Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

道上洋三の春休みファミリーコンサート

午前中はのんびり過ごして、
午後からはシンフォニーホールにコンサートへ。
大阪市内福島まで出向くのは不便だが、
現在フェスティバルホールが使えない大阪、
我が家も仕方なくシンフォニーホールへ。


大阪のコンサートホールは今一つの使い勝手。
トイレも少なく席もわかりにくい。
それでも生で聞く迫力を求めて、親子でクラシックの日。
家人が心待ちにしていたコンサート。
娘はどこまで期待していたか・・・。


席としてはかなりの端っこ、かなり上。
その代わり全体がよく見える。
大阪に生まれ育った人間としては、名物ラジオ番組
道上洋三のおはようパーソナリティ」の音楽、
聞きなれたオープニングから始まったのでもしや・・・
という予感があったのだが、やはり最後のアンコールは予想通り、
六甲おろし」の大合唱。楽団員の中にもユニフォームに着替え、
応援グッズを持って演奏という有様だった。


そんな破天荒なコンサートの演目は、以下の通り。
[第1部]
クラリネットポルカ
道上洋三 presents 音楽の美術館へようこそ!》
ムソルグスキー組曲展覧会の絵」より“プロムナード”
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」より“春” 第1楽章
《ピアノの詩人ショパン生誕200年記念〜華麗なピアノの調べ〜》
ショパン英雄ポロネーズ(ピアノ・ソロ) ★
〜まるで音楽の絵画 遥かなるロシアの大地〜
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 第1楽章 ★


[第2部]
《心躍る“カルメン”であなたもマエストロ!》
 ビゼー:歌劇「カルメン」より 前奏曲
《20世紀はシネマの時代》
 マーラー交響曲 第5番 より“アダージェット”(映画「ベニスに死す」より)
 J.ウィリアムズ:映画「スター・ウォーズ」のテーマ
 ムソルグスキー組曲展覧会の絵」より“キエフの大門”
=今年は何が当たるかな!?〜お楽しみ大抽選会〜=
《新年度も元気いっぱい!》
 エルガー:行進曲「威風堂々」

 


このお楽しみ抽選会というのは座席のチケット番号で、
様々な品の盛り合わせが当たるのだが、何ということ、
私と一番違いで・・・隣の人の幸運を横目で羨む羽目に。
オジサン、音楽聴かずに寝ていたじゃん・・・と思ったが。
こういうところに福の神は小槌を振るらしい。


子供向けの春休みコンサートとあって、わかりやすい曲が多い。
しかし、マーラーはちょっと寝かけたか。
娘は音楽教室で練習している『展覧会の絵』に興味津々。
私は全曲ではなく、キエフの大門だけなので欲求不満だが。
ピアノソロに関しては、まあこんなものかな? って感じ。
ちょっと自分のイメージしていた弾き方と差があって、
上手く波に乗って聞き取る事が出来なかった。


それよりも、丸々オーケストラを正面から見下ろす席になるので、
自分の出番がない時の休み方、パッカーションの役割交代、
銅鑼や鈴、トライアングル、タンバリンと忙しく持ち替えて、
行ったりきたり目立たず演奏している所に目が行った。
ティンパニ等の太鼓部門に目が行ってしまい、
弦楽器には興味外か無いのは、やはり素人目・幼い子供の目で、
動きの派手な所に惹きつけられてしまうからだろう。

それにしても、コンサートの合間に甲子園のように風船は飛ぶし、
(道上さんが気にしていた阪神の試合結果は思わしくなかったようで)
コンサートホールの静寂を好む私としては騒々しい限り、
音楽を楽しむというよりも、道上洋三に私物化されたオーケストラを聴きに来た、
そんな感じで少々、鼻白む思いがした。


本日の演奏は大阪シンフォニカー交響楽団。4月から、大阪交響楽団
私は大阪シンフォニカーのままでよかったと思うのに。
[指揮]寺岡清高(大阪シンフォニカー交響楽団正指揮者)
[ピアノ]黒田亜樹 
ホール前の小さな公園では桜が咲き始めていた。
音楽は静かな余韻を味わって聴きたい。
お喋りよりも、雰囲気を楽しみながら。
子供向けファミリーコンサートであれば仕方がないか・・・。
いやいや、阪神の応援しながらコンサートを聞くのは御免蒙りたい。

 


もっとも、私と異なり阪神ファンの娘は楽しめたよう。
音楽を味わうよりも、乗せられて楽しむ方がいいのかな。
それはともかく、3月の初めの音楽博物館見学に始まり、
ファミリーコンサートで締めくくった、そんな休日。