Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

ひこにゃんを着て彦根城へ

娘にひこにゃん福袋を買ったのはいつのことだったか。
そこに入っていたのはひこにゃんグッズと呼ばれる品々。
自分が着るには恥ずかしいが、娘が着るにはかわいいトレーナー。
これを着せて、彦根城に詣でる。なかなかに親ばかというか、
そこまでするかという感じだが、旅の面白さはこういうバタ臭い、
やり過ぎ感を演出することではないかとさえ思う。
特に小さい子どもがいれば、親も臆面も無く、こういうことができる。


朝、気持ちよく朝寝を楽しむ贅沢なホテルの朝。
シャワーを浴び、真新しいホテルのダイニングで簡素なバイキング。
一流ホテルのバイキングには程遠いけれど、ビジネスクラスならこれで十分。
ドーナツ・アンパン・菓子パン・食パン、コーンフレークやチョコクリスピー。
イチゴ・ママレード・ブルベリーのジャム、バターにヨーグルト。
昆布に梅干しのお握り、千切り野菜にドレッシング、バナナ。ゆで卵。
コーンクリームスープに4種類のインスタント味噌汁、紅茶・コーヒー、牛乳。


好きなものが選べるのがいい。子どもも大人も楽しめる朝食。
しかし、この朝食の場でお握りを頬張りながらノートパソコンを覗く人。
家族連れが多い連休最後の朝の景色の中で、際立つこと。
気が付けば、みんなロビーへ。我々取り残されている。
マイペースで、ゆっくりのんびり食べている娘。
そして部屋に戻って、デザートと称して粽を食べる私達。
ネット予約はチェックアウトが1時間延長できる。
おまけに外は生憎の雨なのだ。

  


ん? チェックアウト時間ぎりぎりまで部屋でくつろいでいると、
雨が上がってお日様の顔が見えてきた。
傘を差しながら観光に出かけていった人に申し訳ない。
のんびりお城を目指す私達。駐車場も門に一番近い、
前回と同じ場所に運良く入れて、労せずしてチケット売り場へ。

 


雨の中、博物館前のひこにゃんの出番は終わったようだが、11時半から、
井伊の赤揃えのいでたちで、鉄砲隊が古式火縄銃の演技を見せてくれるらしい。
ラッキー。これまた待たずして楽しむ。土手の上に並ぶ武者姿も勇ましく、
鉄砲の音が鳴り響く・・・。あ、不発処理もしている。
動画のアップの仕方がわからず、すみません。画像は撮っているのですが。
(どういうわけか、「はてな」と画像の相性が悪く、
この数日上手くアップできない日が続いて、更新が遅れ気味)

 


いや、雨が上がってくれて本当に良かった。お城の天守閣まで登っていくのに、
この上りは結構きつい。運動不足体重オーバーの人間には、結構ハード。
周囲の家族連れが、合羽や傘を持て余し気味に観光しているのを尻目に、
のんびり歩いているだけのように見えるかもしれないが、
かーちゃん、結構ふうふう言いながら登っている。


天守閣入り口。ああ、3月末、天気予報では桜が咲いているはずだったのに、
寒いのなんのって、桜のさの字も無く残念だった。
葉桜が雨上がりにしっとり。日が照ると暑いくらい。
前回30分待ちの賑わいだったのに、今回はそのまま城内へ。
ただし、急斜面の階段はなかなか進まず、少々混雑し始めた。
娘、何を思いながらお城下を見下ろして写真を撮っているのか。

 

 

私はこの木材が組み合わさったどっしりした天井、厚い板を見る度に、
凄いなあ、凄い木材、凄い木組み、と驚くのだが、
娘は特に何の反応も無く、淡々と見学。
ボランテイアの案内の方が、娘のひこにゃんトレーナーを見て
嬉しそうなのに、一向に何も感じていない様子。
娘にとっては大好きだったドラマの『篤姫』を苛めたとしか思えない、
井伊直弼の居城だったのが、そんなに気に入らない?


欅御殿こと楽々亭から、玄宮園と庭を見学している時にポツポツ。
ああ、天守閣見学を終わり下界に降りて来たら、晴れ女の神通力消えたか。
鳳翔台と呼ばれるお茶室で一服。本日のお菓子は、3月の「埋れ木」から、
「たちばな」に変わっていた。活けられている花は黄色菖蒲だったが。
外国の方も緋毛氈の上で御茶を楽しんで・・・。
お菓子を先にお召し上がり下さいと伝えたつもりだけれど、ま、いいか。

 


ひこにゃん物産展は今日まで? 買うんじゃないの見てるだけで、
お酒や牛肉弁当、鮎の甘露煮を横目で見ながらさようなら。
雨の中を家人が執着する鮎料理の店「きむら」へ。
鮎雑炊に、鮒寿司汁が冷えた体を温める。
一夜干しの鮎、佃煮の鮎。小柄なのは、琵琶湖の餌の影響だそう。
川の鮎のように大きくならないらしい。

 



土産物並ぶキャッスルロード。2階は彦根まちなか博物館。
高橋狗佛コレクションを展示中。階下は蝋燭関連の土産物。
夢京橋あかり館、キャンドル工房でランタン作りの体験ワークショップ。
蝋で作る1時間程度の作業に娘はチャレンジ。
博物館や歴史資料館よりも、娘にとってはこの方が思い出に残るね。
あれこれ思案しながら、作ること1時間半。

 


 


かーちゃんは、しばし転寝。そして、博物館見学。
ほのぼのとした民芸玩具の雰囲気に浸った。

 


途中傘のある二人は車を拾いに行き、雨の中待つこと10分余り。
豪華な「さげもん」の飾られた店先で過ごす、残り僅か彦根時間。
こういう吊るし飾りは当節流行らしい。柳川のものが有名だが、
最近は雛祭りの頃から創り方の本も店頭に並ぶ。
端午の節句のさげもんだろうか・・・。
豪華な飾りを見ると、女の子に恵まれながら
きちんとした雛飾りを持たない娘に申し訳ない気分。
昨日は男の子の節句。武者人形ではなく、ショーウィンドウのさげもんに、
かーちゃん胸が疼く。五月の雨の感傷?


拾って貰って一路大阪へ。車は順調、渋滞も無い。
ETCの恩恵に預からぬ車だが、渋滞にも遭わず順調な帰阪。
近江八幡で肉付いてしまったのか、高速を降りた途端に目に飛び込んできた
焼き肉やに引き寄せられ飛び込んだ私達。
朝は洋食、昼は鮎雑炊、夜は韓国焼き肉ですか!
こんなふうにして終わった、家族旅行の2泊3日。
美味しかったね、楽しかったね。のんびりしたね。ふう・・・。

彦根歴史散歩―過去から未来をつむぐ (近江旅の本)

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彦根城を極める

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