Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

能勢妙見山へ

紅葉狩りに行きたしと思えど、この時期、評判の観光地では人に酔ってしまう。
奥深い山でなくても京や奈良で綺麗な紅葉を楽しむことは出来るが、
できれば去年と違う場所、今まで行った事のないところへ行きたい。
されど、今現在ちょっとばてばて。体力的にハイキングや登山はきつい。
車で渋滞する箕面方面を避け、1時間足らずのドライブ、妙見山に。
途中の里山が錦に色づき美しい。北国の絢爛たる錦模様には及ばないものの。
針葉樹の森ではなく、広葉樹の森ならではの景色。

         

ワインでリングロードを上っていくと、かなり広めの駐車場。
ロープウェイを使わなくても、ほぼ山頂まで上ってこられる割に、
人が少ないのは、マイナー観光地の強みか。
麓で美しく見えていた紅葉は、この山頂付近では散り染め。
残念なことに、燃えるような景色を堪能することはできなかった。
気を取り直して参道に向かう。ここは日蓮宗霊場
詳しく知りたい方はこちら→http://www.myoken.org/

 
          
参道といってもそれほど駐車場から歩くわけではない。
目的だった紅葉は既に散り敷き、ふかふかの絨毯に。
途中、日月に壁がくり抜かれた窓のあずまやで休憩。
意外だったのは、娘が落ち葉の山を蹴ったり飛び越えたりして、
大喜びで走り回って遊んでいたこと。眺めるよりも、
落ち葉を拾っては掛け合いっこして遊ぶ私達、
ちょっと周囲から浮いていた・・・かも。(笑)

 

 


山頂には何だか妙な形のお堂。前面ガラス張り。地下が休憩室。
如何にも21世紀の聖地という雰囲気の星陵。

 

 

少し進むと本来の昔ながらのお堂が並ぶ。鐘を撞き、お祈りし、
御神籤を引く。春夏は調子が悪くこれから良くなるそう。
人生もそうだそうです。加齢と共に「みのりの時期」ならば、よし。
日蓮宗のお題目、太鼓の音、読経の声が響き渡る境内。
蝋燭・お線香をお小遣いで買って捧げる娘。
あちこちに目立つ神馬の像。柔らかな甘い味の御神水


13時を過ぎたばかりだというのにしんしんと冷え込んでくる。
ストーブの暖かい休憩所、おでんと若布梅干うどんで温まる。
私達3人でで食材を使い切ったのか、営業時間ぎりぎりに飛び込んだのか、
後から来たお客さんはランチタイム看板を言い渡されていた。
何故か、古本やりサイクル品まで売っているお食事処だった。


まっすぐ奥まで歩いていくと、奥の院に通じる山道に。
その道に出る参道門柱の部分に、ランプならぬ電灯。
まるで『千と千尋の神隠し』の銭ー婆の門灯のようなイメージ。
この世ならぬ世界へ通じる出入り口を照らすため?

 

探険だと下っていったけれど、奥の院までは4キロもある。
山道4キロを午後2時過ぎに歩くわけには・・・。
あえなく探検隊は帰還。かーちゃん、ほっとする。
裏手から表参道に戻り、栗・むかご・柿を買った。
途中、法輪寺という由緒ありげなお寺に立ち寄り、
お庭の紅葉を愛でさせて頂く。

 

 
 
マンホールの蓋はタンポポの模様で思わずパチリ。
景色の美しさに、娘も即席カメラマンに変身。奮闘振りをご覧下さい。
誰も居ない森閑としたお寺の庭を、掃き清める方一人。
寂しい中にも晩秋の情緒溢れる佇まいを家族で堪能。
観音様を祭るお堂は茅葺。何とも言えぬ鄙びた風情。

 

 

ここにも『千と千尋の神隠し』の銭ー婆の門灯風のものが。
レトロな紅葉の添え物。染み透るような静けさ。
しばし秋の夕暮れを味わって、帰路に着く。
麓の無人の野菜売り場でハヤトウリ、大根、ジャガイモを仕入れ、
連休二日目、秋を愛でる日曜日を終えた。