Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

心に優しいステントを

義父は無事に親戚の結婚式に出席しているよう。凄い。
何が凄いって、金曜日、胸が痛いと市民病院へ。
すぐに、「動脈硬化です、ステントを入れましょう」と入院。
1日で退院して、元気に普通の生活へ。
そのことが凄い。信じられないくらい凄い。
義父は盆暮れぐらいにしか会わないが、朝から家庭菜園に出かけ、
毎日ゴルフの練習、月に数回コースに出ているという、
元気を絵に描いたような70代。老人会の旅行も欠かさない。


わが老親とは比較にならないくらい活動的だっただけに、
「ステント?」と聞いて驚いた。しかし、年齢を考えれば、
血管、心臓、あちらこちらに故障が出て来てもおかしくない。
しかし、普段の「健康が当たり前」という元気さに、
家人からの話を聞いてびっくりしてしまった。
この年になると、1年のうち何回かは深刻な病気の話になり、
ステントも話題に出るのだけれど、まさか身近な人に・・・。


今年の初め、久しぶりに会った同い年の元同僚。
3年ほど前に倒れ、助かる見込みは五分五分と言われて、手術。
ステントを二つ入れた。同い年が既にステント二つも。
そんな話が舞い込むようになると、タバコを吸う人はやはり危ないと実感。
それから太り過ぎは良くない。後は過労、心労。
私は全く吸わないけれど、高脂血症、肝脂肪ではなあ・・・。
うーん。でも、冬場胸が痛いと思うことは時々あるし、
実際、胸も胃も痛い思いをする出来事は多々あるし、
(悩んだり気にする時間が短くなっただけで、
      現実問題、公私共々痛い思いは無くならない)

頚動脈ステント留置術−Carotid Artery Stenting(CAS)のすべて

頚動脈ステント留置術−Carotid Artery Stenting(CAS)のすべて

頚動脈ステント留置術ハンドブック

頚動脈ステント留置術ハンドブック


ステントという言葉を私はブログで覚えた。
ROMの時代からあちこち読んで回ってみた時、
それこそ教育的内容で病気についての知識を蓄える、
(健康問題にもっと積極的に関われるようになれば、
 自分としてはいいのだが、なかなか標準体重は遠い)
専門的でありながら、楽しい話題も満載のブログ、
東可児第13同盟にお世話になって、4年以上。
先日もこんなかわいい優れものの記事が


とうとう、身近な人がステントを入れた。
ステントってステントって、あのステントだ!
今のカテーテル治療は・・・ことができる。
・・・検査や、こんな感じで手術が進む。
などなど知っていると、落ち着いて話を聞けるものですね。
何も知らなければ、ただただびっくりしていたかも。


何事にも先達(せんだつ)はあらまほしきものかな。
それにもまして、普段からいろんなことにアンテナを張って、
知っておかなければならないことは多い。
ややもすれば、仕事に頭が行っている時は別のことが、
家の事に頭を悩ませたり、年末年始の予定に頭が一杯だと
他のことがお留守になり勝ち。
バランスよく物事の流れに乗れない自分で生きてきて、半世紀。


人間そうそう変われないからと、諦めてしまったら何にもならない、
が、しかし、「慣れ」が「狎れ」になってしまって、
自分の不調を棚に上げて、人に八つ当たり、
小さな親切が余計なお世話にではなく、大きなお世話に感じてしまい、
「いつもと違うことをするのは何故?」と爆発してしまう。
病気は、そんな小さな爆発・イライラが静かに降り積もった時が怖い。
義父のように若くて元気なつもりの過信も怖い。


家族の中でステントのお世話になるのは誰かと思っていたら、
一番元気な義父だったので、イメージや先入観は当てにならない。
やはり、年齢に応じた節制、それが大切。
血管はステントで補修できる。それが不幸中の幸い。
でも、心は? 人の心の中に「ここだ」という弱っている所に、
しっかり収まって滞った流れを良くして補強するという、
そんなすばらしいステントはあるか?
そんなすばらしいカテーテル手術はあるか。


ちょっとした行き違い、すれ違い、苛立ち、足りない一言、
それが大きく響く。言ってくれない、してくれない、
予定も何も、自分から「こうしよう」「これは」がない。
見通しが立たない。でも、それは生き死にに関わるようなことではなく、
生活上の些細なことなのに、売り言葉に買い言葉になってしまう。
甘えが我侭になり、思いやりがいつもとは異なる手続きや押し付けになり、
何故? 何で? どうして、ごめんだよの応酬になる。
全く持って大人げない、凡人の私たち。


拙いコミュニケーション、思いやりの無いやり取り、すれ違いで
予想以上に胸が痛い時、心に入れるステントが欲しい。
かわいい形やしっかりしたネットで、綻び切れかけた繋がり、
外れた軌道が修正、補強がきくならば、
心の交流が滞りなく流れる、その繋がりをより強めたい。
滑らかにお互いを想い合う、その流れに戻りたい今日。

「強い心」を作る技術 (講談社+α新書)

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立ち止まってもすぐに前進できる 「打たれ強い心」のつくり方

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