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ピア・サポート?

1日研修日。その間娘は夏休みの宿題を家人宅で。
何故って? それは研修場所が家人宅の近所だから。
娘は生まれて初めての火・水、連ちゃんで夏期講習。
国語は順調だったものの、算数は塾育ちのの子達に後れを取り、
なかなか解けずに悪戦苦闘したらしい。
まあ、時間計って何問解けるかみたいな競争もしたことないし、
きょうだいがいない分、誰に訊くでも教えるでもなし、
のんびり好きなことだけマイペースでしてきて、
確認テストだのドリルだのって方法を、こちらも強要せずに来た。
そのツケが一気にどんと。これが世間の風なんだよ。


おまけに水は音楽教室、連ちゃん。
木は個人レッスンぴだが、幸いお休みでのんびり。
だから昨日『人間になりたがった猫」を観に行けた。
今日は娘は丸一日「お留守番」に挑戦してもらう。
といっても、かーちゃんは昼ご飯を用意する暇が無い。
どうしたものか・・・。合間に郵便局も。
結局研修の合間に行ったり来たり、往復して様子見。
甘い親だけれど、大学の近くには390円でカレーとナン弁当。
お持ち帰りのお土産付きに大喜び。
・・・宿題は余り進んでいないようだが。


それはさておき、本日話を伺えば、大学でも苦労しているよう。
せっかくブランド名のある大学に入っても、本人達の帰属意識
勉強意欲、環境適応能力は着たい水準まで達していないらしい。
まあ、期待しすぎるのも問題ではあるが。
帰属意識を校歌や応援歌に求める感覚も古いだろう。
クラブ活動や放課後の付き合いを犠牲にして、
確たる目的意識も無いまま受験勉強に励んだとしたら、
やっと辿り着いたこの場所が本当に安住の地なのか、
訳のわからないまま過ごすことになる。


ブランド商品を身につけてプライドを満たす感覚が当たり前の世代。
大学の中で勉強する中身ではなく、その大学の学生であること、
その上っ面だけで満足するに違いない。
身に付ける感覚、それはものを持つ感覚、
自ら苦労して創り上げたものではなく、軽くまとうもの。
そして交友関係さえも、軽く。お互い傷つかないように、重くならない。
重いシリアスな関係は苦手だ。ヤマアラシのジレンマ以前に、
人と接するのが苦手、直接言えばいいような事も、
メールか携帯で伝えるのがやっと。顔を見て話すのは気まずい。


それが日常生活化している大学生に、授業としてピア・サポートの位置づけ。
学校側も至れり尽くせりで大変だ。居場所作り・帰属意識・交友関係、
人は1人ではないということ、価値観は多様で受け入れるのには時間が掛かること、
自分を出すことを怖がらすに、受け入れ難い感覚も大事にしながら、
すぐに受け入れられることを期待し過ぎずに、過ごすこと。
様子見の段階で、あっという間に拒否感を募らせないようにすること。
これって、実は本当に難しい。
入学後の学生の話ではなくて、就職後の社会人も同じ。
社会生活訓練の基礎としてのコミュニケーション能力が、?
人の振り見て我が振り直せで、私も人の事は言えない。

きのう何食べた?(1) (モーニング KC)

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カレーライフ (集英社文庫)

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ピア・サポート、お互いがお互いを支えあう。
この感覚は昔は「同じ釜の飯を食う」間柄であれば、自然と築けたのだろうか。
そういう事もあったかもしれない。共同作業が多い分、おのずと。
しかし分業化が進み、個人作業が当たり前で、
良くも悪くも個人の成績が全ての競争原理でやってきて、
今更仲良くしましょう、協力・協調・話し合い・妥協など言われても、
具体的にはどこで折り合いを付けたらいいかわからない、
だから最初からうわべだけ相槌を打っておけば、
何とかその場は丸く収まるんじゃないのという感覚で生きてきた、
その処世法を今更駄目なんだと言われても、学生は戸惑うだろう。


小学校はともかく、中高、そして大学までも入学後に合宿等、
宿泊訓練の機会を設けて、密接に関わりあう時間を作り出し、
否が応でも何か共同作業の中で関わり合う体験をさせる。
その中で、自然とグループが出来、共通体験で繋がり、
更に交友関係の広がりを持つ為のきっかけ作りを行う。
ご苦労なことだ。至れり尽くせり、ピア・サポート
それがとても大事なことだとわかっていても、
そこから必ずはみ出たり、適応できなかったり、
期待された速度で人馴れすることが難しい一定の層があることを、
わかっているだけに、曰く何とも言い難い。


要領のいい人間だけではなく、そうではない人間も色々工夫する。
本人は工夫とは思っていないけれど。
近づいてくる人間だけ相手にする。
もしくは、誰も近づいてこなくても自分は1人で平気と思って過ごす。
(本当はそうではないけれど、意識しないようにして自分を守る)
誰かに「あいつは1人でも大丈夫な奴」というレッテルさえ貼られれば、
寂しいのさえ我慢すれば人付き合いの煩わしさからも解放される、
そう思って生活する人間は大人でも多い。


ピア・サポート。学生に限ったことではない。
大人だって、どんな社会だって何だかんだと持ちつ持たれつ。
年齢性別に限らず、持ちつ持たれつ。
お互い様だと思えるから、ある程度まで自分を曝け出し、
相手の見せる世界も鷹揚に受け入れてみる。
何もかも鵜呑みにするのではなく、自分にできるところまで。
この辺の兼ね合いが下手な人間は多い。
何が何でも付き合いがあれば、受け入れるのが当たり前だと思い込む者も。


だから学校現場は中・高からデートDVアサーショントレーニングを導入。
不登校に陥る生徒・学生を減らすのに躍起だ。
その流れは見方を変えれば、キャリアカウンセリグと言われ、
教育相談とも言われ、進路相談と称される事も。
殻に閉じこもらず身近な所からお付き合いを。
それを大々的に、方法論をもってして実践、ピア・サポート
昔風に言うなら、ご近所づきあいのお声掛けにも似た感じ。


目的と方法をどのように結びつけるか。どの角度から眺めるか。
誰を何を対象として行うか。応用すれば、昔から為されていたことを、
やり方・形を変えて行うだけのことだけれど、
自分たち自身が、仲間の中で成長してきたわけではない世代は、
ある程度までのマニュアルが必要で・・・。
こんなことまでもやらないといけないのか? というレベルのことも。
小中高の特別活動、グループ活動、それ以前に、
誰かがリーダーになって、もしくは誰が言うとも無く始まる遊び、
その延長線上にあるものが、理論武装して実践を求めてくる。


やれやれ。「はみだしっ子」は生きにくい世の中よなあ。
ピア・サポート。今度は仲間内から搦め手が必要だと?
それはともかく、娘よ。電話入れてから30分は経っている。
玉ねぎ一個の皮を向いてスライスが出来ていないのは、何故?
お留守番は勉強さえしていればいいんじゃないよ。
ちゃんと、ご飯の下ごしらえを手伝ってね。
ピア・サポート。おうちのお手伝いだって大切。
ピアは仲間だと思っている? 家族が1番身近な仲間。
コミュニケーションは、心遣いは、ここから始まる。


今日かーちゃんは行ったり来たりの2往復で、少々痩せた。
(水分のみかもしれないが)君はのんびり。
だから、その分、お手伝いしてね。夏休みは、特に。
ああ、7月は終わる。あっという間に。
梅雨はいつ明けるのか、大阪。
暑い1日。

ピア・サポート─傍観者から参加者へ─

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集団を育むピア・サポート―教育カウンセリングからの提案

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