Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

帆船で神戸湾ミニクルーズ

本来は先週見るはずだった水木しげる展を見終えて、
ようやっと美術館を出てみんなお腹がぺこぺこ。
残念ながらランチタイムは過ぎている。
お店が沢山あるところなら、4時5時までは大丈夫のはずと
神戸ハーバーランドMOSAICまで足を延ばした。


先々月結婚記念に偶然当たったチケットで乗船したコンツェルト、
http://d.hatena.ne.jp/neimu/20100702
船でお食事、そんな贅沢はできないけれど、
食事後船に乗るもの楽しそうな良いお天気、まずは腹ごしらえ。


それぞれ好きなものを食べる時にはバイキング。
体調等に合わせてお好みの量だけ、というのが嬉しい。
時間帯がずれているので空いているのと、海を見ながら食事、
このシチュエーションで簡単にリゾート気分。
何しろ娘にとっては今日は初めて訪れたMOSAIC
誕生日当日は親子3人で揃えない。
本来昨夜揃って外食の予定だったのが1日ずれ込んだだけだ。
とーちゃんかーちゃんは娘の喜ぶ顔見たさに奮発。
シーフード料理食べ放題 FISHERMAN'S MARKET、
先々月とーちゃんと来た時に、ここで一度食事をと思っていた。


前菜のメニューだけで十分満足できそう。
もう少し野菜や果物が充実して欲しいかな。
いや、やっぱり貝の類があればいいのだが・・・。
前宣伝の蟹よりも海老の方がずっと美味しい。
もう少し綺麗に取り分けてくれば上品なのに。
そんな贅沢を呟きながら、思っていたよりもお代わりしてしまう、
呆れた胃袋の自分が怖い。庶民的に質より量・・・。
それでも子供連れで食事するには十分贅沢なお味と料理、
港内を行き来する船を眺めながら、食後もしばしぼんやり。


実は眩暈を抑える薬を飲んでいるものの、
一旦横になったり腰掛けたり、そんな姿勢から立ち上がる時
まだまだ辛いかーちゃん。娘の前では元気な顔をして見せるものの、
休憩時間をとって座ること1時間余り、日暮れにならぬうちに、
本日の2番目のイベント、帆船型遊覧船ロイヤルプリンスに乗ることに。


神戸湾には様々な遊覧船があるが、これが唯一帆船型なので、
少々他の船と趣が異なる。帆を広げて走るわけではないが。
チケットはオーシャンプリンセスとなっているものの、
何故かオーシャンプリンス号。いつから性転換したのかこの船?
王女が王子になっているのは、どんな訳在り?
(試運転時にはプリンセスだったらしいが)


帆船というと私の乏しい知識は、漫画から始まる。
青池保子の『七つの海七つの空』『エル・アルコン』。
イギリスとスペインの海戦を背景に少女漫画とは思えぬ世界。
そして狙撃手が主人公の『トラファルガー』。
お陰で映画『マスターアンドコマンダー』を見た時も、
帆船の世界をあれこれ思うのに不自由しなかった。

 


そして忘れもしない、大阪で行われた世界の帆船祭り。
当時は余り理解していなかったのだが、大阪市
大阪城築城400年記念として開催した「'83大阪世界帆船まつり」。
7カ国10隻の帆船を集めてアジアで ... として16カ国1地域、
小型を含む38隻の帆船による大阪湾での帆船パレード。
今から思えば壮大だったイベントの思い出が蘇る。
あの当時うら若き乙女だった私は、各国の帆船に嬉々として乗船見学。


思い出と比べると今回は、とてもかわいい観光帆船。
それでも変わらぬ海を眺めながら風を切る、
その心地よさ、空の青さよ。
あの頃、こんな風に家族ができて3人で船に乗るなんて想像できた?
社会人2年目のペーペーだった私。


最新 世界の帆船

最新 世界の帆船



さて、先ほどまでの晴天青空どこへやら、
秋の日のつるべ落としまではまだいかぬものの、
もう少し時間ががあるだろうと思っていたのに、早くも夕空。
遅めの昼食のせいか、あっという間に日暮れがそこまで。
建造中の船を見ることができるドック、海運王国日本の、
その造船技術は今も健在か。


遠い遠い昔、社会の授業で習った知識しか残っていない。
日本の造船について、重工業について。
しかし、造船業界も厳しい。ブランド企業ひしめくこの港にあって、
三菱が貨物船建造から手を引き、神戸の造船部門はおもに
防衛省発注の潜水艦や潜水艇に特化と発表したのは今年7月末。
あれに見えるは潜水艦。自衛艦か? 見間違いか旭日旗


何でもとある国の注文を受けて作る船もあって、
塗装した後は、どの国のものかわからぬ極秘建造船?
まあ、戦艦大和の時代ではないが、造船技術が高く買われ、
外国船籍の船を造っている、受注があるというのはめでたい。
何しろこの不況、おまけに円高。ものづくりは厳しい。
加工貿易の国、日本。技術大国日本。生き残れるのか。
そんな思いを胸に、夕風を受ける。


レンブラントライトの向こうに、かすかに見える明石大橋
これができたばかりにフェリー業界は大打撃。
庶民の足であったはずの船が車に取って代わられ、
土日の高速道路1000円のとどめで、立ち直れない状況。
日本の政治・経済はどちらかというと、ものづくりの現場や
既存の産業を壊しているとしか思えない。
私と家人を、大阪と四国を繋いだ船は車になり、
今娘と3人で、神戸から眺める連絡橋。


あっという間に灯台が近付いてきて・・・。
そう、ライトが付けられてもおかしくない夕闇がそこまで。
行きは良い良い帰りは怖い、いや、帰ってくるのってあっという間。


ロイヤルプリンス、もといオーシャンプリンセス、
更にその前は博多湾で運行されていた「さよひめ」だとか。
美しい船首をご覧下さい。
今日は楽しい神戸湾ミニクルーズありがとう。


下船して帰路に着く目の前に見えるのはこちら。
親子3人楽しい1日でした。

七つの海七つの空

七つの海七つの空