Festina Lente2

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学級閉鎖続く日の映画

熱が下がってきたとはいえ、昨日の今日だから大事をとって休ませた。
むろん、学校にも水泳教室にも学童にも連絡。
で、明日から登校させたいと思い、お医者様のサインがいるなあと思いつつ、
家に電話を掛ける。え? 近所の男の子が学校のプリント持ってきてくれた。
何とわが娘のクラスは本日17人欠席。学級閉鎖は明後日水曜まで。
木曜から登校という運びになった。
うーむ、こういう事態になるとは。娘が病気でなければ、
仕事が無ければ、遊びに行きたい気分。


実際は、残業が続いて19時既に過ぎ。駄目だ、こりゃ。
なかなか思うように書類が作成できない。何度か手直し。
ああ、こりゃあ、お持ち帰り仕事だと諦めて帰宅。
19:30. 娘は『名探偵コナン』を見てハイになっていた。
すっかり熱も引いて、明日から学校に行けると思っていた私。
学級閉鎖というものを経験した事が無い世代。
娘は休みが増えて、るんるん気分でいる。
しかし、学級閉鎖のクラスの生徒は学童には行けない。
私は・・・少々頭が痛い。どうしたものか。


ちなみに、学校側はこの学級閉鎖をいつ授業に当てるつもりだろう。
義務教育は学級閉鎖を行えば、授業日確保は春休みを削って補う。
私はそういう経験を持たない。一体どうなるのか、どうするのか。
娘は春休み、既に民間団体のキャンプに参加する予定。
被らないといいけれどなあ・・・。
行事日の終業式にH.R.を入れて授業日にカウントするのか?

インフルエンザ危機 (集英社新書)

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感染症は世界史を動かす (ちくま新書)

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今日出勤すると、同僚の娘さんもインフルエンザ。
でも、A型。隣の市の小学校はどうやらA型でインフルエンザ?
B型なの? 珍しいねえと言われた。うーむ、そうなのか。
大阪では今どちらが流行っているのだろう。
どうやら、警報も出ているらしい。やれやれ。


それにしても何と早く熱が下がることか。
お医者様の言う通り、よく効いた。
土曜から飲んだリレンザは、1日で娘の熱を取り去った。
娘は私のいない間、ピアノも練習し、(どれくらいの時間?)
目の前で形ばかりの勉強をしている。
昼寝が長じて、眠れなくなってしまったらしい。
さも、ありなん。私に似て元々宵っ張りだから。


本日のBSは私の好きな「フィールド・オブ・ドリームズ」
いや、もう、これは何と言っていいのか。
心理学の好きな人は薀蓄を垂れるのにもってこいです。
し残した仕事、夢、未練、別れ、老い、挫折、トラウマ。
そして、癒し。野球がテーマでありながら、
親子・夫婦の繋がり、ひたむきな青春、失くし掛けたもの、憧れ。


何度も見ているのに、また見たくなる。
あのトウモロコシ畑の向こうに、ふと自分も行きたくなる。
そして、いつか呼ばれる日が来るのだと思う。
まあ、私は野球選手では無いけれど、自分の夢の球場、
自分の夢が叶う場所、天国のようだと感じる場所、
自分の天国に向かうのだろうという、そんな予感を意識する。


トウモロコシ畑から出てくるのは、野球選手ばかりではなくて、
きっと自分自身の心の中にしまっている諸々。
色んな形で、トウモロコシ畑ではないすぐそこの街角から、
子供の頃見たれんげ畑から、埋め立てられてしまったはずの海から、
きっとそんな場所から「私の天国」はやってくるのだろうけれど。
・・・そんな思いに浸って、何度目かのこの映画を見ている。


あれれ、娘が泣いている。
娘なりに思うところ、感じるところがあったよう。
「あの線を越えたら、もう戻れないの」
「うん、もう戻れない」
誰でも自分以外の人生を選べない。自分の人生は決まっている。
幽霊になって2度目を満喫することができるなら、
そんな幽霊の人生があるならば。


自分の夢、心残り、嬉しいこと哀しいこと、
言いたかったこと、言えなかったこと。
行きたかった場所、行けなかった場所、
チャレンジしたかったこと、思い切り出来なかったこと。
色んな想いが渦巻く私。
たった9年の人生でこの映画を見つめる娘は、
何に感じ入り、どんな気持ちになって涙溢れたのか。


2歳半の私は、『上を向いて歩こう』を聞いて泣いた。
それからいつでも、この歌を聞くと条件反射のように哀しくなる。
幸せは雲の上に♪ この映画の幸せは球場の中に。
プレイする人も、観戦する人も、等しく幸せになれる。
共に在ること、共有できること。その一瞬。


何かに衝き動かされるかのように、天啓に導かれ、
・・・人生の曲がり角を、時の流れを俯瞰するように、
人生の節目節目に折り目をつけて、区切りをつけて、
納得済みで生きて行くのは、思いの外難しい。
レールの上を走っているようで、実は脱線。
引込み線、行き止まり、うんざり各駅停車かもしれない。
自分の思い通りの人生、生き様を刻み付けることなんてできない。


そんな苦い思いを知れば知るほど、この映画は美しく切ない。
見る度に、見返す度に、色々考えさせられる映画。
自分よりも上の世代の生きた時代の息吹、苦悩、感性、
そういうものを感じながら、その風に触れながら、
静かに身の内に広がる、トウモロコシ畑の向こうを感じる。
自分に繋がる世界の広がりを。
深い心の広がりを。

フィールド・オブ・ドリームス

フィールド・オブ・ドリームス