Festina Lente2

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休みの谷間に憂う

老父の検査は明後日に延びてちょっと安心。
連休じゃなくてほっとする。文化の日の前日。
明日は休みと思いながら仕事するのは新鮮な月曜日。
こんな飛び石連休が懐かしく思えるほど、最近は連休が多い。
休みが続くと勘が狂うように思えるのは、職業病だろうか。
飛び石で休みだっていいじゃないかと思うのは天邪鬼だろうか。
ゴールデンウィークだ、シルバーウィークだと言われても、
何だか金を使え使えと、無意識に消費行動をせっつかれているようで、
のせられるのも腹立たしい、そんなふうに思ってしまう。


休みがあって嬉しいと本来ならば思えるはずなのに、
少しずつ溜まってくる仕事をあちこちの片隅に
吹き寄せ掃き寄せしているものだから、大掃除がしんどい。
つくづく計画的に生活するのが苦手なんだなあと、哀しくなる。
あれこれ楽しい計画(特に春と秋はお出かけしたい気分になる)というものは、
リタイアするまで取っておくべきものなのかしら?
年齢的に仕事が積んでいる今、親の後姿を見せるのも大切だけれど、
子供の旬は終わりかけ、思春期へ駆け出し始めている
小学生の娘ともう少し時間を取りたいと切実に思う。


世間様では、受験のために土日を犠牲にして勉強時間を確保するのが
当たり前、なんだそうだ。それが親の務めとか。
子供の将来の事を考えれば、勉強の習慣をつける為。
親が横に控えて勉強させるよりも、進学塾でライバル意識を持たせて、
知的好奇心を刺激しながら、「鉄は熱いうちに打て」の
徹底した時間が必要不可欠、なんだそうだ。


私のように土日はたった一人の子供とくっついていたい、
どこかに出かけたい。一緒に何かをしたい。
そんな感傷的な親では、けじめのある子育ては出来ないのかな。
4年生から塾に、いや遅いですよ、進学を考えるなら、
3年生の2月からのカリキュラムで勉強させるのが当たり前でしょう。
そんなふうに周囲に言われて、愕然とする。
進学を考えない家庭は気楽でいいねと言われんばかりに。

ぐうたら休日(ホリデー)―リラックマ生活〈7〉

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トランペット吹きの休日~ルロイ・アンダーソン・ベスト

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休みの谷間、いや土日も含めて祝祭日、
こんな時でさえも塾に行って勉強するのが小学生?
中学受験のために色んな時間、様々な経験を諦めて、後に取っておく?
9歳の秋、10歳の秋、それは今しかないというのに。
1日2時間3時間、自分が小学生の頃そんなに勉強しなかっただけに、
(中・高ではさすがにもう少し勉強したけれど)
高いハードルを越えるために何が必要なのか、知らなさ過ぎるのかもしれない。


この先何十年も続く娘の人生の入り口を、
子供の可能性を狭めているのは、親のわがまま。
本来もっと色んな力をつけて育っていくはずの娘をスポイルしているのかも?
そんな気がして、ふと不安になる。
一部の受験・進学狂想曲に踊らされそうになる。
小学校に退屈している娘をどうにかしたいと思って。
(同じように退屈していた自分自身を振り返って)


家人は塾賛成派だ。進学塾でなくても、算数だけでも放り込めと言う。
このままでは、ますます学校嫌いになる。
子供の世界は弱肉強食、腕力がものを言う。
リーダーシップは負けん気だけでは駄目。
苛められないためにお笑い・道化でふざけるキャラではない。


学校は本を読むのが好きで運動が苦手な子にとって、
居場所の確保が難しい、横の関係が作りにくい場所だ。
水泳やピアノだけではない、楽しく勉強できる環境、
居場所を外にせめて作ってやれというのが家人の意見なのだが・・・、
それほどまでに習い事でカヴァーしなくてはならないものなのか。
何だかかーちゃんとしては、悩ましい。
家の中では、自分の力では勉強は駄目。外に居場所。
それが方法論としては、メジャーなのかと。


小学校の学習進度に辟易とし、先に進みたい子は放って置かれ、
退屈している子どもに新たな課題を与えることもなく、
具体的な発展学習の指示もなく、雑談に終わるのは面白くないそう。
宿題を授業中の待機時間にすることも許さない指導体制に、
問題・無理があると感じても、クレームをつければモンスターペアレント
家でフォローすると行っても、今まで何度となく、
勉強したければ塾へ行かせてくださいと、ベテラン教師からも言われ・・・。


「ぼーっとしている時間の方が長いんだよ。」娘はぼやく。
「隣のクラスは・・・まで進んでいるのに、うちはまだ・・なんだよ」
比べられる今の担任の先生も辛かろう。新任で試行錯誤の段階、
経験者との差を生徒に比べられるのは・・・。
子供の情報交換・観察力は鋭い。
まして、自分に興味関心を示してくれないとなると、批判の目を磨く。


私は殺伐とした孤独な時間を、埋立地の荒れた海を見ながら
良く過ごしたものだが、娘はどんなふうに過ごしているのだろう。
習い事が多すぎるとは思わないが、水泳・ピアノではなくて、
次の選択肢が塾だという大勢が引っかかるのだ。
それは休日が欲しいなら連休に決まっていると、お上から何でもかんでも連休、
決まった祝日を定めず、連休のための移動休日にされていることが
違和感に感じる、古い人間の我儘かも知れないけれど。


娘に多くを望みすぎる、選択できない親の贅沢な悩み?
親の考えにはめ込もうとする、娘の本当の望みを知らない親の横暴?
休みの日、何もせずどこにも出かけずみんなで家事をして何が悪い?
そう感じている、私。
あぶはちとらず、一兎も追えずの私。

やわらかあたま塾

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こども論語塾―親子で楽しむ

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