酒遊館・ヴォーリス・お土産食材
楽しく散策していたのだが、あいにくの天気、小雨が降り出す。
そう、晴れ女のはずのかーちゃん、風邪からの急性副鼻腔炎でばて気味。
本来の力を発揮できぬのか、快晴の旅空が拝めない。
雨宿りも兼ねて行き着いた先は、ランチタイムの酒遊館。
本調子でもなく服薬中私に向かって家人のひとこと。
「かーちゃんは当然、利き酒セットだよね」「え?」
米粒食べたいんですけれど・・・。
お酒も米粒のうちって、いや、そのう・・・。
家人と娘が豪華な食事をしているのに、空きっ腹に利き酒セット。
とーちゃん、私は昼間から飲む人間ではないんだぞ。
世間の皆様に誤解されてしまうじゃないか。
小原庄助さんみたいに、朝寝朝湯は好きだけれど。
いや、ま、せっかくここでご飯を食べるなら、それも。
ああ、意志の弱い私は結局おつまみと酒で昼を済ませる羽目に。
もちろん、2人のお膳から少しはお裾分けを貰いましたが。
5つ並んだぐい飲み、左から右に行くにつれてさっぱり味から濃厚に。
さかやうた(純米吟醸)、湖東富貴(ことぶき・本醸造)、
純米ハートランド、鬼ころがし(本醸造)、湖東富貴オールド(貴醸酒)。
確かに何も食べていない時は、さかやうたのさっぱり感が楽。
反対に鬼ころがしはきつく、湖東富貴のオールドは老酒のよう。
しかし、食が進むにつれて強めの味でないと食材に味が負けてしまう。
土地の赤こんにゃく入り牛しぐれ、丁子麩の辛し和え、牛肉のたたき。
そういうものに負けない味は、どっしりした酒の方が勝つ。
町のギャラリーにもなっている酒遊館。いい雰囲気にも酔い、
利き酒にほろ酔い気分で通りに出てみれば、まだ小雨が。
ヴォーリス縁りの建築物、旧近江八幡郵便局見学。
そういえば東京では汐留で彼の展覧会(→)をしているんだっけ。
近江八幡をはじめ、最近ヴォーリスの建築物は人気。
むろん、母校ゆかりの彼。敬意を払いつつ建物を後に。
雨が大粒になってきた。せっかくのパスポートを有効に使うため、大急ぎで観光。
郷土資料館、歴史民俗資料館、旧西川家住宅、旧伴家住宅を駆け足で。
娘は意外にもきちんと引き出しを開けて、展示物を要領よく見ていた。
もちろん眺める時間は短いものの。
母親が生まれる遥か前の昔の品々を、どんな目で見つめたのか。
旧西川家住宅の家訓の掛け軸。
「義を先に利を後にすれば栄え、富を好とし、その徳を施せ」
近江商人の心意気だそう。雨に濡れた庭も風情があった。
とうとう雨は本降り。小腹も空いてきたので、お土産も兼ねて、
本日子どもの日、5月5日の節句にちなんで「たねや」で粽を。
後はどら焼きを白餡粒餡両方仕入れ、雨宿りしつつ家人の車待ち。
更に近江牛の専門店へ。哀しいかな、庶民過ぎてステーキ肉には手が出ない。
手軽に食べられるほかほかのすき焼きコロッケ、野菜コロッケ、
近江八幡の赤蒟蒻が糸蒟蒻で入っている牛肉しぐれ、
ハーブ・レモン風味、ゆず・すだち風味のソーセージ、
牛タン等仕入れて、氷をごっそり貰って保冷ボックスへ。
実はこの保冷ボックス、昨日佃煮やで買い物した際に頂いたもの。
発泡スチロールの大箱で、ちゃちな保冷ボックスより大容量。
この旅では非常に役に立った。車での旅は買出しも兼ねる。
幸い連休の前半は暑かった反面、今回の連休後半の旅は
天気には少々恵まれなかったものの、
お土産食材の買出し・保管には都合のいいお天気となった。
天候のせいか予想以上に人手が少なく、ゆったり回れたのも幸運。
車内でコロッケを頬張りながら、湖岸道路で一路彦根へ。
雨にけぶる琵琶湖を眺めつつ、あっという間に彦根入り。
3月末、JR彦根駅東口オープン記念式典に出くわした私達。
その東口側に新しくできたビジネスホテルにお泊り。
ウエルカムコーヒーは無料、朝食もバイキング。
連休前の4月末にオープン仕立て。スタッフのぎこちなさも目立ったが、
駅から至便。ぴかぴかで気持ちのいいホテルだった。
ノートパソコン貸し出し一泊500円也。
なかなか晩の相場は高くて、手頃なお店を見つけるのが大変。
雨の城下に繰り出し、車で駆けつけた寿司屋で定食を。
もちろん晩酌はせずに、おとなしく食べるだけで戻って、
少しだけパソパソしてバタンキュー。
ホテルのお風呂に戸惑う娘。ああ、大浴場じゃなくて、
室内のバス・トイレに慣れていないのね。
娘にとっても新しい体験、ビジネスホテル。
エキストラベッドにはかーちゃんが。
娘にはでっかいベッドで寝て貰いました。
夜の彦根駅に見守られながら、お休みなさい。