Festina Lente2

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所属・人員・担当・配置

新年度。たった一日で世界が変わる新年度。
5年前、一体自分がどこの誰かわからない気分でこの場を訪れた、
その頃の自分と今とがどれほど変わったか。
しなくてもいい苦労をするものではないというのが、私の持論。
必要ならばともかく、人間を良くするよりも悪くするような苦労を。
苦境を再起、心機一転のきっかけにできるという考えは、
後から振り返れば貴重な体験で尊いものかもしれないが、
そのど真ん中に巻き込まれた者にとっては、惨憺たるもの。
今までを振り返りながら、桜の咲き始めた道を運転。


新年度、朝から休暇を取って職場を離れている。
母の通院日が水曜に変わったため、主治医の元へ。
新年度の仕事始め早々、朝の9時から大学病院。
でも、驚くぐらい早く診察は終わった。
骨折の件、薬を変えるか変えないかの相談、
今は平成12年だと答える母。主治医の質問に答えようとせず、
周りの者の方がよく知っているからと振ってくる辺り、
いつもと違う反応。自分で答えずにやり過ごす、
主治医の前ではいい子でハイで居たがるのに、いつもとは違う反応。


とにかく、連れて帰り昼食の用意をして遅れて出勤。
二つ会議は終わっていて、3つ目からは間に合った。
何故か今年の転勤者は男性が多い。去年とは逆。
しかし、新任とはいえみんながみんな若いのではなく、
様々な職歴紆余曲折を経てこの場に来ている人もいるわけで、
今年の相棒は新人らしからぬ年齢。これを喜べばいいのかどうか微妙。

チッコリーノ&タッキーノ〜サティ ピアノ作品集

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ベスト・オブ・サティ

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新しい職場で粗相があってはならぬと緊張している様子、
気配りで一杯の様子、何とも初々しい。
職場が若返るのを見るのはそれなりに新鮮で嬉しい。
しかし、先輩格に当たる人間の嫌味や当てこすりには疲れる。
勤務評価と給与と人事異動が絡むと、ぎすぎすすることこの上ない。
おまけに役職絡み、会議や担当部署、配置に関して、
全体のバランスよりも、各部署縄張り意識で行動。
着任以来、最もバランスの悪い配置と時間配分。
・・・担当部署に責任者を置かずに回り持ちだけに?
恐ろしい世界だ。


仕事はする人の所には集まるが、しない人の所には集まらない。
でも、それをわかって人事の評価をしてくれる上司がどれほどのものか。
人を使うは使われる。2人で出来ることを3人で楽しようとする部署。
3人でするべきことを2人でまわせと横槍を入れられる部署。
この力関係は何なのだろう。
新年度のスタートはこのすったもんだから始まり、
楽をしたい多数派、外回りや営業部門には絶対回らない派が多数派。
何かを変えたいのではなくて、やり過ごすだけの多数派。


私がいない午前中に色々相当あったようで、同僚いわく、
「もう今年は余分な事はしない、部屋に閉じこもらせて貰う」
今一人は「会議のメンバーに昇格したら、無条件に評価は上がる」
今年隣の席に来た人は「今まで仕事せずに来れたけれど、
今年は少し仕事らしい仕事せんと行かんかなあ」と掃除をしている。
部屋で1番年がみの人は、今まで決めたルールを無視して
自分にとって1番楽な選択を絶賛し、無法地帯。
やれやれ、これが新年度のスタートですか。


3つ目の会議に入ると、転勤者以外の1番若手が
「〜はしたくない。〜はごめん。〜は嫌。〜の仕事が多い」
いつから会議は文句を言うことが、自己主張と取り違えられているのか。
交渉・工夫・主張と譲り合い・折り合い、そういうものを無視して、
最若手から言いたい放題か・・・。
そんな苦々しい気持ちになってしまうのは、私が年を取ったから。
置かれる立場が今の職場に来てから全く変わってしまったから。


4月1日。「エイプリルフールなのに嘘を付かずに終わっちゃったよう」と、
残念そうに報告しに来る娘。ああ、エイプリルフールか。
世間ではそういうものもあったなあと、帰宅してから思う。
冗談ではなく、娘の矯正歯科の通院日、本日。
予約時間を忘れていて、カレンダーの書き込みも気づかず終わってしまった。
嘘ではなく、本気で忘れていた。
仕事始め。新年度の仕事始め。やれやれ。
緩やかに坂を転げるように、始まってしまった今日、新年度。


心模様ならぬ心の配置、ぐちゃぐちゃ。
それでも、やらねばならぬことをやらねばならぬ?
楽しい素晴らしい新年度の始まりだったと言えば、
本当にエイプリルフール・・・よね。
緩やかに坂を転げるような、そんな気分の今日。

ベスト・オブ・サティ

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3つのジムノペディ~サティ・ピアノ作品集

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