窓越しに買って貰い、
水田の上を行き交う雲の影、見慣れぬ景色を見ながら食べたこと。
釜飯の容器を重たいのに大切に持って帰ったこと。

たまたま敬老の日の本日、「電車が出来るまで」という講演も。
専門的な話も多く難しかったが、講師もこの手の話をするのは初めてで、
場慣れしていなかった雰囲気。一企業の一技術者の話だった。
平井彰一氏。川崎重工の鉄道研究同好会。現在は運転室の設計担当。
その肩書きが余りに長くてびっくり。肩書き無しで仕事をしている人間には、
想像を絶する正式な名称。紹介させて頂くと、
川崎重工株式会社 兵庫工場車両カンパニー車両ビジネスセンター技術本部
設計部運転室設計科主事  ・・・凄すぎる


企業秘密に関わる所は省いて、様々な裏話。
試験走行にまつわる話、列車の運搬、クレームがついて作り直し。
ちなみに、発注から完成までおよそ1年。
3ヶ月で2000枚近くの設計図、外回り1ヶ月、内装2ヶ月、その他諸々で、
納品まで1年というから驚き。設計図の多さと何が原因で新車両開発や、
設計見直し、クレームに繋がるか、へえ、ほう、ふうんの世界。


こういう話を無料で聞けるなんて、とっても楽しい。
出来ればもっと宣伝して、大勢の人呼んでよ。
家人が言い出すまで、今日講演があるなんて知らなかった私。
(企画展示をしているのは知っていたけれどね)
娘はその間、図書コーナーで日本の歴史の漫画を読んでいた。
その後、元気に水泳教室へ。
こうやって考えてみると、娘の一日も結構忙しいね。

 

さて、皆さんご存知かもしれませんが、
大阪府立弥生文化博物館は文化事業に理解のない知事に
児童文学間同様、潰す潰すと暴言を吐かれている施設の一つ。
日本で一つしかない弥生時代の博物館。
登呂遺跡よりも広大だった遺跡の大半を道路建設で失い、
発掘作業・研究成果を展示しながら、コンサートや講演会を続けて、
地元に根ざしている博物館です。
どうぞ、見に来てください。足を運んでみてください。
広すぎず、こじんまりした展示でえるかもしれないけれど、
子供や高齢者でも、じっくり落ち着いて見ることができます。


私たちは年に何度も利用しているけれど、特別展示・企画展示に限らず、
どうぞ、貴重な展示を行っている大阪府弥生文化博物館に来てください。
今なら、駅長たまのパネルもお待ちしています。
昔の駅員服で記念写真も撮る事が出来ます。
ぜひぜひ、お待ちしています。

たまの駅長だより 〜いちご電車で会いにきて〜

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