Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

なかなか見に行けない

仕事が滞っている。自分の怠け心のせいだ。
何と言うことはない、やる気が今ひとつ起こらない。
いや、体調が緩やかに戻って来ているのにもかかわらず、
本調子でない証拠に、映画を見に行く気力がない。
元気であれば、気持ちに張りがあればてきぱきと片付けて、
家の中を何とか片付け、都合をつけ、時間をやりくりし、
夜中にシネコンに走っていく元気があるはず。


なのに、そうしないのは仕事が滞っているせい。
どこから片付ければいいか、わからないのではない。
文字を書きたい。文字を読みたくない。
文字は書きたい。文字は読みたくない。
読むのが面倒。汚い訳のわからない、意味の通らない、
自分の人生の時間を切り取ってまで費やして読むべきものではない、
書類の山に埋もれてしまうのが嫌なのだ。


近所にシネコンがあるというのに、いい映画も沢山、
時間潰しにも、話題作りにも、気分転換にもぴったりの、
そんな映画があるというのに、財布から消えていくのは、
普段の買い物+薬代・診療費、あっという間にお札が消えて、
財布はどんどん空になる。毎日持ち帰り仕事。
ちっとも書類の山は減らない。
読書用眼鏡と言い換えられる老眼鏡を掛けてまで、
仕事をしなければならない、それも、
読むに値しないものを読んで。
ああ、映画を見に行きたい。


読むことに不自由を感じるようになってきて、
どんどん世界が狭くなるような気がする。
仕事をする量が減ってきて、自分から「颯爽とこなす」
心の張りのようなもの、判断と行動力、
そういう俊敏さが失われてしまったような気がする。
歳のせい? 気分のせい? 体調のせい?
何かのせいにしないと気が済まない?

めざせ100万語! 読書記録手帳

めざせ100万語! 読書記録手帳

スピード仕事術 (日経BPムック)

スピード仕事術 (日経BPムック)


職場で仕事の話が中心なのは当たり前だが、
退社前の先輩と同い年の同僚の話も、私の思いと似ていた。
若い頃はもっと仕事の量も中身も捌けたのに。
てきぱきと仕事をこなすことができたのに。
やろうと思っていることが、なかなかうまくできない。
考えていることが形にならない。割り振りができない。
同時に幾つも行うことができない。段取りが付かない。


一つに時間がかがり過ぎる。満足の行く仕上がりにならない。
昔やったように同じテンポで物事が運ばない。
若い頃のように物事を運ぶ勢いはもう無いってことだ。
若くない、歳を取ったってこういうことだ。
そんな風に話をしている彼らの横で、私は変に和む。
いちいち眼鏡をかけかえる私と違って、
彼らが下半分老眼鏡の眼鏡をかけているのを知っている。


同じように仕事をし、大勢の人間と相対し、語り、
書類の山と格闘し、外部の人間と交渉し、
あと数年で定年を迎える。そう、私と大して違わない年齢。
そう、そして大して歳の違わない年齢の人間に、
顎でこき使われるとは言わないものの、一方的に評価される。
計画を立て、目標を述べ、それで海のものとも山のものとも。
企画書ほど意味のある内容でもなく、
企画書に応じた予算があるわけでもなく、
自助努力・自己責任の賜物。
風通しを求める? 


自分の生活は見通しが付かない。
限られた時間物語に閉じこもることができる、
架空の世界に浸りきることができる、
そんな映画の世界に浸りたいと切実に思う今週。
仕事が片付かない。書類を見たくない。
読みたくない。書いていたいとは思うけれど、
読んでいたくはない。
山積み山積み、こんなに山積みでは見に行けない。


読みたくない。見たい。見ていたい。
別の世界を。仕事の書類を見たくない。
思うようにままならない、自己の裁量というけれど、
自分に残されている時間、体力、視力、気力を奪う、
仕事の山に押しつぶされているような今週。
この気持ち。今日、今、もったいない。
仕事には悪いが、仕事に集中できない。
したくない。


・・・こんなに天気がいいのなら、外に行けないのなら、
行く時間があるのなら、行ける場所があるのなら、
映画館にしばし座って・・・。
こういうのを現実逃避って言うんだよね。
本日、書類は買い物カゴ4杯分。うみゃあ・・・。

CINEMA,CINEMA,CINEMA -シネマ、シネマ、シネマ-

CINEMA,CINEMA,CINEMA -シネマ、シネマ、シネマ-