Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

太郎坊宮と八幡堀界隈

(旅行後5/8に記事をup)
人様より出遅れた連休もお陰で渋滞の難に会うことなく、一路滋賀へ。
普段なら2時間ほどで着く所を、多少時間がかかったのは仕方が無い。
おまけにETCの恩恵に預からぬ我が家、非経済的な交通費でもって、
高速道路をひた走りに走る。BGMは懐かしい『にほんごでであそぼ』の
「ややこしや」CD。言葉遊びを楽しみつつおやつをかじりながら、
昼下がり道行けば、あれに見ゆるは「太郎坊宮」の大きな看板。
たろうのみやとは何ぞや? お参り好きの私は興味津々。
ええ? こんな所に寄るの? 娘の非難も省みず、一時横道へ。
何々? 第3日曜日はお田植え祭事とな。道理で水田が多い。

  


太郎坊山(赤城山)がご神体、この一帯を見下ろす山。
ところで太郎坊って誰? ええ? 鞍馬の天狗次郎坊の兄が守護する神社。
正式名称、太郎坊宮・阿賀神社。詳しくはこちら→ 
由緒ある立派な神社。聖徳太子最澄もこの聖地に一目置き、
源義経が東国に逃れた際に腰掛けた岩があるとか。
勝運の神、商売繁盛・学業・病気平癒等にご利益のあるという、
御祭神は「まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと」
正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊天照大御神の第一皇子神)
昔から神様の守護には天狗が付き物だけれど、ここもそうだったのか・・・。
先日、一人寂しく通院・療養と過ごした日、家人と娘は鞍馬に出向いた。
牛若丸こと源義経が共に修行した天狗、次郎坊のおわす鞍馬に行けず、
残念と思っていたら、こんなご縁が。
私の思いを感じ取って呼んでくれたのか、太郎坊。

 


道路沿いから急な石段を上がり、更に本殿までの表参道を行くのはきつい。
車で途中まで上がって、えっちらおっちらミニ登山。
龍の口から流れ出る御神水は霊験あらたかな霊水、ありがたく口に含む。
登れば奇岩夫婦石。その天岩戸のような狭い岩の間を通り抜け、本殿へ詣でる。
娘は学業頑張る守、私は病気平癒守、御神籤は大吉。
眺めは絶景。水を張った田植え前の水田の間に、人家は浮かぶように点在。
この高みから見下ろせば、神や天狗のように下界の人間を見守る気持ちにもなる。


裏参道から下れば石の七福神福助が道々見守る。
一願成就社に諸難退散の蝋燭を捧げ、休憩所まで。
ここの手水は龍ならぬカラス天狗が水を吐いていた。
神田の米を用いた筍ご飯、ご神水のうどんで軽い昼食。
下りなら石段を降りると言う娘と家人を見送り、久しぶりに普通車を運転。


少し走れば、鯉のぼりの下、蓮華畑が広がる。
蒲生野、船岡山が近い。バス停は「ぬかづか」。
昔々卒論『額田王』と、大海人皇子との有名な贈答歌を思い出す。
「あかねさす 紫野行き 標野行き  野守は見ずや 君が袖振る」
「紫の にほへる妹を 憎くあらば  人妻ゆゑに 我恋ひめやも」
(『万葉集』に興味のある方はこちらへ→ 。)
同じ紫色でも蓮華では趣を異にするが、久しぶりにその花を間近に見る嬉しさに、
家人を皇子に見立ててしばし家族で戯れることに。


娘は幼女の頃のように喜んで花畑に突進することなく、
畦道のタンポポの綿毛を飛ばすのに余念が無かった。
私はすずめの鉄砲で、家人はタンポポで草笛を楽しむ。
薄曇の空の下、家族の紫野は今風の蓮華畑。
目的地を前に寄り道の連続。何時になったら近江八幡へ辿り着く。


約1ヶ月ぶりに訪れた近江八幡は、美しい桜の花の季節が終わり、
葉桜揺れる皐月の装い。渋滞には掛からなかったものの、
駐車場探しに手間取り、街中に来て見れば午後も3時頃。
水郷巡りは広過ぎて時間がかかるので、お手頃なミニ水郷体験、
八幡堀巡りを楽しむことにした。
ミュージアムの前からゆっくりゆったり。
その景色とは裏腹に、残念ながら水郷の手漕ぎ和船と異なり、
モーター音とテープの案内の声が煩わしい。

 

 


込み合う乗り合いの船内。小さな子供達が
船の舳先の景色が良く見える場所を占領してしまい、
屋形の屋根の下にいるのが不満な娘は、少々ふくれっ面。
4年生のお姉さんなのだから、そこの所少々我慢して欲しいのだが、
一人っ子のせいかすぐに不満が顔に出てしまう。
まだまだやっぱり子供ですね。

 

 

船を降り、気を取り直して場所替え。前回訪れた喫茶店は、
その古い家屋を開放していて、階段箪笥を上がって2階も見学可。
アトリエに使われていて、窓からは美しい青もみじの景色が。
蔵はギャラリーに。高校教員をリタイアした人のさおり機作品が。
せっかくの記念なので、展示即売されていた中から娘に一つ、
布と本当のどんぐりのヘタで作られたどんぐりペンダント購入。

 

その後日牟礼八幡宮神社に詣で、前回お庭だけで終わった
ヒムレビレッジでお茶をと思ったが、人気で相変わらず混雑。
リベンジならず、茶屋の串焼き団子を食べて休憩。
本日の宿、明治建築に泊まろうと近江八幡ユースホステルへ。
念願の近江牛ステーキランチを食す。
(宿代より高い夕食ですが・・・大変美味しゅうございました)
さて、夜はミーティングではなくて・・・。
この旅のメイン行事が控えていた。