Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

明日から4連休

15年前の私なら、海外旅行に行っていただろう。
韓国やグアム、まだ行った事の無い外国。
短期間で行ける場所。4日間、自由になれる。
それとも国内旅行? 温泉や自分探し?
同じお金を使うにしても国内旅行は高過ぎる。
それに、その当時はまだお一人様には敷居の高い毎日。


15年前、若くはないが、それなりに遣り甲斐のある日々。
    受験を終えて半年先の生活を夢見ながら仕事。
14年前、社会人大学院生の戸惑いと自由な日々、溢れる時間、
    何から手をつけていいのやら、遅れてやってきた青春。
13年前、贅肉の付いた脳に鞭を入れながらノートPCに向かう。
    今から思えば作文レベルの恥ずかしい修士論文
12年前、最後の海外旅行となった新婚旅行を終えた夏、
    行ったり来たりの生活は、平日と休日の振り子のよう。
11年前、私は大きなお腹を抱えたまま暑い夏をすごし、
    予定日が1週間過ぎて入院。ちょっと不安。


秋分の日を前に、丸々太ったお月様。
人生は、こんな風に過ぎていくのね。
秋は、まだ実感できないまま、その刈り入れをせく。
撒いたはずの種を、夏までに過ごした人生の刈り入れをせく。


私の時計は、今何時だというのだろう。
人生の時計は?
私の季節は、今いつだというのだろう。
人と比べるなというけれど、みな子供は成人を迎え、
着々と地盤を固め、冬篭りの準備。
それぞれの時計の時を刻む音が気になり、眠れぬ夜。


それでも、「後のものは先になる」。
そう思いながら、満月を追うのだ。
肥えては痩せる月のように、人の一生も満ち欠けを繰り返し、
寄せては返す波のように、洗われて、洗われて見出すものは?


休みを過ごす家族のいること、予定があること。
4連休は自分の時間であって自分の時間ではない、
家族の時間。そしてその延長線上の自由。
その範疇内の自由。
そこからもたらされるはずの平安。
      

オラクル

オラクル

彼岸過迄 (新潮文庫)

彼岸過迄 (新潮文庫)