Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

小岩井農場にて

岩手県で過ごす最後の朝。目指すは小岩井農場
どんな素晴らしい所だろうと想像している私は、小学生の子供のよう。
おそらく頭の中は『アルプスの少女ハイジ』への憧れと、
ごっちゃになっているのかもしれない。


昔から頂く到来物の中の一つ。美味しい乳製品。
そう、小岩井農園からのチーズやバター。
小岩井、というブランド・名前に憧れていた。
長じて後、宮沢賢治ゆかりの地であったと知ったものの、
頭の中は牧場のイメージのみ。それが、何という僥倖、
仕事のついでに立ち寄ることに。ワクワクしながら降り立てば、
そこは・・・あれ? 何だか家族と訪れた農業公園、
ハーベストの丘」とそっくり。
http://d.hatena.ne.jp/neimu/20100418

  


いや、もとい小岩井農園、小岩井農場牧場園こそが、
全国に広がる農園型公園のオリジナルであったはずなのに、本末転倒。
本家本元に来て、自分の地元の公園を思い出し、比較してしまうなんて。
ともかく、気を取り直して・・・。

  


どうやら、日本全国ハロゥウィン仕様になっているらしい。
昔人間の私は少々戸惑う。小岩井よ、お前もか。
都会のディスプレイと変わんないね。

  

  

 


気を取り直して、取るものもとりあえず・・・。洋ナシのシャーベット、
牛タンフランク、飲むヨーグルトを味わってみました。
小腹を満たしたところで、その辺を散策。何故かデゴイチまである。
花咲く中を舞う蝶やトンボ、こういう時、ブログ友達の真似をして、
接写もどきに挑戦するのだけれど、コンパクトデジカメではね・・・。

   

    


今のところ快晴だが、雄大岩手山を臨む事、あたわず。
雲に隠れてしまい、残念。花と虫に視点を移して、
普段浴びることの無い平日の日中の日差しを楽しんだ。
小学校中学校、家族、熟年グループ、様々な人たちが思い思いに散策。

  

  


牛さんのいるところまで足を伸ばせそうに無い。
牛は敏感、デリケート。人の多いところには置かない。
羊さん山羊さんは人が通っても大丈夫なのかな。


反対にお馬さんはお客を待ちながらお食事中。
時間があれば、乗ってみたいんだけれど、そういうわけにもいかず。
乗れないのでせめてもと、トロ馬車をパチリ。


  

  

  


おや、あれに見えるは天文台? どうして牧場に天文台
牧場の天文館。いかにも賢治の世界が凝縮されているような。
全長21m世界最大空気望遠鏡? はてさて、どんなものなのか。

  

  


確かに賢治ファンにはもう少し居たい場所かも。
賢治の記念館にも寄れない私は、ここでじっとして居たい気分。
そういうわけにもいかず、ベンチを写真に収めて・・・。

  


この牧場の花をすべて見るわけにもいかないので、ポスターを撮影。
写真ブログの方々ならば、植物の薀蓄を熱く語ってくれるに違いない。
本物一つ一つ見ても、名前と写真が一致しない私とは違って。

気付くと若い二人が語らいながら通り過ぎていった。
「見て、この木の切り株ハート型・・・」彼女が呟く。
恋する二人には、木の根っ子さえ小旅行の、デートの思い出。
心は紅葉し始めた葉っぱのように、温かく色づいているのだろう。

  

  


園内を走っているのは、トロ馬車ばかりではない。
ラクターも、モーモートレインも。
まだお山は見えないか・・・。残念。ランチに御約束のジンギスカン
これを食べたら帰路に付く。残念、岩手山、見たかった。
紅葉の裾模様が見られるかもと期待していたのに。

  


最後までいじましく、牛乳も飲んでいこう。
最後に園内をもう一度振り返りつつ、さようなら、小岩井農園。
さようなら、岩手。

   

賢治歩行詩考―長篇詩「小岩井農場」の原風景

賢治歩行詩考―長篇詩「小岩井農場」の原風景