Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

京大博物館から時計台へ

イザベラ・バードに会いに行く。ツイン・タイム・トラベル。
京大に出向くのは生まれて初めてだ。
正確に言うと2回目だ。昔、学生の頃、夜だったと思うが、
ピカソゲルニカについての講演を、お食事付きで聞いた事がある。
余りにも昔なので、記憶が定かでない。
本日は老父の憧れ、イザベラ・バードの写真展に。
私自身は余り詳しく知らないが、老父は自分の故郷、
東北地方を旅した異国の女性の紀行文が、いたくお気に入り。


その著作を読む暇はないが、何冊か老父にプレゼント。
むろん、スェン・ヘディンに小学生の頃憧れた私。
旅の記録を読むのは好きだが、今は頭に入らない。
せめて写真だけでも拝んでこようと、家人と出かけた。
娘が海洋キャンプから帰って来るまでの時間潰しも兼ねて。

京都大学総合博物館。近所にあれば通うだろう。
娘と一緒に。なかなかアットホームな感じの場所だ。
隣に図書館まである。キャンパス内は広いためみんな自転車で移動。
新学期を控えた静かな熱気を感じるのは、後期入試の結果発表後だから?
それはさておき、肝心のイザベラ・バード
尊敬できるのは、今の私と変わらない年齢から世界を旅し始めること。


なかなか興味深いが、如何せん、写真が小さいのでインパクトに欠ける。
訳文の間違いを丁寧に解き明かし訂正しようとする姿勢は学問的、
彼女の旅程を隅々まで追跡する情熱は、ストーカー的でさえある。
学問はオタクと追っかけの素質が無ければ出来ないが、
そういう意味では今回の写真展示は納得できる。
彼女は何を観たのか、感じたのか、知りたい。
その当時の旅がどんなものであったのか、今とどう違うのか。
そして、旅した地は現在どのように変わっているのか。


そう、温故知新の写真版のような、ツイン・タイム・トラベル。
老父の心にあるのは、昔の自分の故里の景色、それ以前?
自分の思い出に繋がる訳者の背景?
自分と異なる視点を重ねて見る故里の景色、思い出の場所?
私にはデ・ジャ・ブかと思われるほど、脳を刺激する
鮮やかな異国の景色が何点か。


構内では修学旅行生が記念写真を撮り、時計台の中の生協では、
京大のシンボル「クスノキ」をあしらったエンブレムを付けた
記念グッズが山のように売られている。
私たちもミーハーになって、ちょっと色々買ってみた。
娘が喜ぶだろう京大グッズを。
だってクイズ番組で大活躍している宇治原君の母校だからね、
娘が憧れる京大グッズだからね。
ということで、時計台の絵が描かれたクリアファイル、
時計台が刻印された金色に輝くチョコレート、お茶や飴。

 

 


おまけに飴にはご丁寧に、こんな文句まで書かれている。
「なめてかかれば挫折知らず 京大飴」・・・商魂は大阪人並み。

 


カレーだってあるし、早稲田大学と提携したビールまで。
まあ何と立派な京大ブランド。生協で大活躍。

 


買い物をしているうちに、周期表やヒトゲノム表なんて物まで買ってしまった。
国立と私立の差こそあれ、学生生協は懐かしい。


記念に時計台内のレストランでランチ。ゆっくり楽しむ余裕は無かったが。
その名も、「塔」ストレートで、わかりやすくていいこと。

 

時折コンサートなども行われているそう。
京都まで来るのは遠い。そうそう来られないけれど、
京都大学総合博物館は魅力的。じっくりと娘と観たい。
楽しみたい。
京都大学を一齧りするだけでなく、もう少し味わいたい。


その後、二日ぶりに娘と再会の大阪。こうして今週も終わる。

イザベラ・バードの日本紀行 (上) (講談社学術文庫 1871)

イザベラ・バードの日本紀行 (上) (講談社学術文庫 1871)

イザベラ・バードの日本奥地紀行 (平凡社ライブラリー)

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