Festina Lente2

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来客日和

ある意味、営業をしなければならないことがある。
外回りに出かけることもあれば、同業者・業者・その他大勢の訪問を受け、
情報をやり取りする。電話を受け、多くの書類に目を通し、記入し、
・・・しかし、立て続けに来客が重なると、頂いた資料を山積みにして、
次々に応対せねばならない。誰も交代要員がいないと厳しい。
滅多にここまで追い込まれることは無いのだが、今日は厄日だったらしい。
みんな出払って一人で部屋の留守番を頼まれた日に限って、
次々に色んな方々の来る事来る事、何なんだ?


受付からのひっきりなしの電話。アポありはたったの1人。
今日は飛び込みの嵐だった。飛び込みも人手があり、
部屋が空いていれば手分けして応対ということも可能だが、
今日は電話を受けるのも1人、応対も自分だけ、
何とまあ、今日に限って次から次へと・・・。
たまたまなのか。今日は私「呼ぶ人」になってしまったのか。


話の内容によっては、こちらから色々質問しないといけない。
ただ黙って聞いていればいいというものでもない。
同じような業種・年齢・内容ばかりであればいいが、
全員全く違うとなると、頭が・・・。
お医者さんの3分間診療じゃあるまいし、
次々にメモっていこうにも・・・。

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1分間整理術

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まだ部屋には冷房が入っていない。
予算の関係でまだ入らない。
というか、一人で留守番している限り入らない。
今日はまだ・・・。
この暑い日に、わざわざやって来てもらっても、
お茶を入れる人間もいなければ、冷房も効いていない。
そんな部屋で次々と来客と会わなければならないなんて、
・・・心苦しい。


実は私は大勢の人間の中で泳ぎ回るのは苦手たが、
一対一で対面するのはかなり平気。
というか、これが私の営業スタイルの一つ。
ある意味部屋で待ち構えていると、
だんだん自分が人間ではなくて、うつぼかずらのような気がしてくる。
この部屋で次々にやってくる人間と会っては別れ、会っては別れ。


短時間の接客ではなく、相手から情報を引き出すために、
その情報でお互い持ちつ持たれつになれるかどうか、
この場限りではなく、この先の仕事のために、
気合を入れて聴かなくてはならない。
相手がどんな風に話題を切り出してくるか、
攻めか守りか、お互いに腹の探り合い。
何しろこの目の前にいる人は、明日はわが身のもう1人の自分。


自分が出向いていけば、どのような扱いを受けるだろう。
行く場所によって、会う人によってそれは様々だけれど、
少なくとも自分の働いている場所と外の世界では、
全然違うなあと改めて申し訳なく思う。
こちらの世界は余りにも余裕の無い空間で、
出かけていくと、もっと修羅場でもっと当たり前の、
常識的な世界が満ち溢れているように思える。


一方的に聞き役に回るのではなく、単に聴くのでも無く、
営業は自分が話すよりも聞く、聴く、訊く。
駆け引きが出来るかどうか、
投げたコマをどのように拾いに来るか、
捨ててしまうか、常に駆け引きの中で言葉のやり取り。
単に本音を話せば済むというものではない営業。


・・・雑多な仕事の中の、この時期に集中する営業的な内容。
自分の本業は別の所にあって、本来の業務は全く出来ない一日。
よりによって、こういうときに限って仕事は積んでいる。
忙しい時に忙しい場所にいることが、自分を鍛える。
だらけたくてもだらけずに済むのは、環境のお陰。
仕事のお陰。若い頃だったら何もわからないまま、
「訊くは一時の恥、知るは一生の恥」ができなかった。
今はずうずうしくなって、察するも訊くも遠慮が無い?


ある意味馬鹿になってきたのかも。
でも、営業的な仕事は一期一会なので、「後で」が無い。
訊いておけば良かった・・・は許されない。
つまらないと思えるような会話が、後で生きてくることもよくある。
セールストークではなくて、心の底から思っていないと
言えないことが沢山ある。なのに、一部の人はこの会話を、
時間潰しだと、こちらの訊きたいことだけ訊けばそれで終わり、
相手が喋るだけ喋らせるなんてという人も。


喋るだけ喋る人は、相手が聞いていないということを知らない。
自分の側の言いたいことだけを言って、帰れば仕事だと思っている人もいる。
型通りの話し方、慇懃無礼だったり、
名刺の交換の仕方を知らなかったり、
まあ、営業スタイルは人それぞれなのだけれど、
狭い建物の中で、限られた人間と顔をつき合せて仕事をする日々、
待っているだけで来てくれる人から、何と色々学べることだろう。


だから、こういう時に限ってとバテバテにはなるけれど、
来客日和と感謝して仕事をするべきなのだろう。

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