『つばさ』もあと少し。
NHK朝の連続ドラマ『つばさ』がもうすぐ終わる。
お決まりの、9月には行ってからのすったもんだの伝統、
どんでん返しで視聴者サービスのこの月は、進行が早い。
まあ、15分間に見せる見せる、見せ場盛りだくさん。
何だかなあ、馴染めないなあと思っていたのに、
半年も経つと、どうなったんだろうとやきもきさせるから憎い。
娘も『つばさ』を、夜のBS再放送で見ている始末。
もっとも娘は、主人公の恋愛の行方が気になっている様子。
私のように、かつてアイドルだった西條秀樹に思い入れしたり、
去年の大河ドラマの主人公の姑役と井伊直弼役が夫婦になって、
夫婦漫才のような掛け合いを繰り広げたり、
『おくりびと』の風呂屋のおばさん役が、和菓子屋のおかみなっている、
そんな変化を楽しみながら観ているわけではないが、
まあ、楽しみ方は人それぞれ。
役者の持つそれぞれの役どころ、役の変遷、
演じ方、ストーリ展開、本日の名せりふ名場面、
人はそれぞれ見所を得ているのだから、
それなりに楽しめばいいのだろうけれど、
自分と同じ楽しみ方でなければ、許せないと思う人もいるのだろうか。
個人的な感想にどうこう言っても仕方が無いと思うのだが。
それはともかくとして、善意を信じる路線にふさわしく、
危機を脱することができそうな感じ。
ラジオぽてとの行く末を巡って、チームワークや番組編成の苦労、
放送人・メディアに関わる人としての報道のあり方、
様々なことを盛り込みながら、恋愛あり、笑いあり、涙あり、
誤解も友情も仕事も夢も、しがらみも町おこしもひっくるめ、
対立ではない解決策を見出す、
それが大きな流れになっていることが嬉しい。
誤解や意地や憤懣やるかたない思いを、
相手をへこましたり、自他の区別をあからさまにするために、
ぶつけるようにやり取りして戦うためではなく、
どうしてそうならざるを得ないのか、こんがらがった紐ながら、
解けるはずだと「道」を見出そうとする、
そのためのあがき、諦め、距離を取り見守ること、
静観、リセット(完全には難しいのだろうけれど)、
様々なありようを、細切れながらも見せてくれる。
つばさを持つものは強い。羽ばたく方法、俯瞰し、
違う角度から物事を見つめることができるから。
一方的に偏るのではなく、何か人と今までと異なる、
新しい視点を持つことができるから、
羽ばたく力を持つ、若い翼は眩しく羨ましい。
そんな、若い世代に巻き込まれていく大人が、
再生の糸口を見つける、その過程にホロリとさせられる。
体調も仕事も、何もかもヨロヨロとよろめきながら、
どうにかこうにか9月後半に辿り着いた。
本当は義理人情仕事のしがらみから離れて、
ゆっくり寝て暮らしたい、ボーっとしていたいと思う。
当たり前に生活し、朝起きて夕方を迎えることの難しさを、
日に日に実感する。爆弾を抱えて生活するような、
その危うさを知ってしまった今となっては。
『つばさ』のハッピー・エンドに向かうだろう結末を
想定しながらも、親子で楽しみにしている日々。
そう、親子のありよう、母と娘の関係を、
娘はどんな目で眺めているのだろうと、
思わずはいられない、かーちゃんの私。
今だけではなく、遠い遠い将来においても、
どんな風に変化していくか、今から気を揉んでいる、
もうすぐ10歳になる娘の、かーちゃんの私。
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