Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

出張ランチと夕方のお口直し

眠い眠い眠い。でも、仕事仕事仕事。
午前中の予定を片付けて、出張に出かける。
・・・空腹。義務的に呼びつけられる形の出張、
どれくらいの人間が真面目に取り組んでいるのか、
毎年わからない、というか、その年によって差がありすぎる内容。
そんなことを思うと、電車に乗る前から空腹がこたえる。
寝不足と空腹、義務感に押し潰され足取りは重い。
気分転換は昼食をしっかり取ること。
たとえ、のんびり寛ぐ事はできなくても、目と舌を癒す。
胃袋を満たす。手っ取り早い気分転換。


瀟洒な店構え、手入れされた前庭。
高い天井、お洒落な飾りつけ。
雑誌に載ったと聞いたが、それほどの混雑もなく、
手早くランチが取れそうだ。


食事が運ばれてくるまでの時間、シェフが料理するカウンターで、
昼間から飲めるはずもないアルコールたちのきらびやかな装い、
ラベルを眺めてしばし別世界。
周りの音も気にならない、なぜか中世の庭に迷い込んだような、
異国を彷徨う様な、そんな気分になるラベルたち。

一杯の水。運動をするようになり、意識される水分。
一杯の水、たかが一杯されど一杯。
水の出し方出され方、そういうものに思いを馳せて、
文章を書いたことを思い出す。 →


やっとお待ちかねの食事が運ばれてくる。
名前と評判は聞いていたが、初めての店では何だか緊張。
居心地が悪いような悪くないような。
・・・理由がわかった。周囲の動き、視線が変。
誰が何を注文したのかきちんと把握できていない、
新人さんが多いのか、動線が、差配がおかしい。

食べ終わって皿が提げられても、デザートが来ない。
食後のコーヒーも来ない。
シェフの目の前のカウンター席で、どういうことだろう。
お一人様はテーブル席に案内されないから、
「ここ」にいるというのに。


異国を彷徨う気分はとっくに消え、時間が気になり始める。
声が掛けられる。「ご注文はお聞きしましたか」
駄目だこりゃ、それほど込み合っているとも見えない店内。
私の席は死角のはずがないのだが。
それとも、もう一皿無料でサーブして貰える?(苦笑)


そそくさとカスタードプリンとエスプレッソ。
大急ぎでかき込んで、店の外。花は美しい。
店はきれい。でも、落とし穴にはまった気分。
何だかなあ。割り切れない気分。
地下鉄に急ぐ。時間が無駄になった気分。



仕事が終わって、駅へ急ぐ。
本当は今日、本命で入りたかったのはこの店。
夕方、素の自分に戻るために、胃袋も気持ちも、
昼間の割り切れない思いを拭い去るため、お口直し、
気分転換になり損ねた気分転換のためのお口直し。
この店へは3度目の正直、ランチタイムではなく初ディナータイム。
どうやら予約客の為に、小さな店内はセッティングされているよう。
お一人様はカウンターに陣取る。帰宅まで一杯といきたいが、
アルコール摂取は許されない状況。

神社エール、いやいや、ジンジャエールで我慢。
うるいの千切りが載せられたカルパッチョ
添えられた海ぶどうの塩味がおいしい。
このレシピは「頂き」だなあ。
アサリときのこの白ワイン蒸し、どっしりし過ぎかも。
寿司屋の息子なのにフランス風の居酒屋、
ガレットが食べられる店を経営するマスターと、雑談。


狭い店内のポスターを見ながら、再び心は旅行気分。
今まで行った所、行きたい所、昔の思い出。
自由気ままな独身時代の最後に、新婚旅行。
あれから10年以上が経った。海外旅行はお預けの日々。
いつかまた、ブドウ畑を追いかけながら、
川下りの船に乗りながら、修道院に泊まり、
巡礼をしながら、ワイングラスを傾ける日々が来るだろうか?

そして、得心の行くお口直し、気分転換でご帰宅。
真面目にジムに運動に行きましたとさ。
1週間は終わり、花金、やっと週末に辿り着いた!

クレープとガレットのとっておきレシピ

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