大根で始まり大根で終わる

昨日とは打って変わって、どこにも行かない一日。
家から一歩も出ない一日。外出は平日の家へ戻る事を意味する。
朝、目覚ましがなくても勝手に目が覚める朝。
家人も娘もどうしてそんなにクークー寝ていられるのか、不思議。
日曜日。礼拝にも行かず、朝錬もなく、散歩もしない。
全くもって暢気な連中。いや、別に私が勤勉なわけではないが、
静かな朝、一人で過ごすのは嫌いではないが、
何かしら、もったいない。

昨日丸一日、贅沢に外食で過ごしたから、今日は倹約。
冷蔵庫にあるものを使い切るつもりで、ご飯作り。
野菜室にドデンと横たわる大根２本。本日の主役。
鳴門の思い出に買って来たのは、「マザーズ」のフォッカッチャ。
ローズマリーと塩味が絶妙。オニオンバターのラスク。
ワインがあれば最高だが、朝っぱらそれは駄目。
でも、ゴルゴンゾーラのチーズは出そう。

我が家の定番。朝の野菜スープ。休日の野菜スープ。
適当に今日ある野菜で作るスープ。
大根、人参、玉ねぎ、じゃが芋、白菜。
ハムに一さじのバター。これでベーコンを入れた雰囲気に。
黒砂糖スプーン二つ、酢、塩胡椒、ブイヨン2個。
ハーブ少々。粒胡椒に実山椒。それでコトコト煮込む。
ピーチティーの甘い香り。
デザートは林檎に蜜柑。

家人が録画していた『ウェルかめ』を1週間分見ながら食事。
こんなにのんびりしていていいのか、我が家。
世間ではもっと子供にキリキリねじを巻いているというのに、
ねじ回しを持ち損ねている親は、自分のペースに子供を巻き込み、
どんどん時間が過ぎていく。

結局朝から沢山食べて、ブランチになってしまった。
娘は勉強とピアノ、とーちゃんは滅多に無い接待ゴルフの練習に、
かーちゃんは、パソコンの画面とにらめっこしながら、
無味乾燥な文章をひねくりこねくり回し、
気分転換にネットサーフィンをする。
いやいやする仕事はなかなかはかどらない。

野菜どっさり!具だくさんスープ―Dear.SOUP直伝毎日続けられるヘルシーおうちスープ44

500スープのレシピ集 (500レシピ集シリーズ)

日曜の午後、仕事中のかーちゃんの邪魔をせぬよう、
家人と娘は外にバドミントンへ出かけていく。
夕方お腹をすかして帰ってくる家族の為に、
冷蔵庫の野菜たちは粕汁に変身。
風呂吹き大根は徳島の柚子味噌で。
ご飯は真っ白ピカピカ。漬物は京のべったら漬。
酒粕は吟醸酒粕、椎茸はぷりぷりの徳島産。

いつものように「笑点」で笑い、娘の為に「ちびまるこ」ちゃん、
親子3人が楽しめる「サザエさん」、そしてお勉強も兼ねて、
「平成教育学院」・・・。
食事とTVが常に一体となっている我が家の団欒。
典型的な休日の夕方の症状、世間で言われているように、
日曜の「サザエさん」が始まると憂鬱になる。
明日は月曜日、またいつもの毎日が始まる。
その前に・・・娘と百人一首。競技カルタと同じやり方で。
自陣に踏み込まれてどんどん札を取られ、どんどん札を送られる。
うーむ、後生畏るべし。

そして夜も更け、家族は再び北と南に分かれる。
家人に送られる車中で、家族全員静まり返ってラジオを聴く。
朗読の時間、新日曜名作座の西田敏行と竹下景子の絶妙の掛け合い。
今晩は『だいこん』の2回目。何とも言えぬ江戸情緒。
高速道路を飛ばす夜の道すがら、臨海工業地帯の明かり煌く景色、
耳にこだまするのは、幼い少女が飯炊き女として認められ、
将来店を持ちたいと夢見る場面。
「だいこんを嫌いな人はいないから、店の名はだいこん」

そう言えば、今日は一日野菜スープに大根、粕汁にも大根、
柚子味噌に大根で、大根付いた一日だった。
昔話にもあったっけ。1日大根を2本食せば厄無しと信じて暮らす話。
難儀な時に大根の精が助けに来てくれるんだったっけ。
今日は大根2本使った。朗読も『だいこん』
一人社宅に帰る家人に、畑から抜いたばかりの大根を渡す。
また週末一緒に大根食べようね。
土の付いた大根を新聞紙に包む。
この大根が萎びないうちに、週末家族しようね。

いいことずくめの大根レシピ―風邪、消化促進、むくみにいい! (角川SSCムック 毎日が発見ブックス)

野菜のしあわせ 大根、白菜づくし 枝元さんちのうまっ!おかず