Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

西大寺の静寂

西大寺駅まで来ていて西大寺を訪れずに帰るなど勿体無い、
というわけで、名刹西大寺へやって来た私たち。
先ほどまでの喧騒が嘘のような静寂。
殆ど参拝客はいない。もっとも16時という時間帯、
30分後には閉めてしまうということで、境内全ての伽藍の参拝は無理。
せめて一つだけでも、・・・という感じで臨んだ。

  

  


池の側には本物の亀ではなくて、玄武。
くまん蜂? 大きな蜂が群がっている。
娘は怖がって近寄らない。

甘い香り。池の前の藤棚が美しい。
確か以前もこんなふうに西大寺の藤を眺めたっけ。
母がまだ元気で、私たちがずっとずっと若かった時。
何が目的だったかすっかり忘れてしまったが、
唐招提寺やその他を見て回った記憶が蘇る。

 


真言律宗の総本山、西大寺
東大寺に対抗する勢力を誇っていたという西大寺
秘仏愛染明王特別開扉期間という愛染堂だけ参拝。
厨子内には、本尊愛染明王坐像を安置。
本来であれば、本堂を含めて幾つかの伽藍を一緒に拝観できる
お得なチケットがあるのだが、時間が無いので買えず。
今度はゆっくり静かな境内を味わおう。


何だかまるで貸し切りのような境内。
お地蔵様や仏様が鎮座まします庭に、
何処からか鳩が群れなして飛んできた。
申し訳ないが蒔く豆も持っていない。

 


孝謙(称徳)天皇の歌碑。
「この里は 継ぎて霜や置く 夏の野に
  わが見し草は もみちたりけり」 (万葉集巻19ー4286)

(この里は霜が降り続くのでしょうか。
   私が夏に見た野の草がすっかり黄葉している。)


奈良・藤原・飛鳥の万葉歌碑 スタンプラリーのパンフレットも置いてあったが、
僅か2ヶ月間の間では、到底10箇所も回れそうにない。
地元の人か時間のある愛好家、健脚家のお楽しみ。
足を傷めた人間にはちょっと手が届かない。
せめてもう少し期間が長ければ・・・。


散り遅れたと見るべきか、咲き残ったと見るべきか。
枝に隠れるように八重桜。

 


久しぶりの奈良、平城京遷都1300年祭の余韻。
駅ビルの売店の華やかさに目を奪われながら一休み。
たくましい商魂にも鹿とせんと君が頑張る奈良。
空いている電車でのんびり帰路に。
暑い奈良の一日だった。