Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

PUT YOURSELF IN MY PLACE

私的にぶつくさ言うのはブログという日記の特権。
と言うわけで、本日も愚痴にお付き合い願いたい。


仕事柄がっくり来ることが続くと、方向感覚が壊れたような気がする。
例えば、今日の研修日。講師の先生をお招きするまでの裏方の苦労。
準備、手続き、交渉、確認、連絡、当日までのあれこれ。
レジメの印刷、出席確認、案内表示、部屋の予約、などなど。
当日、来て頂いてから本番まで、そしてその後。
部屋・座席作り、録音機器、音響、照明等の動作確認、
お出迎え、案内、進行の段取り、後片付け、お見送り等。
細かく数え上げていけば、きりがない。


打ち合わせをする、段取り、役割分担。
なのに、「忘れてた」の一言で動かない人間の多さ。
研修が始まる。研修は個人の好みで行うわけではない。
毎年同じ内容にならないように、吟味されている。
限られた予算の中で、講師をお願いしている。
なかなか時間が取れないのは重々承知の上で、年間予定に組み込む。
突発事項、出張、色んなことがあるのを承知の上。
研修が実施されるのは承知の上。


半ば強制的な印象があるとはいえ、自由参加の趣が強い研修。
だからと言って、全然参加しない者も多すぎる研修。
その研修の企画を任される人間としては、
当日、「今週はしんどいからパス」と言われるのは哀しい。
年休時間休を出して帰る人間は、良心的と見るべきか。
どうなのか・・・。


何が情けないかと言えば、終わったあとのアンケート回収。
それを読んで、まとめて講師に送らなければならない時。
どうすればいいのかと途方に暮れる。
身内で整理するから何を書いても構わないと思っているのか、
正直に書けばそれで事が足りると思っているのか、
適当に何でも書けばアンケートに答えたことになるのか。
常識を通り越した内容が増えて来たと、感じる私が神経質?

ジェンダー入門―知らないと恥ずかしい

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人間関係づくりトレーニング

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クーラーの効いている部屋を用意。
以前であれば考えられない。そう、私の若い頃は。
冷暖房の効いている部屋で仕事が出来る。研修がある。
アンケートで希望等を述べる機会がある。
そういうことは考える事が出来なかった、昔。
今でも数字合わせのアンケートを取る研修は多いが、
研修に参加してもアンケートを出さないで文句だけとか、
アンケートに答えずに要望のみ書くとか。
感想も、とても大人の感想では無かったりとか。


テーマが気に食わない。ならば、どんなテーマなら聞きたいのか。
設定時間が年間計画に入っていても、嫌だという。
何時ならいいのか。研修は止めにして貰いたいという走り書きのみ。
知っていることを聞きたくない。事例が少ない。
今更こんなことを一堂に集まって聞く必要がどうしてあるのか。
そういう愚痴を、プライベートな発言ではなくて、
研修そのもののアンケートに書くことに意義があると、
受け取るべきなのか、受け取らなくてはならないのか。


内外の研修に接するに機会を持つと、目に見えない準備段階が思いやられ、
コンパクトな内容、時間ぎりぎりで予定をこなす。
その技、その迫力、講演者の講演・企画のあれこれ。
知っていることと、話せることは違う。
「名選手、必ずしも名コーチならず」というではないか。
博覧強記だからクイズに強いとも限らない。
性格がいいから誰にでも好かれるかというと違う。
生真面目だから責任感を持って仕事をこなせるかというと、また。
要求されたことを、要求された通りのイメージに従って、
講義や講演ができるということは、物凄いことなのだ。


自分が要求されて出来るだろうか、その聞き手の年齢、人数、
興味関心に合わせて、資料を用意し、時間内に出来るだろうか。
相手がプロだからできるだろう、それだけではない。
いくら相手がプロだからと言って、準備する側が、
講演を、研修を受ける側が体制を整えられない、
モチベーションを保てない、心理的に抵抗がある。
そのままで現実見切り発車をしている、そんな毎日。
これではどうしようもない。


脱力する研修日。心ささくれ立つ研修日。
前向きな感想ばかりが出てくるわけではないのは、わかっている。
だからと言って、「講師が思いのほか若かった」
ジェンダーはわからない」
「仕事で疲れているのに、この時期研修なんか・・・」
白紙・白紙・白紙のオンパレード。
実は、ジェンダー関連の研修はこういう傾向が強い。
むろん、職場によっては非常に歓迎されるらしいが、
年齢層や個人的な事情によっては、頑強な抵抗を受ける。


それにしても、子どもの使いじゃあるまいし、
研修を受けて感想がこれか、アンケートがこれかとがっくりさせられる。
そんな今日も、ありふれているけれどよく使われる、
「外科医と息子」のクイズ。
20代の新人も研修に来なかった一人だが、やはり解けない。
若いから大丈夫というものではない、この手の研修。
年齢の問題ではない、この手の問題。この手の意識のありよう。


私は今日、とても疲れた。
でも、もっとお疲れになられたのは講師の先生だろう。
どうその労をねぎらえばいいのか、途方に暮れる。
この感想をどうまとめればいいのか。
研修は難しい。企画をするのも、受ける側に立つのも。
受身にならないような研修、意義のある研修。
ただ、ただ難しい。


PUT YOURSELF IN MY PLACE−昔、J・C・Superstar で覚えた熟語。
心の中で繰り返したくなる今日。
毎日の疲れが倍増したような気持ちになった今日。
脱力する研修日。
受身なだけではなく、悪意に晒された気分になった今日。
脱力する研修日。

ジェンダー・スタディーズ (大阪大学新世紀レクチャ) (大阪大学新世紀レクチャー)

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教育/家族をジェンダーで語れば

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